遠来の客人と一献交わそうと、いつもの店に『日置桜 生もと強力 14BY』を持ち込ませてもらった。
飛び切りに燗を付けてもらって冷ましながら飲んだが、苦が残り、飲み頃ははるか下の温度。しかも極めて狭い。常温に置いたとはいえ未開封。まだまだ練れ方が足りないようだ。
料理はいつもどおりまずまずの具合で進のだが…、せっかくの宵をぶち壊しにしてくれた輩が一人。
我々の後からやってきた彼は来店の仕方からしてにぎやかだったが、席について間もなく店内に鳴り響く無粋な着メロ。しかも、悪びれた風もなく堂々と席に座ったまま、電話の相手とやり取りをはじめるではないか。
しばらくして再び同じ音と光景が目の前で繰り返される。
怒りをこらえて、こちらはこちらで会話と食事を進めるが、馴染みの客とはいえ不快な行為を窘めようともしない店主にまで矛先が向いてしまう。
挙げ句、満席で多忙を極めていたとはいえ、いつまで経ってもご飯が出てこない。
たまにしか行かず、酒はいつも持ち込み。その上に燗付けまで頼む我が儘なおやぢが云えた義理ではないが、こちらもせっかく訪ねてもらった客人と良い時間を過ごしたくて、数多の店からここを選んだのだ。
我々客は、主やスタッフの人柄と供される飲食物が織りなす直接的な満足感と、そこで過ごすひとときの気持ち良さという間接的な満足感に対価を支払う。
それを思った時、残念ながらこの日は非常に不満が残る内容。この店に対する見方を変えなければならないかもしれない。
何より、時間がない中、わざわざおやぢを訪ねてくれた客人にただただ申し訳なく、お詫びのしようもないことになってしまったことが悔やまれる。


ご不満もありましょうが、澱の出た『清酒竹鶴 純米吟醸 12BY』で少しはそれを薄めていただければ幸いです。
次回はもう少しマシな店を見つけておきますから、これに懲りずまたお越しください。
行き届かずに本当に申し訳ありませんでした。m(__)m