陸羽ぐるぐる -其之九-

あっさり、かつすっきりの冷たいスープを飲み干して店の外へ出ると…
折しもの雨で肌寒くさえあった三陸と打って変わって…山形は暑いっ!!

さて、“いろは本店” さんへ寄って素通りしたとあっては申し訳ないのと厚かましくもお願い事をしておりましたので…
ご近所の “残念な酒屋” さんへお邪魔♪ (笑)

呑兵衛なご主人はさておき、「きっと…誑かされたに違いない!!」と確信した美人な奥様ともっとあれこれお話ししたかったものの、遊び歩いていても困らないほどヒマな我が店と違い、こちらはひっきりなしにお客様が!?
そういえば、父の日ですものねぇ。

わたしは真っ赤な…(笑)
わたしは真っ赤な…(笑)
「父の日にまっとうな燗酒をプレゼント!!」
我が店には無縁の光景ですな♪ (苦笑)

しかし、“残念な酒屋” さんで買うものがこれとは…。
おかげで気になっていたおチャケを買い忘れ、返す返すも…
残念2乗!!

G8さん、そして奥様、此度はたいへんお世話になりました。
このお礼は…薄酒がご入り用の際にでも♪ (笑)

さて、このまま真っ直ぐ…と思いきや、あちらで「ちょっと」、こちらで「ちょっと」の道草を喰いながらも、太平洋を臨む三陸海岸から宮城内陸部と山また山の山形盆地を抜け、日本海に程近い越後平野へどうにか無事帰還。
制限時間48時間・総走行距離930km♪
制限時間48時間・総走行距離930km♪
旅の荷を解き、此度の足となったレンタカーを返せば…
止むを得ず不参加となったT兄も加わり、早速に反省会という名の後夜祭を!! (笑)

【この巻、お終い♪】


初めに人ありき

また二日ほど留守にいたしまするゆえ、いただいたコメントも放置となります。
シブ〜いコメントなら、きっと戻るまでにうまくなるはず♪ (笑)

裏貼り先日、「ちと寄り道をば…」でお邪魔したバッタ正宗さんのお店にて…
「ここのお酒、ちゃんと飲んだことがないのでお薦めを1本いただけませんか?」
とお願いしたら…
「生のもあるんですけど、やはりきちんと練れている方がいいでしょ」
とこれを出してくださいました。
おまかせで2,100円(税込)なんて、貧乏人の懐工合を良くご存じで♪ (笑)

それはともかく、お酒、ひいてはお店を選ぶ時、まず最初に何を気にしますか?
お酒の銘柄・予算・練れ具合・飲み頃・合わせる食べ物?
お店の在処・店構え・品揃え・商品管理・お得なサービス?
いろいろあるでしょうが、決め手になるのはやはり人ではないでしょうか。
「この人がいうなら大丈夫」という信頼感は、口先だけの「安心・安全」では決して得られないもの。
ですから、このお酒も裏も値段も見ず、米がどうのスペックがどうの、は一切なし♪
まかせられる『人』がいてこその『店』ですよね。
例え見てくれや利便性に欠けたとしても、その『人』がいればこその有難み。
それを感じ取っていますか?

うわぁ?、書きながら汗が…。おやぢも精進させていただきまする。(爆)

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いつ来るんかい? “番外編”

笠置駅某所にてアポなしという迷惑千万な陣中見舞を終えた後は、R163を三重から京都に入ります。なれど、この辺りは行けども行けども山また山。どこへ行くにも車のおやぢ。決して鉄な人ではありませぬが、木津川を渡り、南に山越えすればまた奈良という山間の鄙びた駅で小休止。
JR関西本線 “笠置(かさぎ)” の駅ですな。
笠置は “月桂冠” のオーナー、大倉家初代の出身地であったことをふと思い出したため、立ち寄ってみました。


笠置駅前今でこそ縁遠くなってしまいましたが、“月桂冠” には今でも屋号の “笠置屋” を冠した純米大吟醸があり、ここの “総合研究所” は某独立行政法人を凌ぐとまでいわれたほど。
以前なら “月桂冠” ならではの勝れ物も数あったものの、今、出てくる酒は…以下略。(笑)

写真は笠置駅前にある “元弘の乱” のモニュメント。さすが畿内、どこへ行っても歴史に遭遇いたしまする。

そのままR163を進み、門真から初めての守口へ。
大阪で熱心に純米燗酒普及に励む “バッタ正宗” さんのお店へお邪魔しました。
良くあることですが、見慣れたおチャケたちがずらり♪
お忙しい中、時間を割いていただき、ありがとうございました。m(__)m

屋上バッタ正宗さんに「1号線(京阪国道)で」といわれたのにドライバーに似て臍曲がりなナビが示したのは、旧京阪国道の府道13号。淀川から桂川に変わる辺りでサントリー山崎蒸留所を左手に望むコースでしたが、無事、宿にチェックイン。
窓を開ければ〜♪

見えたのは港ではなく、ご覧のとおり隣の旅館の屋上に積まれた大量のビール。値上げに備えての積み込みかも知れませんが、ただでさえ嫌いな銀色、しかもシートがずれて紫外線に当たったのなんか、御免蒙りまする。(笑)


湯屋さて、宵闇迫れば〜♪
お目当てへ回る前に久々の京の街探検。
「おぉ〜、こんなところにお湯屋さんが!?」
ここ、錦市場からすぐにある “錦湯” ですが、さすがは京の都、銭湯にすら風情がありますこと。それにこんなこともやっているなんて、雅ですなぁ。(笑)

「少し下拵えを…」と一般的な京のお店へ。なれど、撮ったはずの写真が記録されておりませぬ。orz
味のない★生ビールで喉を潤した後、見事な銅製の燗どうこで地元の “蒼空” や、京にも多い滋賀酒から “御代栄” をいただきましたが、まぁ、変人の口ですから。(苦笑)
アテは、昆布締めにした菜の花がおいしゅうございました。◎。

「近々、蔵巡りで宮城へ…」ということでしたから、燗酒を提供されるなら避けては通れぬ杜の都の関所、『一心*燗別館』をお薦めしましたら…
後日、燗主さんから「今、おいでいただいてます」と電話が。律儀な方ですこと♪

こちらのお店、帰り際に聞いたら…
「一応、神亀や日置桜もあるのですが…」「え〜っ!? 日置桜は何を?」
「山笑ふの其の壱と其の弐です」といわれ、ぐわぁ〜ん!!
とはいえ、いわゆる普通の人たちの感覚を探ることが目的でしたから
いつものお酒たちとは、次に向かう本命◎で♪

【つづく】


燗々娘♪

なぜか頭の中で『東京の花売娘』と『銀座カンカン娘』がゴッチャになってしまって…。
できたのが…新曲ならぬ、珍曲☆
 酒を召しませ 召しませ酒を これが若桜のカンカン娘♪
ただいま脳内ビルボード赤丸付急上昇中!! (笑)

辨天娘辨天娘 H18BY九番娘 青ラベル “槽汲瓶燗”
文月に “18BY三番娘純米玉栄65%にごり” をいただいたら、可愛らしい “槽汲瓶燗” のサンプルが2種類。もう一つは無念さが残るも見送り。このじゃじゃ馬な酸に賭けたのですが…三週間経ってもなかなかまとまりませぬ。
なれど、今を逃すとなくなるんだから、全く以て手に負えないおてんば娘。X-)
でも、飛び切り燗(55℃近辺)から冷めてくると、このパンチがたまらんのですよ♪

なかなか出会えない若桜の娘たちの中でも、これはまずお目にかかれないかと。それもそのはず、「○○本だけでよければ」の超限定。
とはいえ、鳥取でもう一軒売ってます・・・あそこです。(笑)

アテは、シソ入ソーセージ。レンジでチン♪して “かんずり” を塗り…モギュッ!! ジュワ〜っと肉汁が溢れるところへ、このじゃじゃ馬をグビり。

「わぁお、こりゃマーベラス♪」
やっと収まるところへ収まった、そんな感じさえします。
脂ギッシュ、あるいは濃い味付けのアテと合わせたら、きっとウマウマでしょうねぇ。

一合のサンプルだけじゃ当然、足りませ〜ん。
が、ただでさえ少ないブツを減らすわけにもいかず…
よって徳利にはこれが…両手に花!! ならぬ、両手に娘!! ですな♪

辨天娘 H18BY三番娘 純米 “玉栄65%”
原料米は若桜産の玉栄。これがまたともに届いた前出の “青ラベル槽汲” に負けず劣らずのじゃじゃ馬。怒濤の如くに押し寄せる酸を御するのは至難の業かも。しかしながら、この酸っぱさは或る意味夏向き?
といいつつ、諸般の事情によりウチでのお目見えは来月になりそう。X-)

“竹鶴雄町純米” じゃありませんが、この娘二人、下手な白ワイン、真っ青ってくらい、延々と寄せては返す酸のエネルギッシュなこと。キュッと冷やしてもいけるのでは?
よって…
「喰い気にはまって、さぁたいへん♪」
豚の冷しゃぶやら、サラダやら、煮物やら、手当たり次第、口に運ぶことに…。

しかし、じゃじゃ馬二人を相手にするのは、年寄りには堪えまする。(苦笑)


道中余話

真菜板都内を車で移動するのはいいけど、時間が読めないところが難ですな。

先日上京した折にも、板橋某所から川越街道を経由して明治通りに入り、池袋駅前からもうちょっと行ったところでカミさん射出。三番娘と合流した後、西武新宿線上石神井駅まで辿り着くようプログラミングしてありまする。:-)

杉並某所の停泊地まで、懐かしさに駆られて早稲田通りを行けば…右手にこちらが。「あっ、杉田さんだ」と思いつつ、車の中からでは声を掛けることも叶いませぬ。また行きたいなぁ。

池田屋酒店翌日、“蕎麦きり さいとう” さんを辞した後、カミさんにハンドルをまかせ、再び大宮までUターン。「妖気漂う」地から新天地へ移られた “池田屋酒店” さんを表敬訪問。短い時間ながら久しぶりに三平師匠のご尊顔を拝し、新しいお店の状況を伺うことができました。

新潟の酒とは縁がない池田屋さんですが、写真の “酒林” だけは新潟県産♪(笑)
しかし…
在庫が少なくてうらやましいっ!! (苦笑)


西方見聞録 “番外編” -弐-

案内図“浦安”、“お台場”、トドメは…“ハワイ” !?
鳥取の地名には「???」が多すぎまする。
名所ならぬ、迷所!?

倉吉市の北東、2004年10月に湯梨浜町となった旧鳥取県東伯郡羽合町。「羽合」と書いて「はわい」。
“オレンジ球場” や “アロハホール” に海水浴場まで、至る所に「ハワイ」が溢れておりまする。
まぁ、ご本家と違ってパスポートがなくても行けるってところがいいかも。

オレンジ球場アロハホール

道の駅 はわい東伯地方に別れを告げる前にここへ寄ってみました。

東郷湖を見渡すロケーションに野菜や海産物の売店が…。
「カニ要らない?」にとんでもないと首を振るおやぢ。
せっかくですから、いつものメンバーへのおみやげに “アカガレイ” と “ハタハタ” の一夜干しでももらいましょうか。

山枡酒店しかし、なんといっても鳥取迷所No.1は…ここ!! (笑)

そう、今回もお世話になった、あの “煮酒さん” のお店
久しぶりにお邪魔したせいか、前を通り過ぎて、慌ててUターンという一幕もありましたが、やはり倉吉、否、鳥取全県はもとより、日本全国を見渡しても、こちらほど「がんこ」な酒屋さんはそうそうありませぬ。

おやぢを鳥取のお酒に引き合わせてくれた恩人でもあるのですが、出先で一緒に呑める相手がいるなんて、これほど幸せなことはありませぬ。おそらく当地へお越しに…という酔狂はされませんでしょうが、庄内へ出かけられる折に…など、万が一の機会がございましたら、万難を排してお迎えいたしたく存じまする。

【つづく】


西方見聞録 “鳥取編” -参-

移動とお蔵を訪ねることに終始しつつ、またもや夜です♪
「鳥取へ行きますよ」に応えてくださった “煮酒さん” と “りょうさん”。
お二方と酒を酌むのは、やはりここしかないでしょう。
倉吉の、否、鳥取の良心、“味処 進” さん。
上原先生とご一緒したのは…四年前、まだ前のお店でしたっけ。
味処 進
日の入りが遅い彼の地にも宵闇が訪れる時刻。
倉吉駅から程近いところに移られた “進” の暖簾をくぐれば、
「いらっしゃいませ」「煮酒さんにお願いした…」
と告げると、玄関脇の小上がりにお一方がお待ちの席へ。
「りょうさん?おやぢです、はじめまして」
とご挨拶しながら内心では…
「わぁお、いいオトコ〜。もろ、コ・ノ・ミ♪」
と涎が…。残念ながら、こればかりはいくらなんでも「お手つき!!」とはまいりませぬ。(笑)

突出し煮酒さんと急遽参戦が決まった “日置桜” ご当主がお見えになるのはまだ先。
頭を冷ますために、珍しく “とりビ〜” でかんぱ〜い♪
「お料理、どうします?」
「大将におまかせしちゃいましょ」
さぁ、ここからは目眩く “燗酒わ〜るど” ♪
日置桜・鷹勇・神亀・花垣・竹鶴…。
鶴が舞い、亀が踊り、鷹が空を泳ぎ、可憐な花は足許でひっそり。
この桜吹雪を忘れたとはいわせやしね〜ぜ♪ (笑)

料理 1そうこうしている間に煮酒さんと “日置桜” の一升瓶をぶら下げたご当主が、おな〜り〜♪
鶴と亀としては、ややぬるい燗だったので…
「持てないくらいに熱くしてください」と特注。
「そうそう、これ石川さんからのおみやげ。焼いてもらうことできます?」
と “雄町70%ひねりもち” を取りだし、煮酒さんに託します。

お使い立てばかりじゃ申し訳なく、「これ、大好きでしょ!?」と必殺の “〆張おかき”も。
「大丈夫、炭、使っていませんから♪」(笑)

料理 2“燗酒わ〜るど” からさらに加速し、「燗酒楽園」どころか
「煮酒楽園 at 鳥取」までひとっ飛びの倉吉ナイトは歓喜の渦に…。

「あのぉ〜」
時間を忘れる楽しさから一転、我がナイトりょうさんにシンデレラ・タイムが…。お名残惜しゅうございますが…
「またどこかでご一緒しましょ」
とこれにて “煮酒の舞い” 打止〜め〜。

煮酒さん、りょうさん、そして “日置桜” ご当主、たいへんお世話になりました。
ありがとうございました。
呑兵衛おやぢをもてなしてくださった “進” のみなさまにも感謝♪

【つづく】


西方見聞録 “鳥取編” -壱-

大山山陽道・岡山道・中国道・米子道を経て、やっと鳥取県に入ったら天気予報どおり雪が舞ってきました。といっても、タンポポの綿毛が乱舞するような降り方で、積もる心配はなし。遠くに見える大山にかかる雪雲の仕業でしょうか。
生酛の上槽を見たいばかりに出発を遅らせたため、やはり午前中に辿り着くのは無理のよう。「ならば…」とここから30分ほどであの方のおられる倉吉です。
「こんにちは〜♪」
煮酒さん”と奥様に迎えていただきましたよ。こちらに伺うのは4年ぶりでしょうか。煮酒さんの大好物を手渡しながら「昨晩、これに生酛の酒母をかけたらもう絶品♪」と話すと「で、その酛は?」と煮酒さん。
「いいですよ、また(飲むのが)長くなるから」と奥様。ありゃま、こりゃ藪蛇でしたわ。(汗)

楮「じゃあ、また後ほど…」とそそくさと目的地へ。
倉吉からはR9が改修されたので自動車専用道路となっている区間をひとっ走り。

今は鳥取市になってしまいましたが、以前は気高郡だった青谷町は “因州和紙” でも知られる地。目指すお蔵を横目に眺めながらもう少々奥へ。
あおや和紙工房”でランチを。
和紙の里らしく、庭には原料となる “楮” が植えられています。花や実も見てみたい。
混んでいて出てくるまでが長かったランチを掻っ込み、さぁ、行きますか。

こちらも二年半ぶり。ご当主はお出かけとのことで、お蔵のほうへ回ります。
“まっとうな純米酒” を造りたいばかりに “杜氏” の肩書きを投げ捨て、そしてあのグルグル “生酛” に出会って、さらに深みに嵌り、神亀酒造で過ごした昨季(2005BY)のことが “闘う純米酒 -神亀ひこ孫物語-” でも紹介された越後の変わり種M氏は、今季(2006BY)ここ、『日置桜』でやっと “生酛造りたい病” から逃れることができたのでした。
「こんにちは〜♪」と分析室に入り、しばらくぶりに会ったら、すっかり顔が変わっていたM氏の案内で、彼が “酛(酒母)” を手掛けた生酛の醪を見せてもらいます。

生酛醪なかなかの面でしょ!?
竹鶴酒造で見せていただいた酒母同様、ホント、冴え冴えときれいな醪。

「せっかくだから、中途半端で上槽せずに最後までしっかり切ってほしい」と帰ってからご当主にお願いしたら、「やってみましょう」とうれしいお返事が。「ただし、出せるのは三年後かも」という注釈付きで…。
余計なことを云っちゃいましたかねぇ。(苦笑)

こちらはすでに “甑倒し” が終わっていましたから、“麹室” も用済みでしたので、ご当主のお帰りを待って、きき酒タイム♪

きき酒 1きき酒 2

「あ、これいいっ!!」と思ったのは、左側の一升瓶。独特の酸がありながら「今からこんなに呑めていいの?」という気がしないでもありませんでしたが、「生で出せます?」とまたもやお手つき。これについては来月まで、しばしお待ちを♪

きき酒 3こちらは熟成用。同じBYながらまったく別物なれど、この先どう変わるのか。そして、いつ、どのように…。
そのすべては名ブレンダーでもあるご当主のベロ次第ですな。

造りのことや市場のこと、果ては蔵の経営まで、様々な話を伺っていたら、「おぉ〜、こんな時間に!? ヤバいっ!!」と慌ててお蔵を辞す羽目に。欲張ったスケジュールのしわ寄せですな。X-)

「また夜に〜♪」とご当主とは数時間後の再会を約して。
「造りを終えて戻ったら、一杯やりましょ♪」とM氏に…。
M氏の元気な顔も見ることができたし、やはり伺ってよかったぁ。
山根酒造場のみなさま、たいへんお世話になりました。ありがとうございました。

【つづく】