混迷の時代に
昭和46(1971)年の発行ですから、まだ生まれていなかった方々も多くいらっしゃるでしょうが、手元にあるのは6月20日の初版からわずか5日後に増刷された第2版。ハードカバーでありながら500円ですからまさしく隔世の感♪
出光興産の創業者である出光佐三氏の著となっているものの、巻頭のはしがきにもあるとおり確か同社の店主室が創業60周年の記念に編纂したもので、明治44(1911)年の出光商会創業の日に合わせて出版されたはず。当時、全国の同社販売店(特約店)に贈られた中の一冊ですな♪
この店主という呼び方も社長と呼ばれることを嫌って生涯こう呼ばせた佐三氏ならではのものですが、その徹底した天皇礼讃を取り上げて短絡に右翼やアナクロとするのは、木を見て森を見ずでしょう。
■日本人にかえれ 出光佐三著・ダイヤモンド社
- 1.日本青年への期待
- 青年よ明治精神にかえれ
- 卒業証書を捨てよ
- イラン石油の輸入で得たもの
- 一生を楽しめ
- 日本人として真心の鏡を曇らせないように
- 2.奴隷解放
- 黄金の奴隷になるな
- 学問の奴隷なるな
- 組織・機構の奴隷なるな
- 権力の奴隷になるな
- 数・理論の奴隷なるな
- 主義の奴隷になるな
- モラルの奴隷になるな
- 3.対談日本人と日本的経営
- 日本人について〈三島事件ほか〉
- 日本的経営について〈出光の経営は劇薬かほか〉
- 国際化時代と日本〈信頼するに足る日本青年ほか〉
松下幸之助氏や本田宗一郎氏、豊田喜一郎氏、井深大氏など、創業者として名を知られる方々と比して取り上げられることはほとんどないとはいえ、その孤高なまでの精神性はもっと瞠目されても良さそうなもの。このWikipedia>出光佐三にしても、まだまだ掘り下げ不足に感じますから。
惜しむらくは、本書は既に絶版となっているため、アマゾンなどで古書を探すか、オンデマンドで入手(*1)するしかありません。
出光家、もしくは出光興産が著作権を主張しなければ、ぜひとも全文を転載したいところ。(笑)
ぜひご一読を♪
*1:オンデマンドで入手
- リンク先で「日本人にかえれ」で検索してください → ON DEMAND “万能書店”
>真心の鏡を曇らせないように
これは大事にしたいなぁ~と思います。
すぐ曇っちゃうから(笑)
日本人にかえる以前に、人間力を取り戻さないとダメな今日この頃。
To hirorinさん
毎朝、磨きなおさないと…ね♪
歯磨きよりも大切!! (笑)
人間力もだけど、アルコール耐性も取り戻さないとダメな今日この頃。