蔵巡り -庄内編- “その実ただの…”

雛飾りもうすぐ “皆造” という時期になって、やっと訪ねることができましたぞ。庄内平野のど真ん中へ。

今年はとうとう雪景色らしい雪景色がないままに終わりそうだけど、さすがは200km先の北国。水分の多い春の雪ながら程良い風情が残ります。
でも、今回も風が強かったぁ。X-)

いつものお座敷で「二年ぶりに飾りました」というお雛様に謁見。見事でしょ!?

蔵入り口二間続きの奥座敷の一つを占拠している雛飾りを眺めながら、しばしの歓談の後、「醪でも見ますか?」とお蔵の中へ。

仕込室の奥でフツフツと静かに湧き続ける “亀の尾” の純米吟醸を杜氏さんが柄杓ですくって「どんぞ」と。
ふむ、いつものやさしい味わい。まだ若干の甘はあるものの、泡の具合からしたら「もうそろそろですか?」と尋ねると「明日あたりだな」。
これ以上、庄内弁は無理ダス。(苦笑)

「本当は搾り終わっていたはずだったんだけど、ここ数日寒さが戻ったから遅れている」とご当主の通訳が。
もうすっかり終わりましたかな?

箱膳箪笥さて、いよいよ本番。こんな時期に訪ねたのは、此度の連れとも少なからぬ縁を持つ若者が一人、今季こちらで蔵人として造りに携わっていたため、その激励(といっても山場はとっくに終わっていますけど)と慰労を…が主な目的。

ご当主のご高配に与り、皆で一献傾けようと、先回同様、蔵人さんたちの食堂が臨時の居酒屋に。初めてのカミさんは箱膳をしまう箪笥が珍しそう。

杯大根

ご当主が用意してくださった杯はもちろん、これ♪
お内儀お手製、心尽くしの品々が並びます。
「これ、50℃に燗をつけて」とご当主の命を受け、せっせと鍋で燗をつける若者君。
そうだ、新人は率先して動かなきゃ♪
ましてや、こちとらはあまり役に立っていないとはいえ、一応、神様だし…。(笑)
云いつけどおり燗がついた鯉川 純米大吟醸 “出羽燦々” H15BY(?)
でかんぱ〜い♪

豚肉・厚揚げ筍

さぁ、いよいよ “燗酒楽園” の幕開けですぞ。今宵のお酒たちは…

    ■鯉川 純米吟醸 “鉄人うすにごり” H18BY
    ■鯉川 純米吟醸 “亀治好日” H15BY…お蔵にはありませぬ (笑)
    ■御湖鶴 純米吟醸 新美山錦 H18BY…連れの手土産
    ■竹鶴 雄町純米にごり原酒 H16BY…おやぢ手土産

奇しくも “鶴” が二つ並んだ若者君への手土産ですが、その味わいは対極。
「燗? いやいや冷やでも、のぉさんきゅ〜」(笑)

モツのカレー煮お手製春巻き

こちらの名物。“カレー味のモツ煮” と “特製春巻き” は何度食べてもウンマい!!
ご当主にお見せしたくて持参した “亀治好日” の15BY。
「へぇ〜、こんな具合になるんだぁ」
誠に僭越ながら、ここまで待ってこその “亀の尾” じゃないでしょうかねぇ。
この日のお酒たちの中ではもっとも地味な印象ですが、涼冷え(15℃近辺)庫でゆっくり寝かせただけあって、すっかり大人の “をんな” に。やっぱいいですなぁ。

漬物結局、何だかんだと云いつつ、すべてのお酒を飲み干したみたい。(笑)
「そろそろお開きに…」と宿へ戻り、当然「純米鯉川、思いっきり熱く〜!!」と我が儘な酔客は若者君を拉致しての二次会に…。
「おっとっと〜」
って、ホント、何しに行ったんだか。(苦笑)

鯉川酒造のご当主とお内儀、いつもいつもお世話になりっぱなしで恐縮です。
これに懲りずに、また次回も...バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!

Follow me!

蔵巡り -庄内編- “その実ただの…”” に対して4件のコメントがあります。

  1. りえぞ より:

     読んでいて亀冶さま15BYの味が口中に蘇ってきました。
     私が呑みたいものは… 誰かが呑んでいる…上石神井で、いつも(涙…
    嬉涙?)

     お蔵元さえもびっくりだなんて…、さすが一酒庵…
     色々な意味でこちら側も背筋が伸びます。

  2. おやぢ より:

    >りえぞさん
    15BYの後は16BYの“庄内の風”になって、その後は18BYに飛ぶはずです。(汗)
    誰かに呑まれないよう、そろそろ隠し酒が必要かも。:-)

  3. Tank より:

    料理のコメント、愚妻が喜んでおります。
    また、ご夫婦でどうぞ!

  4. おやぢ より:

    To Tankさん
    やっぱ鱈の時季に行って、頭をしゃぶりたいですわ。
    次回は醪の泡をたっぷり入れてくださいまし♪ (笑)

コメントを残す