「れ」の字はどこへ

あの昔ながらのケチャップをドバッと入れたスパゲッティ・ナポリタンを無性に食べたくなるのは、おやぢだけぇ?
甘ったるいだけで「あれのどこがうまいの?」といわれても返答に困るけど、そこはまぁ、いわば郷愁ってことで…。(苦笑)
帰ったら「まず酒の燗をつける」のおやぢ、台所に豚肉とケチャップを発見。
こりゃあ、豚肉版ナポリタンを作れということか。
『綿屋 岡山雄町60% 純米原酒 H15BY』
wataya_kikishu.jpgトマトの酸と殊の外良く合うことだし、胸の内は「シメシメ」なれど、懶ゆえそっちには手を付けず、いそいそと燗の用意を…。
ただ、開けたてってとこがねぇ…。
冷やでも原酒の鈍重さはなく、60%の割にきれいで、軽快な飲み口。しかし…。
もっと余韻があって良いはずだけど…。
熱燗(50℃近辺)超から冷ますけど、ふくらまない。「あぁ〜、やはり…」目が覚めてないよ、これ。悪い予感的中。orz
しかも、出てきた豚肉は醤油+酒の味付け。
「えっ、ケチャップは!?」「こっちがお酒に合わせ易いかと思って」「これ、綿屋だけど…」「あ、それ知らなかったから」
連繋の「れ」の字も感じさせないお粗末なプレー。カネ取れませぬ。orz2
気を取り直して、鱸(三重産)の刺身に救いを求める。村さんのなら申し分ないんだけどなぁ。ま、「贅沢は敵だ!!」と先日も云ったばかりだし、この鱸もそこそこだから、良っかぁ〜。
『蕪の粕炒り』とともに田舎料理の一つである『煮菜』。
ウチの定番は、たい菜と大豆、せいぜい牛蒡だが、この日のはたい菜と油揚げに人参。煮干しの出汁に菜の旨みを損なわない程度に味噌・酒粕で味を付ける。
漬けたたい菜さえあれば一年中食べられるのだが、やはり冬が一番似合うし、これがあると酒が進むのだ。(^^;
春菊と人参の胡麻和え。子どもの頃は匂いの強い野菜が苦手だったけど、今はこの風味を恋しくさえ思うから、頭のてっぺんからつま先まで呑兵衛体質になっていることの証しだろう。
寝惚け眼の酒なれど、素材の風味を生かしたあっさり系の味付けには、むしろ良かったのかも。
てな訳で、ナポリタン風豚焼肉との相性は、開栓放置でしっかり旨みを開かせてからのお楽しみに♪
が、ウチのカミさん、煮酒さんとこの奥さんと違って、“仇をとる!!"ってほどの根性ないからなぁ。
また違う味付けにされちゃうかも。(苦笑)

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「れ」の字はどこへ” に対して12件のコメントがあります。

  1. 鱸の刺身が家庭で食べられるなんて、うらやましいですよ〜〜。村さんのじゃなくても、きっとおいしいのでは。
    春菊の胡麻和え、好きです〜。でも、ダンナは香菜系が苦手なので春菊もダメ…なので、胡麻和え作れないんですよね(一人分だけ作るの面倒だし)。すき焼きのときも、ほぼ私が担当です。
    ところで、「たい菜」がわかりませぬ〜。

  2. Masamune より:

    >カンザワユミコさん
    そういえば我が家で鱸なんて、初めてかも。(^^;
    春菊、山独活などを好んで食べるようになったのはいつ頃からだったかなぁ。
    日本酒のアテに欠かせないと思いますけどね。
    洋物では、セロリ、パセリ、バジリコ、クレソン、ミントなどもいけますし…。
    たい菜は…
    http://www.meike-nouen.com/meike17.htm
    ここに写真が。また、使用前・使用後は…
    http://www7a.biglobe.ne.jp/~fukuzou/11.2005.nikki/nikki.htm
    こちらの11/17・11/25をご参照ください。:-)

  3. はんな より:

    このグラスなら、香りもよく、ききとれそうやなあ・・・って思いながら拝見いたしました。
    あまり専門的なことはわからない素人なので、あまりマニアックな感じもついていけないのですが、この写真には何故か惹きつけられました。(笑)この場に居て、飲んでみたかったです。(笑)

  4. Masamune より:

    >はんなさん
    金の井(綿屋醸造元)さんの事務所できき酒させてもらったときの一枚です。:-)
    確かに香りを逃がさないグラスではありますね。
    ただし、評価は、右端の燗どうこで錫の銚釐を使い、平杯で燗ぎき(50℃内外に酒を温めて行うきき酒.熱酒ききとも)した時の印象を優先させました。:-)
    ちなみに平杯は、蔵元交流会の名前入り。

  5. まき子 より:

    私も「たい菜」ってはじめて聞きました。
    どんなお味なんでしょう?!
    東京の八百屋じゃ見かけたことが・・・たぶん無いです。

  6. Masamune より:

    >まき子さん
    味は… 菜っ葉デス。(爆)
    冬菜(とうな)ってのもありますね。ほとんど地元で消費されると思ふ。

  7. はんな より:

    >金の井(綿屋醸造元)さんの事務所できき酒させてもらったときの一枚です。:-)
    お気に入りの料理人が居る京都の馴染みのお店に、よく置いてあります。
    なので、何故か、ちょっと、私には特別なお酒です。
    多分、そこに入れてはるお酒屋さんのプッシュがあるからかと思うのですが・・・。

  8. たい菜、チェックしましたー。
    新潟ではメジャーな野菜なのですね。
    山独活もね〜〜〜最高っす!
    あのアクがたまらないっ。
    しかし、おやぢさま、独活なんて漢字、読めなかったらどうするんですか(笑)。
    好きな食材は読めるけど♪
    並んだグラスが圧巻ですね。
    プロフェッショナルな匂いがしますです。
    私も今度、匂いだけ真似してみようかな(笑)
    瓶の首に下げた札は、お手製ですか?
    コメントとかを記入されてるんでしょうか?

  9. Masamune より:

    >はんなさん
    >お気に入りの料理人が居る京都の馴染みのお店に、よく置いてあります。
    へぇ〜、京都で、しかもはんなさんおのお馴染みのお店とは…。
    そりゃあ縁を感じても不思議じゃありませんね。:-)
    個人的には、イタリアンのお店に持ち込んで、燗で料理と合わせてみたい。(笑)

  10. Masamune より:

    >カンザワユミコさん
    天然ものを食べたらスーパーのなんて、風味が貧弱で独活擬きですよ。
    アクがなくて良い!!などという輩もいますけどね。バカバカしい。
    読めない漢字?そのために辞書があるのでは!?
    PCやワープロのかな漢に頼ってばかりだと、1億総白痴化になっちゃいますって。(笑)
    首掛けは蔵元さんが用意してくれました。商売上手が拵えた既製品で、銘柄・品質・産地・甘辛度・アルコール度数・酸度・日本酒度・精米歩合・使用米・価格・特徴とPRを書き込めるようになっています。
    主に小売店用のツールでしょうが、この時は、貯蔵庫から出したばかりのラベルも貼られていない瓶ばかりだったので、どのアイテムかが分かるように原料米と精米歩合が記されていました。
    きき酒の残りは、それ以来、当店でずうっと常温放置され、試飲用に供されています。;-)

  11. >天然ものを食べたらスーパーのなんて、風味が貧弱で独活擬きですよ。
    たしかに、たしかに。
    でも、食べなれてない方にはキツイみたいですね。東京独活(白いやつ)が売れるのがわかる…。
    私は独活のキンピラが好物だす。
    辞書、最近、引いてないんですね〜〜。
    調べたいことがあると、すぐにネット検索してしまう昨今。目の前にあるのに!!
    机のうえに並んで泣いてます。
    漢字は書けない字がどんどん増えてます。
    手書きしないと、忘れていく〜〜〜。

  12. Masamune より:

    >カンザワユミコさん
    >東京独活(白いやつ)が売れるのがわかる…。
    こちらに並ぶのはほとんど群馬産。(^^;
    農家の方には申し訳ないし、みんなが天然ものを欲しがったら別の問題が起こりそうですが、見せかけの味をしてそれを本物とされてしまうことは、実に怖いことだと思いますね。
    ただでさえ日本はそういう面で節操がない国ですから。
    酸味料まで入れても「日本酒」、麦芽なしでも「第3のビール」といって憚らない厚顔無恥を何とかしないと…。
    独活は、なんといっても「ぬた」でしょ!? 🙂
    鰯や鰺の酢締めとともに味わったら、呑兵衛で良かったと思うはず。(笑)
    今年も年賀状の宛名くらいは手書きするかなぁ。<あくまでも予定(^^;

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