智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。
喉の奥であの痺れるようなニコチンの刺激を渇望している向きもあるようだが、好きで通している意地だけにおいそれとは曲げられませぬ。しかもこの日は、お江戸で「お燗グビグビ団」が暗躍しているとあっては、せめて酒くらいは…。
てな訳で、またしても「まだあるの!?」(苦笑)
『鷹勇 純米吟醸“強力の郷” H12BY』
otani_combination1.jpgこの酒にも思い出が…。初めてお蔵を訪ねたときのきき酒で「面白い酸が出ているなぁ」と気に入っていたら、坂本杜氏が帰り際にくださったという記念すべき一本。
帰って車を車庫にしまったところにY会長からの“酔っぱライン“。ほろ酔いでご機嫌な某嬢の声を遮って「グビグビやってるぜ〜♪」玉さんの雄叫びが帝都の夜にこだまする。「負けるものかい、おやっさんの12BY強力だぜい!?」何を張り合っているのか。(笑)
冷やジュルで、「ぎゃお〜!?!?」いきなり練れた旨みが押し寄せてきた。“完熟山廃”とは趣を異にするが、これまた坂本マジックか。
飛び切り燗(55℃近辺)ほどにして冷ますと、もうとろける旨さ。それ以上の言葉は要りませぬ。
アテは、鮪赤身のブツ。はい、良くも悪しくも鮪の赤身。平凡ながら酒のアテには好ましい。ヅケならなおのこと良いんだけどね。
筍・切り干し大根・じゃが芋・人参の煮物が鉢に大盛り。いやはや、またたっぷりと野菜が…。こりゃあ、2〜3日は続きますな。
茹で豚・胡瓜・蕪の醤油漬。さっぱりはしているんだけど、硬すぎる肉がそぐわないか、とくどきながらも定量終了。
お江戸に出遅れたものの、旨みたっぷりの“強力の郷”に大満足な夜でありました。