霜降

つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也 −暦便覧−
二十四節気であることをすっかり失念していたため、いつもの「鯉川 純吟にごり酒<五百万石50%> H16BY」の出番はなし。
なのに結果は…。
『生もとのどぶ H16BY 秋火入れ』
開けた直後からジンワリと広がるうまさ。「げげっ、反則だぁ〜!!」と、うれしい誤算を罵詈で取り繕っていた酒を選ぶことになるとは。どうも「二十四節気にはにごり酒を嗜む」という図式ができあがりつつある。(苦笑)
さっそく飛び切り燗(55℃近辺)にしてから冷ますことに。
ふうっと息を吐き出す。春火入れほど味は乗っていないが、澄んだ香りとやさしい旨味。穏やかでありながら、米をはんでいるかのような、どぶ特有の味わいは健在。
揚出し豆腐の油がマイルドに感じる。焼餃子の強いタネも難なくこなしてくれ、さて、もう一口と思いきや…
「えっ!? もうないの?どっちも?」。orz
しょうがなく、この後はひたすら鍋。具は豚肉・白菜・人参・玉葱・椎茸・シメジ。
「どうして黄色いの?」
ほのかにカレーの風味。牛乳とブイヨンの味も。洋風な味付けだったのね。
ふぅむ、石川杜氏が「ごはんのような酒を造りたい」といわれた気持ちがよ〜く分かるわ。
米の味をきちんと引き出し、その味を湛えた酒ならではの守備範囲の広さ。
世に酒の類は数あれど、どんな『おかず』にも合うとなると、やはり、まっとうな米の酒の独壇場ではないか、とつくづく思わされる。
「米喰い人種だから?」

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霜降” に対して16件のコメントがあります。

  1. まき子 より:

    もう北国では霜が降り始めるという暦なんでしたっけ。
    でも、「毎年、この時はこのお酒!」という習慣というのもいいですね!
    その時々の楽しみができそうで。

  2. 三平 より:

    秋どぶ、うちも入ってきましたぜぃ。
    でも、今日は梅酒だよ〜ん。ウッヒッヒ〜
    夢で楽しんでくだされ、おやぢ様。
    梅酒だけじゃないけど。
    出雲の、アレも、若桜のアレも。ん〜しあわせ。
    あたしも米喰い人種です。

  3. Masamune より:

    >まき子さん
    スローな暮らしって、昔ながらの暦の中にいっぱいあると思うのですよ。
    季節の移ろいを感じられなくなったら、つまらないですしねぇ。
    「マッキーの酒」、昨夜開けましたけど… ちょっとつらい書き方になるかも。(苦笑)

  4. Masamune より:

    >三平さん
    グヤヂイ〜!!
    梅酒も出雲も昨日発ったみたい。
    米喰い、中には人喰いもいるようで…。(^^;

  5. あっき より:

    我が家でも昨夜外飲みから帰り、家で「どぶ」を燗して飲みました〜。
    もうほ〜っとしちゃいます。家にある酒が一番旨いから困りもの。
    で、いくらでも飲めちゃうのがさらに困ります(笑)

  6. りょう より:

    竹鶴も睡龍も我が家に在庫がないです。にごりの燗が呑みたいなぁ。
    鷹の火入れは放置してみたいし...

  7. Masamune より:

    >あっきさん
    わぉ、お宅もどぶでしたか。
    家にある酒が一番旨いから困るって、なんと贅沢な悩みでしょ。
    良い酒屋さんが見つかったゆえの悩みでもありますね。
    以下に蔵元訪問記があります。
    http://kanzake.com/blog1/log/eid233.html
    http://kanzake.com/blog1/log/eid274.html
    http://kanzake.com/blog1/log/eid275.html

  8. Masamune より:

    >りょうさん
    真穂人の試飲用を独り占めしちゃった酒屋さんに行くとよろし。:-)
    鷹の火入れは当然放置ですよ。早く忘れましょ。(笑)
    ウチは出し惜しみしていた鯉川純吟にごりがもう少しだけあることはありますけど、
    来春の飲み比べようにもしたいしねぇ。

  9. りょう より:

    ええ、近々行くつもりなんですけど、仕事帰りに
    チョロッと寄るには面倒な距離なんですよね。
    片道30分なら毎日でも通えるんですけどねぇ(涙)
    鯉川純吟にごり、羨ましいなぁ。

  10. Masamune より:

    >りょうさん
    どれくらいかかります?
    仕事といいつつ、帰りにしっかり飲んで電車で帰る方もおられますけど。(笑)
    えへへ〜、良いでしょ。あと何本いけるんだっけなぁ。

  11. まき子 より:

    マッキーの酒(ネーミングが(笑))、コメント見ました!
    返信はしたのですが、まだまだなお酒だったのですね・・・。
    でも色々お勉強させていただきました!
    ありがとうございます。

  12. nizake より:

    りょうさん
    あるよ。両方。(鯉川以外です)
    来月は…のにごりです。

  13. Masamune より:

    >まき子さん
    麹ではなく、酵母とそれをきちんと育てるもと(酒母)がひ弱なんでしょう。
    それに四段は本醸造に限ったことではありません。
    うまく使うと上品な甘さを得られ、後味も余韻がありながら、すうっと消えていくのですが…。
    麹が出した糖を酵母にきちんと喰い切らせたら、もっと味が締まるはず。
    完全発酵させるためには、そのあたりのつり合いをもっと重視してほしいかと。
    水を差してしまいごめんなさい。m(__)m

  14. Masamune より:

    >nizakeさん
    さすが。というか、両方とも、切らすわけにはいかない酒だものね。
    来月って、もう新酒にごり?

  15. りょう より:

    片道1時間強〜1時間30分くらいです。
    米子〜倉吉は自動車専用道が無いですから(笑)
    >nizakeさん
    なんのにごりでしょうか?楽しみです。

  16. Masamune より:

    >りょうさん
    そりゃたいへんですね。
    私がお気に入りの日帰り温泉に通うようなものですわ。
    そういえば、今日は風呂の日(毎月)らしい。(笑)

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