有朋自近隣来不亦楽乎
『キリンラガー樽生』
いつものメンバーで暑気払いをすることになり、「樽生を!!」というリクエストに応えることになった。本当はブラウマイスターを飲みたかったのだが…。
二日続けてビールを飲むなんて、旅先でもなければ実に稀なこと。何しろ我が家には、おやぢ用のビールというものがないのだから。orz
とはいうものの、300mlちょっとのジョッキで2杯も飲めば、ビールは終わり。
次なるは、王道、燗酒の出番。
『奥播磨 熟成純米 雄町65 H14BY』
この酒も一年ぶりくらいか。速醸なのに、山廃を思わせるかのような熟成香。ハーブのようで心地良い。
甘さを多く感じるのも奥播磨の特長の一つだが、ダレた甘みではなく、きちんと熟成し、締まったうまみ。
H16.1詰で15℃に1年半。ようやく迎えた飲み頃だ。
「燗はどのくらい?」「無理に上げることないから、取りあえず熱燗(50℃近辺)にしてみるか」。熱燗から飲み頃に下がったところで一口。おほっ!? 強すぎず弱すぎず、厚すぎず薄すぎず、そして辛すぎず甘すぎず。ハーブの香りは弱まったが、フワッと甘を感じさせた後、さらに引き締まったうまみが程良い余韻をたなびかせ、潮が引くように消えていく。
鶏手羽の生姜焼、蓮根のはさみ揚げ、烏賊の唐揚げ、海老フライ、甘辛く煮た帆立ヒモと胡瓜の和え物、ポテトサラダ、トマトに、メンバー手製の茄子漬、胡瓜辛子漬…。
ありふれた惣菜だが、気心の知れた仲間と飲むにはこれで十分。
愉快な話で腹を抱えながら笑っていたら、あっという間に一升が空に…。
『日置桜 復刻純米』
奥播磨と比べたら、スッと切れる軽やかな飲み口。開栓放置の三合もペロッと…。
孔子の「友遠方より来たる、また楽しからずや」の言を借りるまでもなく、時を忘れた大暑の夜だった。