ある電話
久々に拝聴いたしましたが、造りの最中でしょうになかなかお元気なお声でした。
「基本調味料を酒屋に取り戻さなければ…」という最後のお言葉が耳に残ります。
『ひこ孫 純米吟醸“小鳥のさえずり”(2002.5詰)』
“壜詰時を製造年月としてありますがマイナス10度の低温熟成(1〜3年間)をし、飲み頃を待って出荷しております”
ラベルにそう記載されているとおり、蔵での貯蔵温度は“マイナス”の10℃ですから、なかなか熟成が進んでくれず、まだ硬さが残りますが、「燗をつければ…」と久々のこれを飛び切り燗(55℃近辺)に…。
神亀特有の香りとキチッと締まった酸に、程良い余韻とキレの鋭さ。
やはり純米吟醸の燗はこうでなければなりませぬ。
アテは、牛薄切り肉を塩胡椒で焼いたもの。「ウチで面倒見てやってくれってことになったから」という電話に甘えて、今度はカンホアの塩を使いましょうか。
豆腐のピカタ。「うぉほ!!」
豆腐がアチチ、アチチ…。
田舎料理の“煮菜”。この茎の歯応えが何ともいえませぬ。しかも、打ち豆入りとは実に懐かしい。子どもの頃はこれも自家製でした。
シラタキばかりが目立つ鍋の残り物も、スープに野菜の甘みがたっぷり。
汁物としていただきましょ。
“小鳥のさえずり”、もっと変わり目を見たいのですが、生憎、500mlびん。
開栓放置のし甲斐がないかも。orz
あそこでは、蔵人さんにも化学調味料を使わない食事を出されるようですね。
慣れていないと、最初は薄っぺらく感じるらしいですが、一ヶ月もすると変わってくるそうです。
でも、亀専務も、だいぶん柔らかくおなりになった。
>三平さん
ホント、口にするもので身体は変わりますよね。酒もそうですし…。
人の身体が変わるサイクルは4週間だそうですよ。
“亀の甲より年の功"でしょうか。<専務 (笑)
三平さんの言うように、化調を使わない料理は
薄っぺらく感じていました。が、無化調に慣れると
それまで平気だった化調入りを不自然に感じるように
なるんですよね。
最近特に思ったのはポンス。暫く「天然柚子+はつかり醤油」と言う
シンプルなポンスを使っていたら、久しぶりに大手のポンスを使ったときに
妙な甘味のような違和感がありました。
>りょうさん
出汁も最近はよほどの店じゃないと、あざといくらい強く取りますよね。
旨味調味料に頼る店は論外としても、その作られた旨みに対抗せざるを得ないからなのでしょうが、
子どもに対して食育云々をいう前に大人の味覚を手直ししなければ…。
旨味調味料を使った食品は、どれも嫌な後味がいつまで経っても残るのと、
食べた後、猛烈に水を欲しますね。
4週間、旨味調味料や保存料などの添加物断ちをすれば、結構まともな舌と身体に戻るかも。