春宵一刻

■呑録(旧暦2/29)
ソメイヨシノの芽が色を付けはじめた。日差しはいかにも春。初霞ならぬ春霞がたなびく日も近い。
『鯉川 純米吟醸にごり酒<五百万石55>』
ならば、この酒が良い。「生もとのどぶ」や「竹鶴純米にごり酒」ほど醪が多くないから、霞立つ季節にぴったり。

 春宵一刻値千金
 花有清香月有陰
 歌管樓臺聲細細
 鞦韆院落夜沈沈

こちらにも通ずる風情がある。
ま、なんだかんだ云いつつ一年中愛でるのだろうが…。
熱燗から冷ました上燗ほどで、「わぉ!!」、マスカットかナイアガラを思わせる香りと甘さ。その後に強すぎず、弱すぎずの米の味が漂う。梅でも、桜でも、桃でもなく、葡萄ってところがいとおかし。:-)
タレに漬けられた豚肉+もやし+玉葱の炒め物も良かったが、がんもどき+蕪+青梗菜のとろみが付けられた煮物がうまい。煮汁たっぷりのがんもに次いで酒を含むと、口の中で連弾がはじまる。セロリの浅漬けで口を直しながら、最後にメンチカツも平らげた。
飲み過ぎ注意の酒を定量で止めるのは忍びないが、春本番はもうちょっと先。心配なのは、こうも快調だと、リハーサルだけで酒が終わってしまわないかということだけだ。
淡くにごる酒の中にご当主の笑い声が沈んでいった夜だった。沈沈。:-)

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春宵一刻” に対して4件のコメントがあります。

  1. Tank より:

    飲みすぎにご注意くださいませ

  2. Masamune より:

    ご忠告ありがとうございます。家では定量キープに努めます。
    その反動がお蔵でどぉ〜んと… (^^;;

  3. Tank より:

    わお!怖いけどお待ち申し上げます。

  4. Masamune より:

    そちらにばかりとばっちりを回すわけにはいきませんから、今回は11代目にお世話になってきました。
    飲んだぁ〜。
    ってことは、売る分を減らした? orz

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