正しい蕎麦屋行のススメ

お江戸からの帰り、やたらと首都高速埼玉大宮線から下ろしたがる迷ナビに連れられて辿り着いたのはこちら、『蕎麦きり さいとう』さん。

蕎麦きり さいとう末尾にお店のデータを記してありますが、Google Mapで住所から検索すると、とんでもない所を示されますので、要注意!!
9820番地で検索されたらよろし♪

今年の1月、駐車場に車を滑り込ませたときには無情にも【準備中】でしたから、半年ぶりなれど、初めて入る店内。
昼とはいえ、蕎麦屋さんに来たらまずはこれでしょ♪
「ひこ孫、熱めに燗をつけてください」(笑)

ひこ孫八丁味噌煮込み
“自家製山葵漬” をひと舐めしながら “ひこ孫” をすすると…
「はぁ〜、シ・ア・ワ・セ♪」
あちこちでさんざん涎を流させてくれた “煮込み”。実は…八丁味噌は苦手だったんですが、こちらのは深〜い味わいで、少しも嫌味がありませぬ。
“ひこ孫” との相性もピッタンコ♪
欲を云えば…せっかくのポーチド・エッグ、黄身がとろけるくらいでいいのでは?
崩した黄身と八丁味噌とのコラボレーションも楽しんでみたい欲深おやぢ。X-)

合鴨ローストそばがき
生憎と “穴子の煮こごり” が切れていたので、“合鴨ロースト” を。辛子をつけて、添えられた白髪葱を巻き込んだ合鴨を頬張り、まだ肉が残る口に “ひこ孫” を流し込むと…つい目尻は下がり、鼻の穴がふくらみまする。(笑)
“そばがき” は湯通しするタイプ。きめ細やかで口の中でもプルンプルンと揺れる。おやぢ的には超荒挽き粉で掻いて湯通ししない “胡桃亭” のそばがきが好みでしたけど、このプルンプルンもなかなか。それにボリュームもたっぷりとかなりエロいのは…“どぶレンジャー” であり、なおかつ、“酒エロス” の徒でもあるさいとうさんらしいか♪ (笑)

「竹鶴をかなり熱めに」と止せばいいのにお酒のお代わり〜♪
「遠くからありがとうございます」って、え〜っ、バレバレ〜!? (苦笑)

冷し湯葉そばかけそば
カミさんが頼んだのは7月末までの期間限定メニュー、“冷やし湯葉そば”。梅干しと大葉の薬味でいただく湯葉は頬っぺたが落ちそう。もり汁と山葵とでもいけますし、この湯葉と豆乳、月末までに絶対食べるべし!!
最後に豆乳ともり汁の絡んだ蕎麦もいただきましたが、これがまた絶品♪
福井産十割のせいろも気になりましたが…「酒は燗に限る!!」としながら蕎麦が冷やでは…と “かけそば” を。X-)
でも、温かい蕎麦が蕎麦屋泣かせであることも承知の上ですから、意地が悪い?
しっかりエッジが立った蕎麦は最後まで崩れない見事なもの。かけ汁も甘みや出汁の抑えが利いて、まっとうな酒の酸のように、キリリと芯の通った醤油の味わいが汁を引き締めていますから、珍しくしっかりと飲み干すことに。

“竹鶴”、後で小笹屋竹鶴大和雄町純米原酒H15BYと伺いましたが、を呑みながら「さいとうさんの味は、神亀が基本なのでは?」と感じました。“放し飼い” の酒よりも “理詰め” の酒の方が相性が良いように思います。大胆に見せつつ、実は繊細。足し算より引き算の調理とでもいえばいいのでしょうか。

酒もお代わりしましたし、アテも蕎麦もお腹いっぱいいただきましたから、お客さんが引けたらご挨拶でもと思いきや、空いたと思った途端に入れ替り立ち替りで、その暇もありませぬ。平日の昼にもかかわらず、大したご繁盛ぶり♪
そうこうしている内に、あらあら、奥からこちらの席にご店主自ら出向いてくださるとは、忝のうございまする。最後にいただいた “蕎麦茶アイス” も甘さ控えめ、蕎麦の風味豊かで、たいへんおいしゅうございました。

昔の担ぎの屋台や今では立ち食いもあるとはいえ、蕎麦屋はやはりファースト・フード店ではありませぬ。こうしてまっとうな燗酒や蕎麦屋ならではのアテをゆっくりと味わいつつ、〆にきちんとした蕎麦を手繰るくらいのゆとりがあってこそ、「蕎麦屋へ行く」ことを存分に楽しめるのでして、それを供してくれる正統な蕎麦屋でしか過ごせない一時が、掛替えのない大人の愉悦となり得るのではありますまいか。
然為れば、こちらもまさしくその一軒であることに異論をはさむ余地はないでしょうな。

ご店主、それにご母堂様、奥様、たいへんごちそうさまでした。_(._.)_

■蕎麦きり さいとう地図】【公式サイト
 埼玉県北足立郡伊奈町小室9819-1
 Phone: 048-722-2725
 Open: 11:30〜20:00(平日は15:00〜17:00中休み)/月曜休み