プンケバ

某農大出身の技術アドバイザー(農学博士)曰く、「きき酒する時には多く含んだらいけない、せいぜい1.2〜1.5cc(=ml)で十分」。
こういうきき方で酒の優劣を判定されるから、鑑評会を意識したけばけばしい酒が増えたばかりか、「フルーティですね」「香り高く華やか」「吟醸はこうでなければ」、様々な誤解の下にあちこちで多くの腑抜け酒がもてはやされている。
【問い】そのお酒を食事と合わせて召しあがってみましたか?
【答え】えぇ、冷たく冷やしたら、刺身とすごくよく合いましたよ。さすが○○○ですね。
冷たくして?刺身と?もっとも難しいと考える肴とプンケバ(香りプンプンでけばけばしい味)酒とが合う?
あなたは味覚を調べ直してもらった方が良いですよ。
【問い】そのお酒を半年から一年ほどおいてから召しあがってみたことは?
【答え】そんなバカなことしませんよ、お酒が悪くなっちゃうじゃないですか。
    きちんと冷蔵庫に入れて保管し、封を切ったら早めに飲んでいます。そんなことも知らないの。
おいおい、生ものじゃないって。その程度で悪くなるような酒が良い酒なの?
さては、真っ当な酒を飲んだことないでしょ。
【問い】そのお酒、お燗してみましたか?
【答え】とんでもない。お燗酒なんて、あんな不味いものと一緒くたにしないでください。
    日本酒を良く知っている人なら、絶対冷やですよ。
ハァ? ………………。(ちなみに口は開いたまま)


これがマニアという人種なのだろうか。
冬に嘆息は似合わないけど、まだ多いのね、この手の手合い。ハァ〜。

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プンケバ” に対して5件のコメントがあります。

  1. こじこじ より:

    私も、その昔、「吟醸香こそ吟醸たるゆえん」などと妄信していた頃がありましたねえ。純米表示で価格も安く、それでいて吟醸香のする酒があれば「おお、なんとコストパフォーマンスが高いんだ!」なーんて感動したこともあったっけ。
    今考えれば、いずれも、味は二の次。だって、キンキンに冷やして飲んでいましたから。
    そのうち、香りの高い酒が氾濫してきて、吟醸と純米とは一体どこが違うのか、と考え始めましたね。ちょうどその頃、上原先生の教えを知ることになり、ようやく米を白く搗くことの意義など、私の日本酒に対する数々の疑問が氷解した次第。
    狭い価値観にとらわれて、真価(というと尊大に聞こえるかな。ま、おやぢ殿の掲示板だし、あえて真価としておきましょう!)を知るに至らない人たちもまだまだ多いことでしょう。でも、マトモな官能を持っていれば、そのうち必ず「何か違うのではないか」、と気づくと思うんですけどねえ。

  2. nizake より:

    脳楽な野郎だな。

  3. Masamune より:

    神楽坂に行きそうなタイプでしょ? 🙂

  4. りょう より:

    私はプンケバにハマル前に↑乃宮のHPを発見した幸せものです。

  5. Masamune より:

    反面、飲めない酒を増やしたことは不幸かも。:-)
    まぁ、不味い酒に金を払うほどバカげたこともありませんし、無駄遣いせずにすみますから、やはり幸せな出会いですね。

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