早春賦

Scene

♪雪が消えれば 越路の春は
梅も桜も 皆開く
わしが心の 花も咲く♪

彼の“十日町小唄”でこう唄われる当地の春ですが、まだまだ「名のみぞ」でして、関東では満開に近い桜も、こちらではようやく蕾が色づいてきたところ。やっと梅が盛りを迎えたばかりですから、唄のような景色となるのはもう少し先のようですな。

大七■大七 純米生酛CLASSIC
冷やで。「おやまぁ」。以前のように鈍重な引っかかりを感じることもなく、意外やするすると喉を過ぎまする。かといって、レギュラーの “純米生酛” のように物足りなさを感ずるわけでもない。生酛系ならではの戻り香が心地良く、熟成感もそこそこ。なれど、如何に開け立てとはいえ、どこか釈然としないものが…。

アチチ燗(60℃近辺)から冷ますと、冷やで感じた印象とさして変わりありませぬ。燗酒ビギナーにも受け容れられ易い型ですな。或る意味、すべてに中庸。近頃、当地でこれを扱う飲み屋さんが出てきたのも頷けるというもの。が、またもや悪い虫がブツブツと囁きはじめまする。「納得いかな〜い!!」と。(笑)

おやぢが生酛の標準とする “睡龍” と比べ、酒としての強さ、そしてキレの鋭さがちと甘いか。もっとも変人の口での感覚ですから、鵜呑みにしない方が、お酒を楽しむ間口は広く保たれましょうが…。(苦笑)
とはいえ、あちらやこちらの手間を省いた無手勝流生酛とは一味も二味も違いますから、ご安心召されよ。某氏曰く「椎茸出汁系」という “睡龍” の熟成香や鋭利なキレが苦手な方でも、これなら大丈夫でしょ。
「生酛の酒って、どんな味わいなの?」という方も、ぜひ一度お試しを。

しかしながら…
「どうせ飲むなら」と “大七” はいつも “自然酒生酛” を選んでしまう偏屈おやぢ。
これだけは14%台のアルコール度数でも薄さが気にならないのよね♪