豚トロニモマケズ
豚トロニモマケズ
豚バラニモマケズ
肩ロースニモ 頬肉ノ弾力ニモマケヌ
丈夫ナ酒ヲタシナミ
慾ハツキズ
決シテ瞋リヲワスレズ
イツモウルサクホエテヰル
(中略)
一日ニ燗酒弐合ト
ウマヒ肴ト少シノ飯ヲタベ
ミンナニノンベエトヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハ
ナリタイ
お江戸からとんぼ返りをした晩、先日の不味酒に懲りて「今夜は家で食べよう」というと、「じゃあ、久しぶりに焼き肉が良い」「牛?」「ううん、豚」てなことに。
スーパーに立ち寄り、豚バラ・肩ロース(いずれも焼肉用)・豚トロ・頬肉を買い込む。
付け合わせは、玉葱・もやし・椎茸・生揚げ。ピーマンと人参嫌いがいるから彩りは悪いが、茹でたホウレン草で代用しようと、ホットプレートの準備を。
豚トロの脂で肉を焼きはじめる。酒は『扶桑鶴 純米吟醸 雄町』を飛び切り燗から飲み頃に冷ます。
塩コショーで焼いて付けダレは銘々の好みでってことで、おやぢは山葵醤油を選択。
肩ロースをパクリ、燗酒をグビリ、豚バラをパクリ、燗酒をグビリ。頬肉をかみしめ、燗酒をグビリ。
竹鶴や群馬泉のような図太い酸はないが、舌を洗うというより脂と混ざり合ってうまさを高め、最後にすっと元に戻す。扶桑鶴にはそんな強さがある。
もやしはシャキシャキ、椎茸から旨みがぎゅうっと、生揚げ焼は我が家の定番中の定番。噛み応えのある頬肉は独占状態。酒がじわ〜っと染み渡り、運転の緊張が解きほぐされていく。
こんな晩は、当然、お代わりでしょう。:-)