仏滅

旧暦の3月って、29日までしかないのね。
■呑録(旧暦4/1)
久々にハートランドを飲んでいたが、お腹がふくれてきたので、燗酒に切り替え。
『日置桜 復刻純米 13BY』
全量山田錦、麹米60%・掛米65%の精米歩合、協会9号、かつ3年熟成。このスペックで、味もこなれてきたし、ホントお買い得だよなぁ。
けど、独活の天ぷらとスモークチーズがあったとはいえ、何が哀しゅうて、乾き物で飲まなきゃならんの。orz


スイーツだけは用意されていたものの、ほぼ素飲み。
おかげで今日は、ず〜っと腸が死んでいた。(T_T)


鬼の居ぬ間に

サンプル用300ml瓶と一升瓶をぶら下げて、灯のない家へ帰る。誰憚ることなく飲める洗濯日和。(^^;
■呑録(旧暦3/29)
台所へ行くと豚肉が待っていた。うげっ!? タレがかかっているよ。大っ嫌いな市販の焼き肉ダレと見た。orz
年寄りに逆らってもしょうがない、取りあえず焼こう。お、これ入れちゃうか。<蕎麦つゆ
『鷹勇 純米吟醸 強力の郷 12BY』
こまてるさんに冷やで出したときには、「ほぉ〜、開いたな」。甘みも出てきたと思ったのにぃ。
徳利の首に上がってこないくらいの残りを湯気燗にしたら閉じちゃった。鷹勇らしい強さがカチッと出てきたと云うべきか。坂本杜氏の酒、飲み応えあるぅ。ヤワな呑兵衛じゃ、跳ね返されるね。
強力自体がタフなんだろうけど、日置桜の強力同様、一筋縄じゃいかんわ、これも。
もう一年置いた方が良かったかも。
先ほど作った焼き肉は、ニンニク+鰹節&コチュジャン風味+かえし、奇妙奇天烈な風味に仕上がっている。ま、喰えないことはないな。吟香の薄い強力の郷とならまずまず。
筍・人参・蒟蒻・大根・椎茸の煮物。精進料理だよぉ。鮪の山かけ。すげぇ〜、今日のはまた一段と粘るなぁ。ほうれん草と人参のゴマ和え。ゴマのねっとり感が辛口酒の邪魔をする。おっ!? このトマト、なんでこんなに甘いの。ドレッシングが邪魔だなぁ。
あれ!? もうお終い?
『羽前白梅 純米大吟醸(15.7詰)』
いただきものを1月から開栓・常温に置いたもの。これは… 14BYかな。
冷やでは、山田錦らしい素性の良い含み香。このくらいの吟香で良いんだよなぁ。最後にわずかながらハネ・苦を感じる。まだ若いんだ!? さすが、羽根田さんの酒、遅い…。
純米大吟とはいえ、この味なら熱めでも良いだろうと、飛び切り燗から冷めるのを待つ。
「あぁ〜」。思わず声が漏れてしまう。きれい。燗をつけても吟香が出しゃばることなく、実に良い按配に味と調和している。大吟にありがちな線の細さ、つかもうとすると離れていく心許なさは、この酒に当てはまらない。出過ぎず、引き過ぎず、絶妙な一点でうまみをとどめる。美酒と呼ぶに相応しい酒だ。
こちらの方が今宵のアテには万能選手。奇天烈焼き肉とだけは「合う」とは言い難いが、決してダメな訳じゃない。ゴマの風味とも良い釣り合いだし、鮪や山芋、というより醤油とか、は互いの分を認め合うようだ。筍のシャクシャクした歯触りも良いよ。酒の減りが早い。
地上波の”交渉人”を見ながらの独酌。この映画、なかなかの見応え。結構好き。あちゃあ、映画も、酒も、どっちも終わっちゃったよ。あらま!? 23:00をとっくに過ぎている。
プチ家出のカミさんにつづき、娘も深夜まで戻らず。とうとう米まで研いだ夜だった。(´ヘ`;)ハァ


独居老人の予行演習か…。orz
『強力の郷 12BY』も手持ち分終了。三平さんの手元のは… 今や治外法権。(^^;


草臥れていると感じたら…

■呑録(旧暦3/28)
『秋鹿 山廃純米大吟醸 2002』
いつもの杯で一杯分。最後の最後で、やっとまとまりを見せたね。
『旭菊 純米古酒 5BY』『竹鶴 純米酒 秘傳(燗冷まし)』
最近、ちょっと草臥れモードなので、熟成古酒の燗に逃げ込む。
ただ、熱燗未満に仕上げるはずが飛び切り燗に。仕方なく、燗冷ましの秘傳で冷ますという無鉄砲な飲み方を。
さすがに甘さが薄れ、頼りない味に。やっぱ無茶だったか。\(__ ) ハンセィ
素直に冷めるのを待った。その間に秘傳をグビリ。
熟成古酒はやはり良いね。香りといい、程良い甘さといい、ホント、じわ〜っと沁みる。
肴は長崎産のイナダ。良いんじゃない、嫌味な脂もなく、魚の味がたっぷり。豚肉のソテー。これも山葵醤油で良いか。皿を替えて…と。ツ〜ン!! 山葵が脂っぽさを抑えてくれて、良いつまみになったぞ。付け合わせは茹でたブロッコリーがたっぷり。う〜ん、ワンパターンだが、文句は云うまい。
カミさんが留守だったから、久々に洗い物までしてしまった夜だった。


1800mlの秘傳、ひょっとして15BYに替わった?
実は、この前も「?」だったのだが…
間違いなく14BYだった720mlのそれより、なぜか平板に感じる。(-_-)?


東奔西走 -其之六-

気の抜けたビールになってしまったかもしれないけど、久々につづきを。
初四国の余韻にひたってもおれず、再び本州へ戻り、古の地へ。
ここだけ時の流れが緩やかだったのだろうか。見るからに歴史を感じさせる家並みにその蔵はあった。
こちらを訪ねるのも初めて。写真では何度も見ていたものの、やっと我が目で確かめることができた。
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母屋の座敷にご案内いただき、銀行マンから転身された若いご当主のお話を伺う。
話は尽きないが、「夕食前に蔵をご案内しましょう」と、母屋から蔵に移動。前掛けと帽子をつけ、蔵に入り、甑はすでに倒れているが、釜場から順に案内していただく。
足場を上がって仕込タンクに。息の長い醪が残っているため、皆造の予定はまだ立たないと。
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すっかり作りかえてしまったという二階へ上がり、麹室やもと場を見せていただく。現杜氏が蔵に入られたのが、平成15酒造年度の仕込みから。その前は「自分が杜氏代わりをしていた」「最初は一から違う造りに戸惑ったり、あれこれ直すというので、貸したくないところから金を引き出すのに苦労しましたよ」と。
お金の悩みは何処も似たようなもの。左団扇のところがあったら教えて欲しいくらい。
話を伺っていたら、杜氏がひょっこり自室から出てこられた。平成14酒造年度に山陰のある蔵でタンクに一本だけ造っておられたときに、そのもと(酒母)を拝見して以来だから、二年ぶりだろうか。
ご自分の目指す純米酒を生もとで造りたいがために”さすらいの杜氏”と呼ばれたという、杜氏にとって無くてはならない道具、半切り。
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これで肝心要のもと摺りを行うのだ。
「そろそろ食事の時間ですね」「せっかくお泊まりいただくのですから、今日は杜氏や蔵人たちと一緒に」と。
おぉ、願ってもないことを。
ご当主の言のとおり、このたびは、なんと宿までお願いしてしまったのだ。
それには…。


伺う旨をお伝えしたとき、「近くに宿は?」とお尋ねしたら、「ぜひ家に」と。いくら図々しいおやぢでもそこまで厚顔無恥にはなれないから、何度かお断りしたのだが、強いおすすめに最後は、「じゃあ、お言葉に甘えさせてください」と相成ったのだが…。
いやいや、真相が他にあったとは…。
だが、「云えねぇ、云えねぇ、もう云えねぇ!!」。
墓まで持っていかねばならない事柄ゆえ、これ以上の詮索は、ひらにご容赦を。m(__)m


家庭内祝日

■呑録(旧暦3/27)
端午の節句には縁がないが、この日は我が家のハレの日の一つ。
まして今年は節目の年。にもかかわらず、脛齧りのおかげで我が家の財政は超逼迫しているのだが、連休中も休めなかったし、「外へ出ようか?」と声をかけると、間髪入れずに答えが返ってきた。「行く!!」。
『英 生もと特別純米 火入れ 14BY』
馴染みの鮨屋に確信犯的に持ち込む。ビールで喉を湿した後、グラスをもらって冷やで一杯。
うぅ〜、香りに熟成香を感じるし、練れてはきているものの、後に苦が出てくる。15℃に置いて1年以上経つというのに、なんたる足の遅さ。
すぐ後に隣に座ったご近所さんにも一杯、その隣の後輩にも一杯、そして若主人にも一杯。
「うまいなぁ」。ま、ゴチになってまずいとは云えないだろう。
「これ、冷やで飲んだ方が良さそうですね」と、酒好きの後輩が。「違うって。こんなに苦があるんだから、燗で旨みに変えてあげなきゃ」。
若主人も乗り出してきたので「頼むから、燗をつけて!! 電子レンジでも良いから」「ぬるめが良いですか?」「ダメ!! 思いっきり熱くして。持つのに苦労するくらい」「えっ!? だって、純米でしょ!?」「良いの、まともな純米は燗で飲むものだって。ましてこれはアチチじゃなきゃ、うまくならないよ」。
「はい、どうぞぉ」。待ち焦がれた徳利と猪口が出てきた。猪口をみんなに配って「はいよ、少し冷ましてから冷やと飲み比べてみな」。おやぢを真似て、ふ〜ふ〜はじめる。
「へぇ〜、燗の方がうまみを感じる」「だろう?」。
懐柔が成功したので「もっと熱くても良いよ」と、早、次の徳利のお催促。
我が家は揃いも揃って光り物フェチ。最初のオーダーが「コハダ!!」。「すみません、4カン分しかなくなったんですよ」「じゃあ、全部握って。あとはイカとトリ貝をつまみで」。
燗酒に変わってから、やっと刺身がうまくなってきた。イカはネタのバロメーター代わり。連休中としたら上出来。それに、さすがプロだなぁ、角がピシッと立って、うまいよ。トリ貝が甘〜い。
カミさんと娘は納豆巻きに白身と、食い気モード。と、思いきや、燗酒とビールの肴にされたらしく、話をしている間にイカ刺しが申し訳程度に減ってしまっているではないか。
出てきたと同時になくなった白身は、ヒラメのエンガワだった。「なぜ、お前らだけがぁ…。こっちにも」「すみません、シャリが切れちゃいました」。
ぐわぁ〜ん。燗酒ももうちょっと飲みたいし、鮨に至ってはこれからだというのにぃ…。
がっかりする目の前をウニが1カン通り過ぎる。娘の前で着地。「これで最後だったんです」と、トドメの一言。
オマエラ、ココノスシダイハ、ダレノカセギジャア…‥‥。
サシミダケデ、ハラガフクレルトオモウノカァ…‥‥。orz


残り3合ほどの酒は、持込料代わりに若主人に贈呈して、早々に退散。
運が良ければメシにありつけるかも…と、家路を急ぐ。
『竹鶴 純米酒 秘傳 14BY』
おぉ、あった、あった。鮭のムニエルを肴に、当然の飲み直し。”秘傳”を湯気燗にする。
結構、飲んだはずなのに、また飲めるなぁ。昨晩の残り物の煮物も片付けちゃえ。
軽くご飯も…。しっかり飲み、しっかり食べたし、山の神のご機嫌もまずまずのメモリアルデーの夜だった。
しかし、鮨屋へ行きながら、なんでウチでメシを喰わなきゃならんのか。orz


懐かしい顔

珍客とつい話し込んでしまい、いつもより1時間ほど遅い帰り道。田植えが進み、5.1chサラウンドのような蛙の鳴き声が幾重にも押し寄せてくる。自然が残ると言えば聞こえは良いが、はっきり言って五月蠅いだけ。風情を通り越し、ただの騒音としか思えない悲しさ。orz
■呑録(旧暦3/26)
食卓にポテトサラダを見つけ、久々にこれを引っ張り出した。
『竹鶴 純米にごり酒』
先回は上澄みと分けたけど、今回は迷わず振る。よぉ〜く混ぜてから、レンジで3分20秒。
アチチ、アチチ。手もネコなおやぢ、とても持てない。orz
杯に残した冷やと合わせても、なおふ〜ふ〜しなければならない温度から徐々に下がるのを待って、独酌のはじまり。
あぁ、米の味がたっぷり。その上、ちょっとやんちゃな顔も見せる。若いときの竹鶴の味だ。
玉葱の利いたポテトサラダ。ちょっとぶつかる。玉葱が邪魔するのかなぁ。豚肉と長葱・椎茸・豆腐・シラタキをすき焼き風に煮込んだもの。あ、こっちの方が良いや。若布と胡瓜の酢の物にすりごまを振ったもので口直し。
喉を過ぎた酒がじ〜んと五臓六腑に染みていく。「渋滞を上手く避けられると良いけど」。久しぶりに会った顔の懐かしさまで肴にした夜だった。


お裾分け

仕事を終えて帰る道すがら、にぎやかな蛙の声が夜を満たす時季になった。
裏の田圃は休耕田にされたらしく、ほったらかしにされていたから気づかなかったが、その隣はいつの間にか田植えが終わっている。向こうに見える田圃にも早苗が。
縁はないものの、ゴールデンウイーク真っ只中である。
■呑録(旧暦3/25)
先日、これを持って帰ったつもりでいたら純米吟醸”麗”だったので、間違えないようまじまじと確かめてしまった。”大地”を開けるつもりで”5BY”の封は切っちゃうし、旭菊のラベルとおやぢの目は今イチ相性がよろしくないようだ。orz
『旭菊 特別純米酒』
7号系酵母と麗峰の組合せ。この麗峰という酒米、馴染みがないから熟成でどう変わっていくのか、まったく予想できないが、山田錦や雄町のような厚みのある味わいとはなりにくいのではないだろうか。
さて、冷や。涼やかですべりは良いが、硬さと後に苦を感じさせる。こうも渋いのは、まだ若いため?
55℃を超える温度に燗をつけてみたが、やはり味のふくらみは乏しい。冷めると、冷やで感じた苦が復活。ただ、中途半端に甘が残る、そんなヤワな酒ではない。最後まで食わせきっていることを感じさせる強い酒であることを、玉のようなすべりと後のキレが教えてくれる。
値段どおり日常の定番酒として側に置きたい酒だろうか。
片栗粉を付けてサクッと揚げられたタラノメ。セリと蒟蒻の炒り煮。鮪の赤身。あまり良くないものだったので即席のヅケに。トマトと水菜のサラダ。これは珍しくフレンチドレッシングで。タレに漬け込まれたポークソテー。
タラノメは衣に付けられた下味がちょうど良い塩梅。若芽だからやわらかく、後にフワッと苦が押し寄せる。ちょっと酒とぶつかるかな。ま、いいや。セリの香りが鼻に抜けてくるぞ。先日来、何度かゴマ和えで食べてはいたが、醤油がからんだ味も良いなぁ。おこちゃまにはもったいないぞ、これは。
このタラノメとセリは知人のお裾分け。おかげでありきたりのものだけの食卓が一変。春の香り漂う夜だった。


原料米”麗峰”について調べてみた。
■麗峰:育成種名は”レイホウ”
“ホウヨク”と”綾錦”のかけあわせにより、1969(昭和44)年に九州農試で育成された品種。
九州地方の平坦地〜中山間地に適する晩生種。安定・多収品種としてホウヨクに替わり九州全域に普及したが、現在は佐賀・福岡県など北九州中心の作付けに。
酒造用掛米としても利用される。
– 米品種大全より抜粋 –