今こそ別れめ、いざさらば

この『仰げば尊し』の「別れめ」は「別れ目(別れる節目)」じゃないって知ってます?
「知らざぁ言って聞かせやしょう」と見得を切りたいところですが、大の苦手だった古文ですから、解説はこちらにおまかせして、このお酒ともしばしお別れ。(涙)
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群馬泉 山廃純米吟醸生酒“淡緑(うすみどり)” H15BY
これを火入れして、きちんと熟成させたものが四合瓶でしか出されない“純米吟醸”になるのですが、「ホントに同じ酒?」といいたくなるほど、若いときにはまったく別物なのですよ。
が、二年半、雪冷え(5℃近辺)から花冷え(10℃近辺)で冷蔵貯蔵されていたこれ。クンクン、ジュルジュル…再びクンクン…何度試しても「生臭がない!!」。こんな生酒、初めて。(*_*)
鼻が悪いおやぢですから心底信用できませんけどね。(苦笑)
ピシッと引き締まった味わいに吟醸ならではの上品さも兼ね備え、スッとキレる。生酒にありがちなざらつきや不安定な味わいは皆無ですぞ。すんばらしい〜〜♪
遠慮容赦なく煮ましたから、徳利からは湯気が立ち上ります。推定60℃。:-)
生酒を燗したときに出る“もわっ”とした鼻につく臭いもない上に、この、締まり、滑り、切れ、どれを取っても申し分のない味わい。“群馬泉”に馴染みの薄い地方からもリピートが入るのも頷けます。良くぞ、ここまで…。
アテは、鰤刺し。いよいよ鰤の味に深みが出てきましたな。ウンマ〜い。
ソテーされた牛肉・長葱・椎茸・青梗菜の盛り合わせ、蓮根のきんぴら、クリームコロッケ、豚肉の煮物、と今宵はにぎやか。鮭のアラと大根の味噌煮は酒粕も入っているかも。
新しくなった麹室では、米の芯まで破精込みながら外は硬く締まった、見事な麹ができているそうですから、今季の“群馬泉"はお蔵が目指す「しっかり味の乗った酒」になりそうですよ。乞う、ご期待!!
ちなみに“淡緑”は四合瓶ならもう少々。
後は、18BYが出てくる来年の5月頃までお待ちいただくことに…。_(._.)_

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今こそ別れめ、いざさらば” に対して12件のコメントがあります。

  1. りょう より:

    別れめ、勉強になりました。

  2. おやぢ より:

    >りょうさん
    早っ!! って、そっちですかい。X-)
    「係り結び」なんて記憶にございませ〜ん。

  3. まき子 より:

    群馬泉、よかったです〜。
    麹も元気そうなんですね!!
    そういえば、初めて群馬泉というお酒を知ったのは
    この淡緑でした。
    なんだか思いで深いです。
    2年半もおやぢさまの所で眠っていたのでしょうか・・・興味津々です。

  4. おやぢ より:

    >まき子さん
    へぇ〜、“淡緑”からとは…珍しいのでは?
    蔵で眠っていたら、今頃み〜んななくなっていますよ♪
    昨夜、一本減らしてしまいました。X-)

  5. 田舎もん より:

    お晩です。
    「淡緑」の本生ですか、へぇー、おやぢ殿が珍しいですねぇ。
    でも、生熟は当たると答えられませんからね。
    今年、二本、当たりました。
    一本は、「開華」の御蔵開きのときに購入した「本日のしぼりたて」
    純米吟醸の本生。春先までには呑んでしまおうと思っていたのですが、
    箱の中に置き忘れられ、発見されたのは先月。。。
    もちろん、常温で、この夏の暑さも越えました。(^_^)
    壜底を見ると、白い澱が溜まっていて、これは逝ってしまったと覚悟して
    開けると、栃木酵母の放つメロン様の香りが生きていて、ムレ香は無し。
    味わいも、香りに負けずしっかりしていて、酸味もあり、旨みが良い状態。
    燗付けすると、さらにバランスが良くなるすばらしい美酒に化けてました。
    澱も、後から生じたものではなく、搾ったときのものが静置により、
    溜まったようでした。
    もう一本は、「常きげん」益荒男山廃純米原酒。
    おやぢ殿ような玄人の方の冷蔵貯蔵で一年余り、うちに来てから、常温で十ヶ月。
    カラメルを思わせる香り、ムレ香はなく、味わいは農口杜氏の得意の膨らみのあるもの。
    切れも悪くは無い。燗をつけると、冴える酒で、秋の味覚をより美味しくしてくれました。
    生熟はすばらしい!!と言ってしまいたくなるものでした。(^_^)
    超ラッキーなだけなんですけどね。
    では、ごめんなさい。

  6. Giraffe より:

    あっ,びっくりした.
    いきなり埼玉大学に当たるとは思いませんでした.
    結構,HPが充実しているんですね.
    生熟・・・っていうか,うっかりお酒部屋に放置してしまったミニ斗瓶入の某お酒があります.
    もう4〜5年寝ているので,ちょっと怖くて起こせません.
    生でシッカリしたものに当たるのは難しいですね.

  7. tenor より:

    僕もいま気づきました。リンク先に♪
    古典、僕の運命を大きく左右した科目です。
    まったく関心がなかったのに、今頃になって関心があります。。
    日本人のアイデンティティーってやつでしょうか。
    この新書、買ってみまーす。
    群馬泉はおやぢ様で初めて知った酒ですが、
    「うすみどり」という語感には記憶があります。
    群馬出身の後輩の女の子が皆への土産で持ってきてくれてた記憶が。
    ちなみに同じく後輩(今は役人で中越の森林の防災を担当)の嫁です。
    新潟の"珍し〜〜〜い♪"酒屋さんの話を伝えてみます♪

  8. Tank より:

    は〜い、勉強になりました。
    (暖冬でそれどころでは・・・氷くれぇ!!)

  9. おやぢ より:

    >田舎もんさん
    最近は生酒に関して許容範囲が広がっているんです。
    もっとも“まっとうな”生酒に限りますが…。:-)
    悦凱陣の生がきっかけかもしれませんが、神亀“上槽中汲”といい、ラッキーが続いています。
    先日の奥播磨“霜月”といい、この“淡緑”といい、本当に生とは思えない締まり。
    ただ、雪冷え(5℃近辺)貯蔵だけに時間がかかること、夥しいものがあります。
    その上、相応しい熟成を迎えた頃には酒がなくなるんですから…。orz

  10. おやぢ より:

    >Giraffeさん
    あぁ、そういえば現役生でもあるんですものね。
    Googleで当たった中では分かりやすく、きちんと説明されていましたから。
    生で4〜5年経てば、行くとこまで行っちゃっているでしょ?
    ぜひ起こしてあげてくださいな♪
    昨日、火入れ10年で「オェ〜」なの、引いちゃいました。(>_<)

  11. おやぢ より:

    >tenorさん
    学べる頃にはその価値に気づかず、スカスカの酒粕頭になった今、慌てふためき…。(苦笑)
    上に登場された“田舎もん”さんのおかげで、県外の酒へ目を向けるきっかけとなったのが、
    群馬泉でした。最初の頃はカミさんの実家へ行くたびに箱買いしてきたものです。
    なんと中越にお住まいの後輩がいらっしゃるのですか?
    あのボランティアもそのご縁?

  12. おやぢ より:

    >Tankさん
    月初の雪にはたまげましたが、その後はホントに暖冬ですねぇ。
    何処のお蔵も難儀されていることかとお察しします。
    降れば降ったで、昨冬の二の舞はご免蒙りたいところですし…。
    兎にも角にも、がんばれ〜!!

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