酒器 -3-
ここでの“りょうさん”のコメントから、『酒器 -1-』『酒器 -2-』以来一年ぶりに酒器の話を…。:-)
この燗徳利は、いわゆる“二合もの”。
前には縦型の片口もあったのですが、今あるものがその隣にあるタイプで、これも“二合もの”で、注ぎ口まで入れると約300mlほど。
ちなみに1,200円(税別)でした。:-)
その手前は、純銀製カップ。0.998という圧倒的な熱伝導率で、冷たいものは冷たく、温かいものは温かく、品温そのままに飲ませてはくれるけど、金物は今一つ好きになれないのよねぇ。
さて、-1-や-2-でも書いたが、たかが杯と侮ることなかれ。
自分の口に合わない杯で味わったら、どんな美酒・旨酒も微妙に違う酒になってしまう。嘘だと思ったら、同じ酒を形状の異なる杯で試してみると良い。その違いに驚かずにいられなくなるだろう。
そう、「杯なんて、どれも同じ」。そこに不幸のはじまりがあることに気づいたら、酒同様、自分の口に合った杯を見つけることだ。
#できたら、味を知り尽くした馴染みの酒で試せると良いのだが…。
酒や飲み屋にあれほど血眼をあげるんだから、その時々で杯にも少しだけ気を回すくらい造作ないはず。:-)
何も高いものでなくても構わない。お気に入りの杯で、これまたお気に入りの酒を飲む。そのひとときの幸せを思えば、どうってことないでしょ?(笑)
個人的には磁器の杯か漆器の杯が好み。:-)
ただし、漆器もまた難しい。純国産の手づくりとなったら、それ相応の出費は覚悟しないと。値段の安いものは紛いものがほとんどだから要注意。
こちらは磁器で一番のお気に入り。
“菁華窯"窯元、須田菁華(四代目)さんの作。
彼の魯山人が初代に学んだことで知られているが、当時のまま山代温泉の片隅に佇む窯元を訪ねるのは眼福の一つだ。
さりげなく並べられた器たちは、ことさら“用の美”を振りかざすこともなく、無言のうちに「器は飾るものではない」ことを教えてくれる。
惚れなければ、ウソだ!! 🙂
が、だからといって「ならば手元に」と安直に粋がらないほうが良い。
職人の確かな仕事に報いるには、それなりの見返りが必要であることは、古今東西何処も同じようで、財布が痛い目に遭うだけだから。(笑)
私は縦型の片口を探しているんですが、写真の物も良いですね。
ただ気になるのは、この手の片口は開口部が広い分、お酒が冷めやすくないか?と言うことです。
如何でしょうか。大差ないのかな?
高級な酒器に関しては、奥さんの扱いが粗いので購入不可です(泣
>りょうさん
縦型のは割とよく見かけます。ほとんどが冷酒器となっていますけどね。(苦笑)
まだ残っていたら写真あげますよ。
開口部が広いがゆえの冷めやすさ…、部屋が寒いと気になるのかなぁ。
アチチ燗からなら、冷めやすいほうが早く飲めて良いんでしょうが、
縦型もそう大差ないように思えてしまいます。
片口ご愛用の煮酒さ〜ん、教えてたもれ〜。
燗徳利、ワタシも1合用と2合用を持ってます。
おやぢさまのより、チープ感があるかなぁ…。
もらい物なので文句は言いませぬ(笑)
以前にも、須田菁華の徳利と盃を紹介されてましたよね?
いいなぁ、この徳利と盃。
ウチにもたったひとつだけ須田菁華の徳利があります。
十年前に、ホテルオークラ内にあった和食器屋さんで購入。どういうわけかそこの女性オーナーに、「はい、今日で須田菁華さんは卒業ね」と言われたことが印象的。どうもほかの作家さんを推していたみたいで(笑)。うーん、ワタシも徳利と盃が欲しい!
飲み始めの頃はもっぱらぐい呑み、それも土物ばかり買っていたのですが、最近、気付くと磁器を使うことが多いんですよね〜。
が、盃を熱心に買わなかったので、お気に入りがまだない! 呑むスタイルによって、道具も変わるのだなぁと面白いです。
漆器は数年前に個展で買った、片口と盃のセットがあるのですが、お正月とか目出度いときしか使用しません〜〜。
ぜんぶ蓼科にあるので、いつかワタシもブログで紹介したい。
>カンザワユミコさん
この須田菁華さんの杯、写真が下手で分かり難いけど、縁に細工があるんですよ。
それがなかなか良い景色。:-)
漆器は仕舞い込んじゃダメですよ。空気に触れさせないと。
漆は使って育てるものと教わりました。
特に杯は温かい酒を注ぐと、あの漆特有の匂いが立ちますから、それが落ち着くまで鍛える必要があります。
若いときは紅に近い漆の色が橙色になるまで育て上げるには、自分一代では足りないかも知れません。
普段からどんどん使いましょうよ。そして、ぜひブログでご紹介ください。
湯燗徳利、僕も欲しいのですが、便利だからそればかり利用してしまいそうで・・・(笑)
なので、ミニ燗すけを買って徳利に移しかえるのはどうかなあと思っているのですが、どうでしょうね? お燗のためにキッチンまで立たなければいけないのはちょっと、なんですよねぇ。
しかし杯によってほんと味は変わりますよね。ちょっと辛いな、という時は厚手の口のすぼまったもの、重たいなあと感じたら外に開いた口径の大きめのもの、なんて飲っていると結構楽しめます。
あたしも基本的には磁器党。たまさかには織部とか益子なんかの小振り徳利もいいなあ。盃も磁器が多いですが、薄手であれば陶器もグウ〜。
結婚祝いに貰った島岡達三の徳利と盃があるが、厚手で今一好きになれない。今こちらにあるものの中ではあまりこれといったものはありません。漆器にはまだ進んでいません。そちらに行ったら親子断絶になりかねない、、、、。
「とりあえず」であわてて買ったお猪口と徳利しかもってないので、やはりせめてお猪口だけでも口に合う物探してみようと思います。
はまると奥深そうで怖いですけど、「酒」の味が損なわれたまま飲むのはもったいない!
薄くて口当たりがつるつるなのが欲しいな〜〜と思ってます(詳しいことが分からないので抽象的な表現ですが笑)
>漆器は仕舞い込んじゃダメですよ。空気に触れさせないと。
人目につくように、日が当たらない場所の棚に置いていますが、使用頻度は低い…。
そうか、もっと使わなくてはいけないんですね! たしかに、あの特有の匂いがしてますですよ。
わかりました。酔っ払うまえに使うことにします(笑)
あと、ひとつ訂正を。
須田菁華のは徳利じゃなくて、猪口です!!
間違えて書いてました(汗)。
徳利と猪口じゃ、値段がぜんぜん違うっつーの。
日本酒を飲み始めてから、
実家が美濃焼(祖父が職人だし)と織部焼の里だったことに
改めて良さを感じて、
帰っては酒器を買ってしまいます(笑)。
初めて違いを味わったときは、ほんと〜〜うにびっくりしました。
でも・・・高いお猪口より、昔っから使っていた安くて白い陶磁器のお猪口が一番自分の口には合うのでした(汗)。
酒を買うのを犠牲にするか、酒器を買うのを諦めるか…。貧乏人には目の毒だ。
月末地獄に加え、夕方から留守にしたので、反応が遅れてしまいました。_(._.)_ >各位
>TOMさん
ミニかんすけも燗徳利も、結局は同じなのでは?(笑)
手元に熱源が欲しいですよね。
徳利や銚釐、もしくはタンポ用のミニ燗どうこを作ったら… 需要あるかしらん。(^^;
杯による味の違いは、口径と厚み、それに反りの向きが関わっていると思っています。
それらによる舌への落ち方で官能が変わるんでしょうね。
お酒に合わせて器を替えるのもまた、呑兵衛ならではの遊び心。
良いものです。:-)
>とりしやさん
土物のダイナミックなフォルムも捨て難いのですが、作った人「冷酒しか飲まない?」
と思うこともしばしばで、燗酒には薄手の磁器ものが良く似合うかと。<杯
徳利については「これ何合入りますか?」と聞いたときの驚きと呆れ返ったような
店員さんの顔、今でも忘れられません。「あの〜、一輪挿しなんですが…」orz
決して親子断絶を謀るものではありませんが、漆器はイブの柳都でお試しください。
磁器よりもさらに唇への当たりが艶めかしい!! (笑)
>ちゃこさん
TOMさんが仰るように、お酒によって杯を替える楽しみもありますから、数があって
困るものではありません。が、やはり「お気に入り」ができてしまうことも、確かデス。(苦笑)
玉さんのblogの
http://tamasan.exblog.jp/3075134
に登場する杯は優れものですよ。第一に、安い!! (笑)
>カンザワユミコさん
洗うときにさえ気をつければ平気ですよ。<漆器
最初っからピカピカしているのは、あざとくて好きになれませぬ。(-_-;
育てる中で表面が硬化し、あの得も言われぬ艶が生まれるのですから。
>徳利と猪口じゃ、値段がぜんぜん違うっつーの。
そうでもないですよ。同じ値段だって珍しくありません。
まぁ、写真の徳利は確かに杯の1.5倍ですけどね。:-)
>まき子さん
わぉ、陶芸家の血筋とは!? すげぇ〜!!
お祖父さまも呑兵衛でいらした? (笑)
杯で変わる酒の味、ホントに驚きですよねぇ。
かくいう私めも、普段使いにしている某大手メーカーの景品の磁器杯が一番合う!!
という安い口。(苦笑)
>nizakeさん
目の毒ぅ!? 身体に毒な酒より良いでしょ? (笑)
酒も器も、『遊び心』デスよ。:-)
>最初っからピカピカしているのは、あざとくて好きになれませぬ。(-_-;
ワタシも〜。
蒔絵も好みではございませんので、ものすごーくシンプル。
でも、持ったときの手の感触がとてもいいです。あの感触は漆器ならではですよね〜。
今度、蓼科に行ったら撮影しときます。というか、使います(笑)
>カンザワユミコさん
木の温もりもあるし、軽さと唇への当たりは替わるものがありませぬぅ。:-)
焼き物もそうでしょうが、やはり器は使ってナンボ。
そうして育てていくものかと。
橙色かと思えるまで30年、いや50年はかかるのかなぁ。(´ヘ`;)