二年半ぶり

ようやくの休みがメンテから始まるという老体なれど、久々の “うれっ子” でラーメン大盛り♪
柏崎は大山(山形県鶴岡市)並みに麺の量が多く、普通盛りでも余所の大盛りくらいのボリュームがありまする。
「そういえば、明日開通するんだっけ?」
新潟県中越沖地震(2007/07/16)以来、通行止だったR352椎谷岬を貫通する “椎谷岬トンネル” までひとっ走り。
折からの強風に煽られながら記念式典の準備が進むトンネルをパチリ♪

迂回しながらも海沿いを帰ってきたら、ウインドウが真っ白に…。冬場のこのルートは車泣かせですな。

てっきり純米吟醸と…(汗)

●群馬泉 山廃酛純米 (20.4詰)
お恥ずかしいことに別誂えの純米吟醸だとばかり思っていた一箱が、くるまれていた新聞紙を外してみたらば、コレ。基本的に先入れ先出しを旨としているものの、ごく稀に斯様な迷い酒も。
とはいえ、たぶんもう私物以外ではありますまい。
てな訳で、一部の古物好きにお渡しした残りは…
責任を取って自腹に納めることと相成りました。(笑)

常温に置かれていたにも関わらず酒質の崩れは微塵もありませんが、やはり開け立て。
練れたうまみが表れるにはもう少々の時間が必要みたい。
「あ、群馬泉じゃない!?」
フェチの三番娘にも餌食にされましたゆえ、早くも半分ほどの空寸が…。
ゆっくり減らそうと思ったのに〜!! (泣)


吟ずる

巷では新酒!!新酒!!とけたたましいようなれど、相も変らずの古酒揃えにまたしても…。

「蔵にばかり閉じ籠っていると…」
と先日、その日の仕事を終えた専務から電話が…。
「あれ、すごいですね。冷蔵庫に入れてないのに7年経ったとは思えないほどきれいでしっかり」
「でしょ。でも、香り高く、酸の少ない吟醸が好きな最近の技術者には不評なんですよ」
「そりゃそうでしょ、彼らはいじり回すのが好きだから」
と水を向けると、もう止まりません。(笑)

曰く…

  • 上辺の体裁だけ取り繕って、打ち壊した時に「何だ、張りぼてじゃない!?」という吟醸を造ってもしょうがない。
    粉々に壊された小さなひと欠片までしっかり吟醸だという、削り出しの強さがあってこそ吟醸。
  • たぶん若水の方がお気に入りだと思いますけど、オーソドックスな型の方がそれがわかりやすいかと思って、敢えて山田の方を選びました。
  • ウチの吸水の数値を見て「これ、間違ってるんじゃない!?」といわれますよ。麹も全然違うし…。
  • 一応、これでも(鑑評会)出品酒だったんですけどね。(笑)

フルーティーといえば聞えはいいものの、悪し様に謂えば、安い香水と見紛うかのようなプンケバな香りとヨワヨワな酒母や勘違い酵母がもたらす甘残りで、冷蔵しても熟成に耐えない吟醸が跋扈する中、斯様な見識を持つ蔵元がどれほどいるでしょうや。

削り出しの真味
削り出しの真味
●群馬泉【別誂え】純米大吟醸H14BY生詰
冷蔵設備もない地下貯蔵とはいえ35%精米ですから、色みはうっすらと金色を帯びているものの、7年ものとは思えないほど。
「米の芯だけがきっちり熟すとこうなるのか」という味わいはどこまでもきれい。
燗をつけるとふんわりと甘さを感じさせつつ、凸も凹もない、まさしく玉(ぎょく)を思わせる味わいはこれぞ吟醸と呼ぶに相応しいもの。
7年の歳月が与えた熟成香と目がつんだ緻密な味わいは、どこをどう切っても削り出して造られた吟醸だけが持つ強さと品格に満ち、ただただ溜息が漏れるのみ。
「はぁ〜〜〜」
貧乏酒屋には分不相応なれど、歳夜の酒はこれで決まり!?!?

“吟” の意味を問う表ラベルを所望される方々は…… こちらをご覧あれ


参上仕り候

今を遡ることン十年前は、毎日、ぎゅうぎゅう詰めのディーゼルカーで通った街、三条。
金物・刃物で知られるこの街は昔から “本寺小路” という飲食街でも知られていますが、その一角に燗酒の店が!?
地元ともいえるこの街にまっとうな燗酒が根付いてくれたら、この上なくうれしいこと。

期待の燗星♪
期待の燗星♪

どぶ連” や “華燭の典” と先月から行事が立て込んでおりましたゆえ、遅ればせながらになってしまいましたけれども…
「今度お店にも…」
と足繁く通ってくださる店長との約束を果たすべく、どうせなら…
「たまにはゆっくり飲みませんか?」
と声をおかけしたところ、地元組はじめ、見附や長岡、それに新潟からはいつもの援軍ちゃむさんが馳せ参じてくださいました。

「ビール!!」「オレ、ビールいらない、燗酒!!」
と初っ端からテンションの高い猛者も♪
( ^_^)/□☆□\(^_^ )カンパーイ!
テーブルの上には…
テーブルの上には…
魂の純米
魂の純米

名前入りのお品書きはさておき、一升瓶に貼り付けられ、テーブルやカウンターの随所に置かれている酒のメニューに目をやれば、冷や酒系もあるものの、お馴染みの銘柄がずらり♪

下の写真にはこの時、お燗場に出動中だった群馬泉が写っていませんけれど…
「ここはどこ!?!?」
ってくらい、そうそうたる顔ぶれでしょ!?

燗酒団 -1- 今宵のお酒たち 燗酒団 -2-
前菜盛合せ 活けタコと葉葱の酒盗和えに夕取れアスパラガス 煮アサリの山葵みぞれ
夕取りの茶豆 刺身盛合せ(〆鯖・秋刀魚・カンパチ) 里芋の唐揚げ
地鶏焼き 漬物盛合せにはチーズの麹漬けも 長芋焼き

本間店長におまかせしたアテの数々をいただきながらも、冷し酒御免の燗酒団が繰り出す怒濤のオーダーは最後まで途切れることなく…
たぶんこの一週間の燗酒オーダーより今一夜の方が多かったのでは!?!? (笑)

「あ、終電が!?」
ダッシュでお店を出られたちゃむさん、無事お帰りでしたか?
オサムさんご夫妻ををはじめとする地元組のみなさま。
そしてタクシー組のS水さん、S田さんの蔵人コンビ。
そしてそして、“魂 -Kon-” の本間店長と○○さん。
八月八日。末広がりの “八” 二乗の夜にここ三条でお目にかかったすべてのみなさま、
たいへんお世話になりました。また、ありがとうございました。
このお礼はこれからもまっとうな燗酒をオススメすることで♪


■魂 -Kon-
 新潟県三条市本町2丁目1-31 〒955-0071
 phone. 0256-33-3451
 17:30〜24:00 日曜休み


またひとつ…

商売柄お客様からお問い合せをいただくこともしばしばですけれど、最近は御多分に洩れずメールでいただくケースが増えておりまする。
電話なら会話しながらあれこれ伺うこともできるのですが、如何せん一方通行ゆえ糠に釘、暖簾に腕押しもまた多く…

  • どこのどなたか名乗ってくださらない
  • 返事をさしあげても梨の礫

などなど、いくらお客様は神様であっても「何をしても許される」というものでもないでしょうに…。
社会的マナーがどんどん欠落し、払えるだけの収入がありながら子どもの給食費や授業料を払わないバカ親が取り沙汰されている昨今なれど、「金さえ払えば文句ねえだろ」もおやぢにいわせりゃ五十歩百歩ですな。
買い手も人なら売り手も人。人と人としての遣り取りがきちんとできないなら、セルフサービスの店か「売れさえすれば誰でもいい」ネットショップへ行けばよろし。

左様な売れない店の遠吠えはさておき、昨日はカミさんの誕生日でありました。
堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ』貧乏暮らしにつきあってくれている山の神のご機嫌損ねてはますます窮することとなりまするゆえ、
「泡、それとも燗?」
と伺いを立てましたら
「寒いから燗がいい」
との梅雨寒の夜らしいリクエストを受け、泡抜きならば…と選ぶハレ酒は…

原点♪
原点♪

●群馬泉 山廃純米吟醸
越後杜氏と上州の米と水とのコラボなれど、きちんと王道を見据える蔵元があってこその産物ゆえ、やはり『かかあ天下』酒? (笑)
えっ、瓶形が微妙に違うですって?
そういう外見に囚われず、中身だけ見てくだされ。(笑)

常温に置いてありましたからもっと色が進んでいるかと思いきや、意外に薄いですな。竹鶴の同年ものと比べたら、こちらは水割り。(笑)
味わいも如何にも熟成酒という押し付けがましさはなし。やや硬さは残るものの、重からず薄からずの引き締まったうまみときれいな後味は流石、吟醸ですな。届いた当初より甘が少なくなったように感じまするが、何しろ開け立て。これからどのように変わっていくかが楽しみ♪

油控え目の鶏もも肉やあべこべに脂の乗った鯖焼きともにかなり強めにブラックペパーが利いて、時折ピリッと来ますが、野菜の酢漬けで辛さを中和しつつ、群馬泉をグビり♪

NHKの “世界遺産への招待状” で放映されていたアドリア海の景色を目にしていたら、ついあのセリフが口をついて…
「飛ばねえ豚は、ただの豚だ」
「何か言った!?!?」
「あぃやぁ、決して他意はありませぬ〜!!」
少しでもいい一年にして下されたく…。(汗)


トラブル発生

大地の恵み♪
大地の恵み♪

「筍を掘ったらしいからもらってきて」と老母に頼まれ、伯母宅へ出かけたら
しっかり育った筍に加え、露に濡れた産毛がキラキラと光る山独活もどっさり。
手に持ったらずっしり重いからたぶん10kg超!?
そればかりかお手製のわらびの醤油漬けやたらの芽まで、あれもこれもと持たせてくれる人の好い叔母のおかげで…
「こりゃ当分、アテに不自由しないな」
と喜んだのも束の間、朝から気になっていた口の中のヒリヒリがだんだんひどくなって、お茶を飲んでも沁みる有様。
「風邪が口の中に出てきたのかなぁ」
「変なところへ行ってないよね?」
先日の野暮用でもらってきたといわんばかりのカミさん。
前夜のどぶでの消毒が間に合わなかった? orz

斯様な状態でも夜の食卓には、早速、筍の煮物、山独活のきんぴらが…。
はなはだ心許ないベロなれど、旬の味覚を前に「忍耐」は無意味。
「まぁ、いっかぁ〜」(苦笑)

●群馬泉 山廃純米吟醸 “淡緑” H20BY
例年より早いお出ましとなった “淡緑” を冷やジュルすれば…
沁みます、沁みます!! (笑)
新酒ならではのフレッシュな酸が小気味好く口の中で弾けます。
とはいえ、山菜のエグみまで口に刺さるような状態ですから、正確には後のきれいさを感じただけ。orz

今朝から一粒当たりの含有量250mg、かつ値段はうんと安い、Y養蜂場のそれ真っ青という某社のプロポリスを四六時中口にしていたら、どうやら炎症は治まってきたようですから…
またまたやってきたサンプル酒とともに、一升瓶9本・300ml2ほんという取り寄せ酒のきき酒、ならびに実際に定量を腹に収めた印象のチェックを再開しましょうか。
こういう時ほど、ただ「いいねぇ」「ウンマ〜い」ですませてしまえる…
「ただの呑兵衛でいたかった」
を痛切に感じることはありませぬ。(汗)


春や春

ま・ぜらさんとちゃむさん。
心強い援交の士が3年ぶりと2年ぶりにこの春、当地へ戻ってこられたのですから…
何はさておきまずは一献♪
さらにいきなり初夏を思わせる陽気となったこの日に合わせるかのように
オーストラリアからのとりしやさんとご盟友もお越しとあっては…
これはもう呑むしかない!!と。(笑)

春の季語♪
春の季語♪
「お酒足りますか?」「積んできてくださいよ」
と配達を兼ねて向かうは柳都の燗星、“吟” さん。

汗ばむような陽射しに「年寄り組の方が薄着だ」とま・ぜらさんに揶揄されながら半袖で過ごしておりましたから、めずらしくビール、とはいえちっちゃなグラス生で…
「お帰りなさい♪」そして「ようこそお越しを♪」の
( ^_^)/□☆□\(^_^ )カンパーイ!

さて、どんどん燗をつけてくださいな。
まずは“旭菊 大地”からお願いしましょうか。
アテは…メバルの煮付け、桜鱒蕗味噌、生めかぶ酢、クリームチーズの味噌漬け、栃尾の油揚げ、うどみそ、身欠き鰊の山椒漬・・・
桜鱒でございマス♪
桜鱒でございマス♪

あぁ、もう写真なんか撮っておれませぬ。
酒も肴も勝手に頼んでくだされ〜。(笑)

カウンターの一角を占拠した呑兵衛組、テーブル組の相も変わらず刺身に冷し酒というオーダーを尻目に…
“群馬泉 初しぼり”、“小笹屋竹鶴 大和雄町”、“神亀 甘口純米”、“鷹勇 山廃強力”、“群馬泉 山廃酛純米”、“辨天娘 五百万石純米”、“清酒竹鶴 雄町純米”、“住乃井 特別純米”、“群馬泉 山廃本醸造”、そして “生酛のどぶ” などなど…
燗また燗のオンパレード♪
たまには…
たまには…

締めにはそばきり酒房ならではの十割蕎麦をいただき…
お帰り組と二次会組とに細胞分裂♪ (笑)

二次会組が向かった先は、“Amber” さん。
カウンターでまたウダウダ♪
ジンロックに続く二杯目は…
「久しぶりにウイスキーでも呑もうか」
と一瞬、「あれ〜、別人?」と思ったほど髪の伸びたマスターに薦められたこれをチビりチビりやっていたら…
「うへぇ〜、もうこんな時間!?」「また燗酒をご一緒しましょ」

“吟” の畔上さん、まっちゃんこと松本さん、“Amber” の草間さん…
此度もたいへんお世話になりました。そして、ありがとうございました。

古くて、でかいお蔵へ出かけた話はまた後で♪

■そばきり酒房 “吟” -ぎん-
 新潟市中央区東堀通8番町1429-2 〒951-8065
 phone: 025-224-7181
 18:00〜02:00 日曜・祝日休み

■BAR “Amber” -アンバー-
 新潟市中央区西堀前通8番町1525 〒951-8062
 井坂ビル2F
 phone: 025-222-2210
 火〜土曜…20:00〜29:00(05:00)
 日曜のみ…19:00〜24:00(00:00)
 月曜休み



東山道中膝栗毛 -其之㭭-

駐車場に車を入れた時のオド・メーターは850余km。「後はまかせた」とカミさんにキーをぽぉ〜ん♪ (笑)
前橋までの200kmを差し引くと二日間で650kmほどの珍道中でしたから、ちと足慣らしを…柳都の繁華街某一角をぐるりと一周。「この煉瓦造りと黒塀が “行形亭” さんと並ぶ柳都の双璧、“鍋茶屋” さんの裏口」「あらま、鮭茶漬けで知られる “加島屋” さん、こんな立派なビルにお引っ越し?」と俄ガイドも久しぶりの東堀(通)の変貌にキョロキョロしながら、「あ、あそこが新潟一おいしいお豆腐屋さん」と指差しながら、古町界隈特有の小路を抜け、鍋茶屋通りへ。
しかし、鍋茶屋さんの門から玄関までこの時期に打ち水がされているとは…。
新堀通りへ出れば、先ほどの駐車場が目の前に…。
いよいよ珍道中も〆となりまする。

どぶ元締め” や “酒モアイ杜氏” がお越しの折にもお世話になった柳都が誇る燗酒の星、“そばきり酒房 吟” さんが仕込みで忙しい開店前から乗り込み、カウンターで道中の総括を。
「何をお出ししましょう?」
ようやく手が空いた店主の畔上さんの声にすかさず…
「ビール!!」でお疲れさんの…( ^_^)/□☆□\(^_^ )カンパーイ!

その後はひたすら松本さんに「アッツくしてね♪」で
“群馬泉山廃酛純米”・“小笹屋竹鶴大和雄町H15BY”・“睡龍生酛純米H17BY” のリサイクル燗撃♪
イサキのなめろうや女池菜のお浸し、先ほどのお豆腐屋さんの湯豆腐と冷や奴、出汁巻き卵・・・

ユルアツ♪” に来てくださった妙齢の美女たちとの再会で脂下がるおやぢ組なれど…
「おぉ〜、そろそろ最終の新幹線が…」
で珍道中も打ち上げと相成りましてございまする。

吟スタッフ解団式でもすっかりお世話になった “吟” の店主、畔上さん(手前)と “まっちゃん” こと松本さん(左)。
あの日は竹原遠征の “チーム吟” 、この日はお客さんだった○○さん。
ごちそうさまでした〜♪

そして、相方を務めてくださった “狼亭” さん。長の道中、たいへんお疲れさまでした。あ〜んど、おつきあいいただき、ありがとうございました。
またのお越しをお待ち申しあげておりまする。

最後に…
此度の道中でお世話になった “つくし” さん、“地元組K” さん、“群馬泉” さん、“鯉川” さん、庄内の誇る “イタリアン・シェフ” と “宿の若女将”、“あねちゃの店の昔のお姉様方” に今一度、心からの感謝を。
たいへんありがとうございました。

【おわり】

■そばきり酒房“吟”
 新潟市中央区東堀通8番町1429-2 〒951-8065
 phone: 025-224-7181
 18:00〜26:30(02:30) 日曜・祝日休み


タイトルの連番には今回も『大字』を用いました。ちなみに…
 一・二・三・四・五・六・七・八・九・十
 壱・弐・参・肆・伍・陸・漆・㭭・玖・拾
となりまする。【参照】→ Wikipedia:大字 (数字)


非生臭酒

竹鶴■清酒竹鶴 純米吟醸生酒 “初しぼり” H20BY
一昨年、蔵へお邪魔した際に “お持ち帰り” して以来となる竹鶴の “初しぼり” ですな。
八反(広島県産)の50%でありながら、いかにも石川杜氏の酒らしく酸もたっぷりで、含みや中盤までの味わいは十分に飲める味わい。ただし、さて余韻を…という段になると苦や硬さが際立つのは致し方ありませぬ。

然れど、竹鶴としてはやや抑えた飛び切り燗(55℃近辺)とはいえ、しっかり燗をつけてもあの生臭さがほとんど目立たないのですよ。フレッシュ、かつ豊かなボディを楽しみつつ、杯が進むこと進むこと。

こういう生酒なら生嫌いにもオススメ♪ なれど、本数が限りなく少ないのが難ですな。(汗)

群馬泉■群馬泉 山廃酛純米
翻ってこちらは火入れの定番酒。お燗の仕方次第ではもっとふくらみ、豊かなうまみを味わわせてくれるはずですが、飽かずに飲むには…もそっと燗温度を上げて味わいを引き締めるのも手かと。
捌けも良くなりますし、スッと切れ上がる後味がまた杯と箸を進めてくれまする♪

干物「よぉ〜く焼いて」と頼んだら遠赤両面グリルで斯様な仕上がりとなって現れ出たるは、過日、寝屋漁港で買い求めた一夜干しなれど…
何という魚だったか???
確か「○○○オコゼ」という名前だったものの「普通のオコゼとは別物」といわれたはず。
酒同様、しっかり火を通された干物は、乾きかけた表面とうまみが凝縮された感のある白身がうまし。

独活・胡瓜・若布の酢の物。酢味噌仕立てのぬたならもっと良かったけれど、若々しい独活の風味が◎。
独活の残物はきんぴらにされ、これまた酒を進めてくれますな。

明日はまたお酒がどっちゃりやってくるみたい。
しばらく新顔のお毒味に明け暮れるとは思いまするが、その合間にはさむ定番酒の地味さが何ともうれしい新酒時期♪
といいつつ、20BY酒はあれとこれだけ。(笑)


東山道中膝栗毛 -其之弐-

いよいよ弥次喜多道中の開始♪
上野国を出立点に選んだ理由はひとえに『群馬泉』を醸す島岡酒造さんへ伺うこと。

「今季の造りはどうですか?」
「例年に比べて(米が)溶けやすいみたい。そのせいか数値的には酸がやや高いけれど、感覚的にはそんなに出ているようには感じないですね」
専務からお話を伺った後、蔵へ入れていただくと…

蒸し場折しも蒸し上がりを迎えた “甑” からはもうもうと湯気が立ち上がり、“釜場” に独特の香りが充満しています。

続いて写真を撮ろうと思ったのですが、「なんてこった〜い」の電池切れ。
仕方なくカミさんからカメラを借りたものの、そのカメラは弥次喜多との道連れを拒んでまだお蔵に居残っておりまするゆえ、強制送還されてきたら写真を追加いたしまする。(汗) ← 中と下の2枚を追加♪

「溶けやすいからいつもよりちょっとだけ硬めに」という “蒸米” を専務から受け取り、即席の “ひねりもち” 作りを。
『群馬泉』さん独特の押せばしなり、離せば立ち所に元に戻る弾力を体感するには60%の方が向いているはずだけど、「今日のは若水の50%です」といわれただけあって、米粒が小さいながらも中は柔らかめの “蒸し” は相変らず。当然、口に入れてその弾力を味わっているところへ杜氏が…。
「おやっさん、新潟からの…」という専務の紹介につづき、「○○からか」とこちらの地名が杜氏の口から出てきたのには「えっ、ご存じでしたっけ」とびっくり。

専務が生まれる1年前からこの蔵に入っておられる杜氏は、「この酒を越後杜氏が!?」と不思議がられてもしょうがない小国(旧刈羽郡小国町・現長岡市)杜氏のお一人。
長年務めるこの蔵の酒を薄酒の地で扱う変人が出てくるとは思いも寄らぬことだったのか、放冷機から出てくる米を見やりながらも小さな声でボソボソとお国話をしてくださる。

種麹@群馬泉“麹室” に引き込まれた “蒸米” は均一に広げられて “もやし(種麹)” が振られ、“床揉み” が終わると布にくるまれ、しばしお休み。
隣の部屋でできあがりを待つ “麹” を見た後は、“酛場(酒母室)” へ移動。
「長過ぎるとあまり良くないといわれるけど、今季から蔵人さんたちの年齢を考え、酒母はすべて年内に立てた」という長期 “枯らし” 酒母はすっかり落ち着いているものの、
「元気のいい酵母だけが残るからか、醪後半になってからが強くて、却っていいことも」
とまるで加藤杜氏(久保本家酒造)の仕込む生酛のよう。

出麹@群馬泉“槽場” を見た後、“出麹” 場の前で待っていると「あはは、すっかりご存じで」と専務が取ってくれた “麹” はこれも50%の “若水” 。
噛むと一昨年の60%に比べるとやや甘みが薄いとはいえ、しっかり “破精込み” 、心地好い弾力がありまする。

“貯蔵庫” に移された今季の酒から専務に取ってもらった新酒をジュルジュル♪
「酸がやや高い」といわれたにも関わらず、当然渋いものの実にきれい。
「いいですね、これ」
前日の『つくし』さんで飲ませてもらった “初しぼり” といい、今年もいいお酒ができあがっていますから、『群馬泉』ファンならずとも、乞うご期待!!

「あ、そろそろ」
予定の時間を若干オーバーしてしまったため、後ろ髪を引かれつつ…。

専務はじめお蔵のみなさま、たいへんお世話になりました。
無事に皆造を迎えられますようお祈りいたしまする。
ありがとうございました。

【つづく】


東山道中膝栗毛 -其之壱-

「庄内へ行くつもりなのでその前後の都合が良い日に…」と年が明けたある日、下総国より入電。
折しもこちらはようやく遅い正月休みを取る予定にしておりましたゆえ、
「ならばいっそご一緒しませんか?」という誘いに応じてくださった酒縁のお一人、狼亭さん。

同年代ゆえ、始まる前から弥次喜多道中必至の旅の振出しに選んだのは…
第二の故郷、上野国厩橋(うまやばし*1)での常店、『つくし』。
「行きますよ〜」の声に駆けつけてくださった地元Kさんとともに、
まずはキリンのクラシックラガーで( ^_^)/□☆□\(^_^ )カンパーイ!

カウンターに陣取った同世代おやじ三人組+おばさん、突出しのぬたをつまみながら早々に燗酒へシフト。
何をさておいてもまずはこれからの “群馬泉” なれど、いつもの “超特撰” が切れていたため、 “淡緑” と新年ヴァージョンの “初しぼり” の出番。
300mlボトルの山廃特別本醸造原酒 “初しぼり” を『純米原理主義者』の狼亭さんにお飲みいただいてから…
「それ、アル添なんですけど…」と種明かしをする非道おやぢ。(笑)
「えっ、ホント!?」と今一度確かめる狼亭さん。
「聞かされた後でも気づかない。それに、原酒でありながらアルコールの粗さを少しも感じさせないし、いやぁ〜、実にお見事ですな」
とお褒めの言葉を頂戴した本物のアル添酒は、今年も年一回の魔法を見せてくれまする。

地元の肉厚椎茸や鶏の網焼き、金目鯛の一夜干しなどをアテに、お酒は “ひこ孫純米” へ。
お燗の温度を指定しようとするこちらの言葉を遮って、若旦那の口から発せられた
言葉は某漫画風に表記すれば、“狂人” となる…
「これをチンチンに燗をつけて喜ぶなんて、やはりク○ド民族だけだよね」
これにすかさずの反論は…
「極めて純粋な大和民族だと思うよ。ただし、血に酒がかなり混ざっているけど」(爆)

この後…『つくし』のカウンターに何本空いた徳利が並んだことやら…。
帰り際、カウンターの反対端に座る常連さんらしき若いカップルに…
「もうすぐここから我々ク○ド系好みの酒が来ると思う」
という若旦那の一言が翌日からはじまる遠征の結団式を完璧なものにしてくれました。(笑)

ちなみに名指しいただいた先遣隊は…あの “どぶ” です♪

小料理 つくし地図
 群馬県前橋市千代田町5丁目3-2
 Phone. 027-234-0081

【つづく】


*1:厩橋 -うまやばし-
  群馬県前橋市の旧称 → Wikipedia:前橋藩前橋城