睡牛

暦の上では“白露”も“重陽の節供”も過ぎてしまいましたが、旧暦の“重陽の節供”となると今年は10月30日(月)になるようで、まだまだ先が長い話ですなぁ。
といっても、こちとら年中燗酒ですから、ことさらの想いはありませんが、やはりこうした節目も欠かしてはならない“和の心”の一つだと思うのです。
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睡龍 生?純米“おこぜ” H16BY
開栓二週間。据わりの悪さが消え、捌け良く喉を過ぎます。
お為ごかしやはったりのない実直な味わい。「華のない酒」と杜氏自らが評しておられますが、どうしてどうして、華はなくても実はありますぞ。
あぁ、久方ぶりに15BYの生?純米吟醸を飲みたくなりました。
って、貧乏なくせに身の程知らず!? (苦笑)
アテは、鰈の煮付け。婆さん(母)には珍しく、濃いめの味付けなれど、鰈の風味を味わいつつ、一枚をペロリ。
魚がもうひと品、鮭の焼漬け。焼きたての鮭を冷たいかえし醤油に漬け、保存が利くように工夫された村上名産、鮭料理の一つ。これがまた酒を進めまする。
初物の“カキノモト”(食用菊)の酢の物。遅ればせながら“菊の節句”(重陽の節供)を愛でましょう。これを食べると秋の到来を否応なしに実感しますね。独特の歯触りと香りは越後の秋の風物詩でもあります。
「肉があるみたい」とカミさん。オージービーフのカルビでした。「また牛か…」といいつつも、食べ頃を過ごすなんて勿体ないことはできませぬ。焼いてもらいましょう!!
焼肉用の網もコンロもないからフライパンで焼いた塩胡椒味の牛カルビ。出てきたタイミングも遅く、“おこぜ”の助太刀を得ても完食ならず、半食どまりでごちそうさま〜♪
「ねむ〜!!」「さっさと寝れば!?」
食べてすぐ寝ると牛になるといわれようが、眠いものは眠い。草臥れた身体には“睡龍”のみならず、“睡眠”も与えなければなりませぬ。布団にもぐり込み、白河夜船と相成った“二百二十日”の夜でした。

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睡牛” に対して6件のコメントがあります。

  1. まき子 より:

    焼漬けって塩引とも違うんでしょか?!
    これも良いアテになりそうです。
    アラの塩引は、骨までしゃぶってます(笑)。

  2. itacha より:

    海水浴で村上に行くと
    >鮭の焼漬け
    をあちこちで発見いたしますが
    まだ、購入したことがありません。
    こんど、買ってみようっと!!
    新潟は山形ともに食用菊の
    栽培が盛んなのでしょうか?

  3. はんな より:

    私も、9日の日は、友人にもらった日本酒に食用菊を浮かべて飲みました。 ^0^
    錦市場に食用菊を売っています。
    あのお造りの添え物にする形のあるものじゃなくて、花びらばかりを袋詰めしたもの。
    それを使って、京都の純米酒バーでは、おひたしにしてはります。
    菊と日本酒は合うのでしょう? ^−^

  4. おやぢ より:

    >まき子さん
    塩引きとは違いますよ。こちらは生の鮭を焼いてかえし醤油に漬けるんです。
    ごはんのおかずとしても最高ですから、お米の酒に合わないはずがないでしょ。:-)
    塩引きだろうが何だろうが、魚は骨の際が一番うまい!! 肉も、ですが。
    それをしゃぶるのは、正しい魚喰いの姿です♪

  5. おやぢ より:

    >itachaさん
    鮭の加工品をつくっているところは多いですが、100%三面川の鮭だけとなると…
    たぶん、味匠きっ川さんだけです。買われるなら、こちらをおすすめします。
    http://www.murakamisake.com/
    ほとんどが東北と新潟で作られるようですが、山形が生産量No.1なのですね!? (*_*)
    http://www.nmai.org/umaimono/yasai/kiku.html
    そちらで“もってのほか”といわれる品種がこちらの“かきのもと”になります。
    http://nespace.info/sangyo/kiku.html

  6. おやぢ より:

    >はんなさん
    おひたしもこれから登場する機会が増えるでしょう。
    黄菊より紫系の“かきのもと”(下越地方の呼び名)・“おもいのほか”(中越地方の呼び名)のほうが
    おいしいように思います。
    時季もありましょうが、そちらは何色が多いですか?
    菊と日本酒。合うといえば合い、合わぬといえば…。(^^;
    相性より菊という食材に対する好みでしょうか。

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