出雲のさき?

1shuan_060907.jpg先月のまき子さん来訪から遠来の客人があるたびに花をつけるホテイアオイ。この日は出雲から未来の杜氏を目指す、『天穏』板倉酒造(島根県)の若き蔵人、岡田さんお迎えし、両手に花!!とばかりに大サービスのダブル咲き。物言わぬ身でありながら、実に健気でありまする。(笑)
午後から雨が上がってホッとしたのも束の間。「雨男なんですよ」という岡田さんに負けず劣らずの雨男おやぢが輪をかけ、夕方からは再び強い雨に雷まで鳴り響く中、向かった先は出雲ならぬ出雲崎。あとで宿のおかみさんに伺ったところによると、“大国主命"にまつわる地名だとか。これも縁の為せる業?
浜焼きで知られる石井魚屋さんから「地の魚しか使わないお店なんですよ」と教えていただき、「うまい魚が食べたい」という岡田さんのリクエストに迷わず選んだのは、“割烹御宿 みよや”さん。
案内された広〜いお座敷。窓の外には闇を通して日本海が広がっています。
まずは持ち込みをお許しいただいた今宵のお酒。:-)

  • 『天穏 佐香錦45%』
  • 『睡龍 生?のどぶ H17BY仕込19号』
  • 『神亀 純米 甘口の酒(2002.3詰)』
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    お通しの“岩もずく”はもちろん、地元出雲崎産。
    いつもなら燗どうこを持参するところですが、小勢ということあもあり、“睡龍”の久保本家さんに倣って、「電気湯沸かしポット+たんぽ」で燗をつけた“天穏”でかんぱ〜い♪
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    卓上に配された蟹スプーンを見て「また蟹か…」と食傷気味になっていたところに運ばれてきた蟹を見て、(・。・) 目が点。「これ、毛蟹ですよね!?」「はい」「出雲崎でも獲れるんですか?」「みなさん、北海道のものと思われているようですが、日本海側の広い範囲で獲れるんですよ」へぇ〜!!×20、知らなんだ〜。しかも蟹味噌はもちろん、ご覧のようにオレンジ色の内子入り!!
    “神亀”とともにサザエの壺焼きもあっという間にお腹に消えました。:-)
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    出雲崎といえば、鯛。ただし、骨が硬い魚ゆえ食べづらいのが難なのだが、「食べ方をお教えしますね」という女将さんのアドバイスどおりにやれば、初心者でも安心です。
    この焼き物が絶品で、“どぶ”がウンマ〜い!!
    お刺身は、新潟では"南蛮海老"とも呼ぶ甘海老から時計回りに鮃+縁側とアラ。
    この後に出てきた口細鰈の唐揚げ。「手で持って真ん中からガブッと」の教えどおりかぶりつけば、香ばしさと鰈の甘みが口いっぱいに広がります。“神亀”で油を流しながら、中骨だけが残りました。
    スケソウダラの煮付けには、肝とこちらでダダミとも呼ばれる白子とタラコになる真子が添えられて、肝好き・白子好きのおやぢはもうク〜ラクラ。
    おかげでこの二品に関しては写真を撮り忘れたまま、呑む&喰うに没頭。
    「あとはごはんとお味噌汁、お新香をお出しします」といわれた頃には腹パンパン。
    「ごはんは結構です」と味噌汁を啜りつつ、燗酒をぐいっと。お新香を口に放り込んで、またもやぐいっとを繰り返したのですが、呑むよりも喰うほうでリミッターが利いてしまい、三本の四合瓶を開けるには至らず。
    なれど、岡田さんは夜明け頃に出雲を発っての長旅の疲れもおありでしょうし、翌日はU会の洗礼を浴びることになっていますから、お酒は無理強いせずに終わりにしましょ。
    ごちそうさまでした〜♪
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    漁業資源保護のための禁止期間が終わり、9月から再開された底引き網漁のおかげで、魚の種類が劇的に増えたそうです。浜焼きの最盛期は過ぎましたが、出雲崎のおいしいものはこれからもますますパワー全開。
    よろしければ、足を運んでみられませんか?

      かくでは
      にしられたる
      すみどこ

    割烹御宿 みよや 【地図
     新潟県三島郡出雲崎町羽黒町101-1 〒949-4305
     Phone. 0258-78-3181 Fax. 0258-78-3182

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  • 出雲のさき?” に対して10件のコメントがあります。

    1. itacha より:

      >「電気湯沸かしポット+たんぽ」
      私だけじゃなかったのね・・・。行く先々
      でポットをお借りしております。(笑)

    2. おやぢ より:

      >itachaさん
      ポット愛用者がここにも!? 🙂
      湯沸かしポットじゃないと使えませんけど、四合瓶なら瓶燗も可能ですな。(笑)

    3. まき子 より:

      昨夜はふたたびアナゴが食べられると思ったんですが・・・(涙)(涙)。
      でも毛蟹は確かにビックリです!
      出雲崎の地魚って、たっくさんあるんですね〜。
      この辺りで出される地魚と呼ばれるものは
      寺泊の方で捕れた魚も入るんでしょか。

    4. おやぢ より:

      >まき子さん
      結局、行けなかったんですね。残念でした。
      あの匂いで酒の味が分からなくなったと大好評(?)でございました。(笑)
      寺泊まで含まれるかどうかは分かりませんが、出雲崎の港に揚って市場を通したものは
      地の魚になるんでしょうね。
      みよやさんで使う海産物のリスト(PDFファイル)↓です。
      http://www.miyoya.jp/ryori_shokuzai.pdf

    5. かず より:

      毛蟹が食べられるとは、私にとっての新潟の魅力が一段アップです!
      東京をいくらさまよっていても、やはりその場に行かなくては
      味わえないものってありますし。
      新たな燗酒ツアーを企画したくなりました〜。

    6. おやぢ より:

      >かずさん
      今回はたまたまかと。出雲の神様が出向いてくださったおかげでしょうね。(^^;
      日本だけで飽きたらず世界中からありとあらゆる食材を集めている東京とはいえ、
      やはり口を持っていく手間に勝るものはありませぬ。
      またいつでもお越しください。今度は二泊で。(^_-)-☆

    7. みよやさん!おいしいですよね〜(^m^)
      って、うちも料理やですが、みよやさんの方が、
      こういった会食などにも工夫があると思えます。
      地物!!今回のお料理は、100%地魚だと思いますよ。
      正真正銘出雲崎産!!です。
      寺泊から買う事は、ないと思われます。
      獲れない物を佐渡産なんかでフォローする事のほうがあるかもしれませんね。
      ウチが仲買いしてますから。毛ガニはよく買われてますねー。
      本当に、漁の豊富な時期でよかった(^・^)
      ちなみに"浜焼"も落ち着いては来ましたが、
      魚の種類も増えて、お待ちしています♪

    8. おやぢ より:

      >いしいさかなやさん
      ご紹介ありがとうございました。おかげで魚三昧をさせていただきました。
      毛蟹はもちろんですが、お刺身のアラにもびっくり。
      佐渡沖へ行かないと穫れないものと思っていましたから。
      みよやさん、食いしん坊を連れてまた行くことになるかと。:-)
      ただ、鱈の煮付けや味噌汁のしょっぱさがちょっとつらかったですが、
      あれが出雲崎の味ですか?

    9. ちゃむ より:

      むむむ。
      こりゃ、新潟に居る間に行かねばなりますまい(笑)
      今度、お値段等詳細に就いて教えて下さい。

    10. おやぢ より:

      >ちゃむさん
      みんなで一泊ツアーやりますか? (笑)
      昼は2,100円〜、泊まりは10,500円〜ですよ♪
      #どちらも要予約。

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