家庭内祝日

■呑録(旧暦3/27)
端午の節句には縁がないが、この日は我が家のハレの日の一つ。
まして今年は節目の年。にもかかわらず、脛齧りのおかげで我が家の財政は超逼迫しているのだが、連休中も休めなかったし、「外へ出ようか?」と声をかけると、間髪入れずに答えが返ってきた。「行く!!」。
『英 生もと特別純米 火入れ 14BY』
馴染みの鮨屋に確信犯的に持ち込む。ビールで喉を湿した後、グラスをもらって冷やで一杯。
うぅ〜、香りに熟成香を感じるし、練れてはきているものの、後に苦が出てくる。15℃に置いて1年以上経つというのに、なんたる足の遅さ。
すぐ後に隣に座ったご近所さんにも一杯、その隣の後輩にも一杯、そして若主人にも一杯。
「うまいなぁ」。ま、ゴチになってまずいとは云えないだろう。
「これ、冷やで飲んだ方が良さそうですね」と、酒好きの後輩が。「違うって。こんなに苦があるんだから、燗で旨みに変えてあげなきゃ」。
若主人も乗り出してきたので「頼むから、燗をつけて!! 電子レンジでも良いから」「ぬるめが良いですか?」「ダメ!! 思いっきり熱くして。持つのに苦労するくらい」「えっ!? だって、純米でしょ!?」「良いの、まともな純米は燗で飲むものだって。ましてこれはアチチじゃなきゃ、うまくならないよ」。
「はい、どうぞぉ」。待ち焦がれた徳利と猪口が出てきた。猪口をみんなに配って「はいよ、少し冷ましてから冷やと飲み比べてみな」。おやぢを真似て、ふ〜ふ〜はじめる。
「へぇ〜、燗の方がうまみを感じる」「だろう?」。
懐柔が成功したので「もっと熱くても良いよ」と、早、次の徳利のお催促。
我が家は揃いも揃って光り物フェチ。最初のオーダーが「コハダ!!」。「すみません、4カン分しかなくなったんですよ」「じゃあ、全部握って。あとはイカとトリ貝をつまみで」。
燗酒に変わってから、やっと刺身がうまくなってきた。イカはネタのバロメーター代わり。連休中としたら上出来。それに、さすがプロだなぁ、角がピシッと立って、うまいよ。トリ貝が甘〜い。
カミさんと娘は納豆巻きに白身と、食い気モード。と、思いきや、燗酒とビールの肴にされたらしく、話をしている間にイカ刺しが申し訳程度に減ってしまっているではないか。
出てきたと同時になくなった白身は、ヒラメのエンガワだった。「なぜ、お前らだけがぁ…。こっちにも」「すみません、シャリが切れちゃいました」。
ぐわぁ〜ん。燗酒ももうちょっと飲みたいし、鮨に至ってはこれからだというのにぃ…。
がっかりする目の前をウニが1カン通り過ぎる。娘の前で着地。「これで最後だったんです」と、トドメの一言。
オマエラ、ココノスシダイハ、ダレノカセギジャア…‥‥。
サシミダケデ、ハラガフクレルトオモウノカァ…‥‥。orz


残り3合ほどの酒は、持込料代わりに若主人に贈呈して、早々に退散。
運が良ければメシにありつけるかも…と、家路を急ぐ。
『竹鶴 純米酒 秘傳 14BY』
おぉ、あった、あった。鮭のムニエルを肴に、当然の飲み直し。"秘傳"を湯気燗にする。
結構、飲んだはずなのに、また飲めるなぁ。昨晩の残り物の煮物も片付けちゃえ。
軽くご飯も…。しっかり飲み、しっかり食べたし、山の神のご機嫌もまずまずのメモリアルデーの夜だった。
しかし、鮨屋へ行きながら、なんでウチでメシを喰わなきゃならんのか。orz

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家庭内祝日” に対して4件のコメントがあります。

  1. 三平 より:

    あ〜、あたしがお寿司屋さんへいったら、つままないですね〜
    まあ、連休中ですから。
    しかし、竹鶴はけっこう飲んだ後でも飲めるんですよね。
    もちろん、アツアツにして。

  2. Masamune より:

    魚だけではダメ?
    ここのシャリが好きで行くのですが、デフォルトの酒が… 悪魔の麒○○伝辛。orz
    昨晩、残りの燗冷ましを飲んでいました。(^^; <秘傳

  3. 三平 より:

    そ、それぁ・・・
    あたしはご遠慮したいっす。(酒のことですが)
    あたしは、基本的に食事は食事。酒は酒。なんですよ。
    なもんで、寿司は握りなんです。
    なもんで、お酒飲む場合は、お米は無しなんです。

  4. Masamune より:

    飯粒さえ酒のアテにしてしまうのはおやぢくらいですかねぇ。(^^;
    刺身も食えば、鮨も食う。そして酒も飲む。
    刺身が抜けても困りませんが、酒が抜けたら食事になりませんもの。
    #昼は空腹の解消であって食事ではありませぬ。;-p
    酒食同源。(^_-)-☆

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