■呑録(旧暦2/23)
娘たちをお江戸へ送り出す前夜、このところにごり酒に圧倒された夜が続いたから澄み酒を選んだ。
『旭菊 純米酒 大地』
福岡産「無農薬山田錦 酒米生産者 古川伊津雄」の肩貼り。7号酵母か?。「そう急かすな」と待ったをかけられた前回から一週間ほど。懲りずに煮てみたら、若いが味に輪郭が出てきた。
成分は不明だが、酸もふくよかな部類。後ギレが良いから、脂っこいものでも、味の濃いものでも、そこそここなしてくれそう。
今日のメインは鮭の味噌漬け。焼きたての熱々の身はもちろん、皮を食べなくては呑兵衛じゃない。皮の裏についた脂と表面のパリパリ。鮭のみならず、以前に比べたら脂乗りばかりが売りの魚が市場を席巻するが、取って付けたような脂では、せっかくの身の弾力や噛みしめたときの魚本来のうまみを殺してしまう。
魚だけに限ったことではなく、「過ぎたるは及ばざるがごとし」。ものには、程度やつり合いというものがある。それを忘れると野暮や下卑に陥ってしまうはずだが、最近は頃合いを知らない輩が多いから、半可通のいうことを真に受けた流行りができあがってしまうのだろう。
さて、こいつらとの騒々しい夕食もしばらくおあずけ。杯に回る酒ににぎやかさを閉じ込めた夜だった。