灘の男酒

まき子さんの“伊勢藤”の記事に唆されて、久々に“白鷹”を飲んでみることに…。
今宵はお酒先行。:-)
『吟醸純米 超特撰 白鷹 (03.10詰)』
以前は“灘の良心"と呼ばれていたこともありましたが、数年前から生?らしい押し味が薄らぎ、どこかの炭酒同様「濾過が強すぎか?」とややがっかりしていたのも確かです。
それが3年近い涼冷え(15℃近辺)熟成できりりと締まった辛口の男酒になっているではありませんか。
「どうだ!?」「うぅむ、さすが富士見酒。恐れ入谷の鬼子母神」
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灘が灘である所以、“宮水”。
こちらは古いほうの井戸。水温を毎日チェックするというおじさんたちに会いましたっけ。
先日、某蔵元と話していたら「昔ながらの造りを頑なに守っているんですよ。見ているととんでもないことをやっていて、呆れるほど」と某蔵を評されていましたが、誤解を恐れずにいえば、そこと比べると“白鷹”はきれいになりすぎたのかもしれません。
この日もおさんどん役。板についてきた?滅相もない。これ以上はご免被りまする。X-)
塩胡椒した豚肉は焼き目をつけた後、某純米酒を振り、しっかり火を通してポークソテーのできあがり。面倒なので予め一口サイズに切り分けて…。
脂身がウンマい♪ そこに“白鷹”を流し込むと…フワッと生?らしい香りが立ち、キリッとした辛さで脂を洗いながら、スウッと消えていきまする。
付け合わせはじゃがいも・人参・いんげん豆のソテー。じゃがいもはホクホク甘く、人参も濃いうまみ。それ以上に特筆すべきはいんげん豆。大地の香り・力が漲っていますぞ。
冷やしトマトに鮭の味噌漬までつつきながら、久しぶりの灘酒を満喫。
飲むまでに時間がかかるのは良くある話。まだまだ捨てたものじゃありませんな。:-)

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灘の男酒” に対して14件のコメントがあります。

  1. かず より:

    白鷹、飲んだことはあるのかもしれませんが、
    全く記憶にはありません。
    でも、熟成させてから飲むに値するとは
    やはり真面目に作られたお酒なのでしょうね。
    かつての「灘の良心」いちど飲んでみたいです。
    関係ないですが、今年の1月に頂いた越乃寒梅、
    秋になったら開けてみようと思います。
    ちょっと楽しみ。

  2. こむこむ より:

    おやぢさん、こんにちは〜
    白鷹はしばらく遠ざかっていましたが、なるほど。
    今度江戸一で白鷹のお燗試してみよっと。

  3. itacha より:

    灘の良心。。。
    京都に行くと有名料亭&割烹などでは
    燗酒はこれ一本やりなお店が多いですね。
    その辺の需要は大変、根強いですね!!

  4. おやぢ より:

    >かずさん
    以前はここの“極上”なんか、すごい!!と思っていました。あれを5,000円で出せることも。
    白鷹のおいしさに目覚めたのは、JR北陸線で回ってきた車内販売のカップ。
    思わず残りを買い占めてしまいましたもの。(笑)
    越乃寒梅、常温ですか?ちょっと苛めたほうが早く進むでしょうから、開栓します? 🙂

  5. おやぢ より:

    >こむこむさん
    江戸一って、大塚でしたっけ?
    老舗がずうっと使い続けるには、それなりの訳があると思います。
    それをさらにおいしく飲ませるためにはお燗の技も必要ですが、
    長年扱っているところはその辺の勘所も心得ておられるでしょうね。

  6. おやぢ より:

    >itachaさん
    えっ、京都でですか!? 有名なところはあまり縁がないのですが、伏見の酒を使わないのかしら?
    “白鷹”や“菊正宗”などは関東のほうが強いのでは…と思っていました。(^^;

  7. まき子 より:

    関東圏の居酒屋なんかでは
    よくお店の電光看板に「白鷹」って書いてあるのを見かけます。
    そこで飲む白鷹は、どうもアヤシイ感じがするのですが
    ちゃんとお燗のつけ方が分かっている場所で飲むと
    いいものなんですね〜。

  8. おやぢ より:

    >まき子さん
    ネタ拝借しました。_(._.)_
    老舗は看板に賭けておかしなことをしませんが、中には看板と出てくるものが違う、
    つまり、看板代を強請るだけで、あとは都合の良い(安く仕入れられる)酒に変えてしまう
    不心得者もありますからね。
    お燗もまっとうなプロの手にかかれば、それに対する技術料を払う価値のある技かと。

  9. HN より:

    白鷹は近いのに見かけないですね。
    ジャスコに本醸造のカップ酒があったかもしれない。
    純米じゃないと駄目ですよね?
    K菱で懲りたし。
    ちなみに、フォッサマグナより西は軒並み33℃のようですが、親父様でもとりビーが飲みたくなるかも?

  10. おやぢ より:

    >HNさん
    ハクタカグラスだと中身は黒松(旧特級)じゃなかったでしょうか。
    練れても薄っ辛さを感じるかもしれませんけど、一般的にはまともなほうだと思います。
    が、きちんとキレるまっとうな純米酒を召しあがっている方には、ちとつらいかも。(苦笑)
    どんなに暑くても日が落ちてからの“取りビー”はないですねぇ。
    昼間飲むビールよりうまくないんですもの。(笑)

  11. ちゃむ より:

    「黒松剣菱 瑞祥」はどんな感じなんでしょうねぇ。
    気になっています。
    考えてみれば、大手のちゃんとしたクラスの酒は
    呑んだことないですねぇ。

  12. tenor より:

    ご無沙汰です。
    純米燗酒の先人(そこまでお歳でない・・?)の方々のコメントは
    右も左も分からなかった自分には良い灯りになっています。
    燗酒といったらキクマサであり、これが好きでした。
    冷酒で飲むには「惣花(日本盛の純米吟醸)」が好きでした。
    学生の頃、たまたまよく手に入って飲んでいましたが、
    「美味しかったなぁ」と思った記憶があります。
    鷹勇や睡龍や神亀を飲んだ上で、また飲んでみたいと思いました。
    ・・・また美味しいと感じたいと思うのですが、もう戻れないのでしょうか。。。
    なーんて昔飲んでたお酒を思い出しました♪

  13. おやぢ より:

    >ちゃむさん
    “瑞祥”、成仏していなければいいですけど…。(^^;
    量的拡大に血眼をあげている姿ばかりが目立ちますが、実力は侮りがたいですよ。
    あそこの頑なさは重要文化財かも。:-)

  14. おやぢ より:

    >tenorさん
    blog、拝見するばかりでコメントできずにすみません。_(._.)_
    普段飲んでいるお酒が固まってしまうとベロも偏りがち。
    時々は基準点を確認することも必要かと。
    その上で普段のお酒を見ると、慣れて見失っていた良さに改めて気づくこともありますし。
    顔だけじゃなく、「男の舌も履歴書」といったところでしょうか。(笑)

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