異母兄弟?

これだけ味の出方がまるっきり違った『扶桑鶴 純米吟醸 雄町』を熱燗にして晩酌の始まり。
熱すぎると線が細いが、上燗(45℃近辺)ほどに下がると、雄町らしいどっしりしたうまみが出てくる。「酵母も同じなのに‥」。捌けの良さと芯の強さは同じだが、他の二人が晩成なのに対し、こちらは早熟の傾向が明らか。
ぬる燗まで冷めると、また渋さが首をもたげてくる。
異母兄弟かと疑いたくなるくらいだが、今ならこれがお買い得だろう。「常温で春まで置いたら、分厚いうまみたっぷりの酒になるかなぁ」。時季外れの鰹のたたきを口に運びながら、飲み頃を迎えた時の姿を想像した。
思いの外、量が少なかったので、熟した味を求めて酒瓶を見渡す。
リリーフは『肥前蔵心 純米吟醸』。箱なしは200円安いことを知り、山田錦50%精米の純吟としては、もうけものといっても良い酒になった。
これもそう熱くしない方が良いだろうと、熱燗止まり。こちらは端っからうまみたっぷり。これ見よがしな吟香や引きずる甘もなく、素直に「うまい」といえる酒。
真鱈の煮付けの濃い醤油の味をきちんと受け止めてくれるから、真鱈も酒もはかどる。生姜と酢醤油で食べる鰹のたたきも、さっぱりして良いものだ。
「あ、もう終わりか」。徳利を逆さに振っても、な〜んにも出てきません。(^^;
今年、初めて取り組むという速醸の仕込みは、留めが終わった直後だろうか。中汲み火当ての到着が待たれるが‥ いつになることやら。今はうまい酒になってくれることをただ祈ろう。