二役で打ち止め

せっかくだから『扶桑鶴 純吟』の三役(米)揃い踏みを狙ったものの、さすがに5合は無理と断念。
冷やでみて、繊細で涼やかな『佐香錦』と良いにも悪いにも『山田錦』。どちらもまだまだ若すぎることを後味が教える中、『雄町』だけは段違いの味乗りを見せていたので、比較的傾向の似た前2者を熱燗(50℃近辺)にすることにした。
肴は、茹でたブロッコリー、塩鮭の焼き物、海老焼売(×)、ザーサイの油炒め、冬菜の浅漬けなど。
まずは『佐香錦』から。
冷やより味は感じるが、線の細さは変わらず。捌けやキレは良いので、すらりと‥。「ん!?」。後になって押してくる味がある。強さは持ち合わせているようだが、如何せん、この米に対する情報不足。熟成させれば、それなりのボディになるのか、涼やかなままなのか。
「冷めると苦が出ちゃうなぁ」とつぶやきながら、この後の変化に思いを巡らす。
飲んでいる間に豚肉の生姜焼きが加わった。次いで、酒も『山田錦』へ。
邪魔になる吟香はかすかで味も若いのだが、山田らしいふくらみはある。が、鈍重な甘のかけらは微塵もない。ひたすらキレることに加え、細いもののしっかり残る余韻が強い酒であることを物語っている。
生姜焼きが出てきた時に「雄町にすれば‥」とも思ったが、このキレと芯の強さで、どんどん口に運ばせてしまう。合間にはさむブロッコリーの茎がいい口直しになって、杯の進みも早い。
4品目の扶桑鶴だが、このキレと芯の強さこそがこの蔵の持ち味なのかもしれない。
一言でいうと「呑兵衛向き」の酒。
きちんと熟した『扶桑鶴 純吟』を飲んでみたいけど‥


その時になって、まだなお、この捌けの良さにキレ、芯の強さが健在なら、これは怖い酒だ。
『飲みすぎ注意!!』のラベルを貼らずに出荷されたら困ったことになるだろう。(^^;