おやぢは西へ -其之四-

「惨」だろうが、「屍」だろうが、このための西域遠征。どんなに舞おうと翌朝にはちゃんと復活し、さらに西へ。さすが、まっとうな酒ばかりだ。:-)
takehara01.jpg一年ぶりの安芸の国。おや、ご当主自ら受付に。
「宿題は?やってこなかった人は寄せないよ」と、いきなりJr.のきつ〜い先制パンチ。
ぐわぁ〜ん、あっしが悪うごぜぇましただ。orz
いつもなら9月に開かれるはずが、今年は某イベントと重なり、この時期の開催となったもの。
8月も終わるというのに、安芸は暑い。
さて、いよいよ開会だ。
ご当主のご挨拶、Jr.のお話につづき、杜氏さんからH16BYの造りの概要や初めて手がけた生もとについて、興味深いお話をいただく。
曰く、

  • 米の旨みを存分に引き出した『味のある』酒
  • 味が多くても『切れる』酒
    つまり、濃くても飲み続けられる酒を造りたいと、すごく欲張りな話です。
    生もとについても酒母の経過を図示しながら仔細な説明が…。さながら俄生もと教室。
    takehara03.jpg会場の雰囲気をチラッと。:-)
    H16BYの呑切り(*1)酒と瓶貯蔵されている熟成途上の酒、市販酒など、都合48点の酒が並ぶ様は壮観。
    せっかくの機会ですし、杜氏さんはじめ、蔵人さんたちの文字どおり血と汗の結晶ですから、真剣にきかざるを得ませんが、きき酒、それ自体はつまらないものです。含んでは吐き、また含んでは吐きを繰り返しながら、延々とアラを探し続ける。飲み込んでしまいたいほどの旨酒に出会っても、それを堪えなければならないなんて…。
    こんな真似、仕事にはしたくないです、ホント。
    やはり、旨酒は、素直に愛で、喉を通し、腹に納めてあげてこそ。そう思いません?
    てな訳で、お待ちかねの懇親会では、たっぷりと喉を通し、しっかりと腹に納めさせてもらいました。:-)
    地元の食材で作られた献立を紹介して、涎を誘いましょうか。
     ※【御献立
    お蔵の誇る煮酒部隊の手にかかると、大吟醸だろうが、生酒であろうが、ぜ〜んぶ絶妙の燗酒に仕立てあげられ、舞え〜!! 舞うんだぁ〜!! と、天国への階段に導かれます。
    二次会はいつもどおり庭の離れ。
    その前に部屋へ戻り、移動でヘタった腰のメンテナンスを、と布団にうつぶせに………。

    ハッと目が覚めたら、時すでに丑三つ刻。(・。・)。しばし呆然…。
    「今年こそ」の想いはまたしても届かず。orz
    「二次会にも来られない根性なしは寄せないよ」
    来年のJr.の先制パンチが思いやられる。(´ヘ`;)ハァ
    【つづく】


    *1:【呑切り】のみきり

      貯蔵タンクの呑口から少量の清酒を採取して、健全に貯蔵されているか否かを検査したり、香味の変化を調べたりすることをいう。
      現在は火入れ、貯蔵管理技術も向上し、貯蔵中に火落ちする例はほとんど見られなくなったが、昔の習慣どおり気温が上昇して火落ちの危険性が出てくる6月から7月にかけて第1回目の呑切りを行うのが一般的である。
      この1回目の呑切りのことを初呑切りという。
      −改訂 灘の酒 用語集−
      封された呑口(単に呑ともいう)を切って、きき酒用の酒を採ることから、『呑切り』の名がある。
      現状は、火落ちの有無より、その年度の製成酒の出来具合や熟成具合を見ることに主眼が置かれているといえる。(おやぢ註)

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  • おやぢは西へ -其之四-” に対して18件のコメントがあります。

    1. より:

      トーシロには縁の無い天国ですね。
      楽しまれたようで何よりです。
      いいなぁ!!

    2. Masamune より:

      >玉さん
      いやぁ、まだ冷ややプンケバ好きも紛れ込んでいますよ。
      「燗酒出すと売上げが下がる」と、冷やを重んじている某飲み屋さんも。
      だったら、ここの酒なんか、扱わなきゃ良いのに…。(^^;
      U会の方が厳しく、かつやさしく、また楽しみ方も心得ておられるかも。
      「ていくおふ」に行けず、悔しいよぉ〜!!

    3. Tank より:

      燗酒天国、お疲れ様でした。
      私も明日、大阪で燃焼します。

    4. Masamune より:

      >Tankさん
      あ、良いなぁ。
      運営を気にせず、じっくり楽しんでください。

    5. Tank より:

      運営、気にするどころか、大事件発生!
      詳細は書けないから、メールででも。
      でも一応、無事に終了しました。

    6. Masamune より:

      >Tankさん
      お疲れさまでした。出し物は、美山錦16BYと亀治好日でしょうか。
      でも、何か起こるのね、やっぱり。:-)

    7. Tank より:

      残念ながら、純米大吟醸 出羽燦々の年代別を
      出品しました。H15BYが好評でした。
      受け狙い?否定できない?ちなみに羽根田先輩、
      純米大吟醸があった。(ちろりの後ろに隠して
      いたような・・)

    8. とりしや より:

      >タンクさん
      年代別だったんですか。バタバタしていて分からなかったあ!!
      羽根田さんのポーカーフェイス。ちろりの後ろに大吟があったとはっ ずる〜い!!!

    9. Masamune より:

      >Tankさん
      出羽燦々の純米大吟醸でしたか。
      何にしろ年代別が試せるなんて、ありがたい機会を作っていただいたことに違いはありますまい。
      あれの酵母は香りのある方?

    10. Masamune より:

      >とりしやさん
      羽根田さんとこはラベルもポーカーフェイスですから。(^^;
      あの純米大吟醸、上燗からぬる燗ほどでうまいんですよ。
      またおこぼれに与りたい。:-)

    11. Tank より:

      酵母は香りがでません。山形9号のおとなしい
      方です。平成14BYがすぐなくなってしまい、
      平成16BYは、まだお燗できる状態ではない
      ので、抽選会にまわしました。平成15BYは
      気に入っていたので、2本持参しました。

    12. Masamune より:

      >Tankさん
      おぉ、云ってくだされば、H13BYがあったのに…。(^^;

    13. 燗の より:

      昨年の今ごろは、私も伊予のついでに今治からフェリーでお蔵にお邪魔したんだった。ちょうど、その会の前の日で、お多忙のところお世話になったのでした。
      ここんとこと東京近郊の仕事ばかり回されてくるんで遠征ゼロ。冬にあるかもしれい山陰遠征に期待したい。

    14. Tank より:

      H13BYは、神田のS8さんからの全量予約となり、
      持参できませんでした。申し訳ない・・・

    15. Masamune より:

      >燗のさん
      おひさ!! 🙂
      昨年は第2日曜日だったはず。台風の直後でしたよね?
      宮島でズタボロになった厳島神社を眺め、溜息。その後、某店で地の穴子丼食べてからの参加でした。
      冬の山陰とは… 蟹目当てかな? :-p

    16. Masamune より:

      >Tankさん
      いえいえ、「我が手元のH13BYを供出して差しあげたのに」という意味。:-)
      しかし、○久○氏のお手つきとは…。はたまたK嬢の仕業かな。
      みんなに抑えっこされたら敵わんなぁ。

    17. 燗の より:

      そうそう台風の直後。暑くってね。
      冬の山陰は実は くさい飯 が目当て。

    18. Masamune より:

      >燗のさん
      え!? くさい飯!? 格子戸付きの無料宿泊所じゃないでしょうね。(^^;
      目張りずしかなぁ。

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