霜降

つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也 −暦便覧−
二十四節気であることをすっかり失念していたため、いつもの「鯉川 純吟にごり酒<五百万石50%> H16BY」の出番はなし。
なのに結果は…。
『生もとのどぶ H16BY 秋火入れ』
開けた直後からジンワリと広がるうまさ。「げげっ、反則だぁ〜!!」と、うれしい誤算を罵詈で取り繕っていた酒を選ぶことになるとは。どうも「二十四節気にはにごり酒を嗜む」という図式ができあがりつつある。(苦笑)
さっそく飛び切り燗(55℃近辺)にしてから冷ますことに。
ふうっと息を吐き出す。春火入れほど味は乗っていないが、澄んだ香りとやさしい旨味。穏やかでありながら、米をはんでいるかのような、どぶ特有の味わいは健在。
揚出し豆腐の油がマイルドに感じる。焼餃子の強いタネも難なくこなしてくれ、さて、もう一口と思いきや…
「えっ!? もうないの?どっちも?」。orz
しょうがなく、この後はひたすら鍋。具は豚肉・白菜・人参・玉葱・椎茸・シメジ。
「どうして黄色いの?」
ほのかにカレーの風味。牛乳とブイヨンの味も。洋風な味付けだったのね。
ふぅむ、石川杜氏が「ごはんのような酒を造りたい」といわれた気持ちがよ〜く分かるわ。
米の味をきちんと引き出し、その味を湛えた酒ならではの守備範囲の広さ。
世に酒の類は数あれど、どんな『おかず』にも合うとなると、やはり、まっとうな米の酒の独壇場ではないか、とつくづく思わされる。
「米喰い人種だから?」