和みすぎ?

■呑録(旧暦4/27)
確か連休明けに届き、ほんのひと舐めした後、「タイミングを見計らってみなきゃあなぁ」と思いながら、大事を取りすぎてしまった酒をみることに。ごめんなさい。>お心当たりの方
ただ、一合弱だから定量に足りない。もう一つには久しぶりにこれを。
『鯉川 純米吟醸 美山錦 瓶燗一度火入れ 16BY』
開栓3週間ほど経つから、kanzakerakuenさんが書いたガスは感じないものの、フレッシュな酸がキラキラと立ち上がる。が、その酸がまた清楚で可憐。どぎついまでに自己主張する酒の対極にある。若いゆえの後ハネはご愛敬というものだろう。15BYの美山錦純吟より熟しが早いかも。
180mlの瓶のまま、熱燗(50℃近辺)ちょい上に燗をつけ、次の酒を用意する間、冷ます。
上燗(45℃近辺)ほどに冷めると、冷やより引き締まった後味と穏やかな吟香を楽しむことができる。さらに冷ますと、冷やの清楚さにやさしさが加わる。このやさしさこそが「鯉川らしさ」ではないだろうか。
『久保本家 生もとのどぶ 春火入れ 16BY』
こちらは開栓常温放置1ヶ月半。乳酸菌飲料のような含み香が強まってきた。残糖の甘みは少ないものの、米のうまみがさらに明らかに。キレの潔さは相変わらずだ。3分30秒。思いっきり熱くし、鯉川を飲み終わるまで冷ます。
米を飲む。このご飯のような酒はさらにその印象が強まった。余分な甘さを研ぎ落とした米本来のうまみ。香気が失せると砂糖水のようになる酒の対極にある酒造り。杜氏が目指す、体に自然に馴染む酒の一つの形がここにある。含みに表れる乳酸の香りが心地よく、ご飯を噛んでいるような錯覚さえ覚えそう。米喰らいのDNAを引き継ぐ者にとって、この味がやはり基本であることを教えてくれるようだ。
鮪赤身ブツのヅケ。またもや山葵醤油で食べたチャーシューにポテトサラダ、伽羅蕗は残り物。ほうれん草のお浸しとトマトを口直しに。箸休めは胡瓜の浅漬け。糠漬けが喰いたいぞ。


今日、鯉川の一升瓶が届いた。これで心おきなく飲めるぞ。:-)

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和みすぎ?” に対して2件のコメントがあります。

  1. 三平 より:

    米を飲む、とは良いですね〜。まさにそんな感じですね。
    しかし、ここの酒を基準にしてしまうと・・・
    チビシ〜!

  2. Masamune より:

    狼亭さんにも申しあげましたが、基準には向かないのでは?
    比肩するものがありませんから、朱に交わらないでしょう。
    孤高の極みともいえる酒を知ってしまったこと。それを不幸のはじまりというなら、同情どころか、無い物ねだりと謗りを受けてもしょうがありますまい。(笑)

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