ゆく年くる年

1shuan_dec2.jpg今年の大晦日は穏やかな一日でした。
ようやく仕事も片付いた様子。ただし、年賀状書きは越年です。(^^;
あと6時間ほどで年が明けるというのに未だ〆の酒に悩んでおりまする。
うぅむ、何にするかなぁ〜。
呑みたい酒がありすぎてねぇ。
さて、本年も燗酒おやぢにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
来る年も相変わりませずご厚誼のほど、よろしくお願いいたします。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。


Introduction (イントロ)

飲み相棒の弟が帰省してきたとはいえ、まだ大晦日を控え、草臥れた身体に深酒は禁物。
ならば、ここで一発、カンフル剤を!!
『清酒竹鶴 雄町純米原酒にごり酒 H16BY』
そう、酸度が限りなく4.0に近い、通称【原爆にごり】と呼ばれたあの1本に前段を託す。
冷やでも味乗りが進み、「酸っぱ〜い!!」と思わず叫んでしまいたいくらい。豊かな酸が気付け薬になってくれる。ガツン!!と大魔人パワーを注入だ。
こんな酒を見た日にゃ、乏酸ヨワヨワ酒がますます砂糖水か気の抜けたソーダ水のように感じてしまうことだろう。
ishikawa_touji.jpg当然、煮ますとも。:-)
我が家の最長不倒記録、3分40秒。
回って 回って 回って 回ぁる〜う〜〜♪
アチチアチチ、猫手では持てませ〜ん。
フゥフゥしてもなかなか冷めない熱々を喉に通せば、ジワ〜っと身体中を駆けめぐる。五臓六腑に染み渡るとはまさにこのことなり。豊かな酸が旨みに変わり、その余韻に身を委ねるひとときのなんと幸せなことか。
下手な薬顔負けの効き目は、やはりにごりならではかも。
アテは、豆腐のハンバーグ。フワフワで頼りないけど、やさしい味わいが身体にうれしい。濃厚なソースに引けを取らない酒がますます栄える。
鯖の竜田揚げにドッサリとキャベツの千切り。う〜ん、鯖の一癖ある風味も何のその。
冬キャベツ、何もつけずにムシャムシャと口にする。あまいな〜。
蛸・もずく・胡瓜の酢の物で口を直しながら、出前の鮨をつまむ。
こはだ・ヒラメ・烏賊・蛸・鮪赤身だけで良いか。
甘海老・帆立・イクラは… ちと遠慮。(^^;
ふぅ〜、定量なのに十分満足。さぁ、泣いても笑っても明日一日。
がんばりまっしょい!! 🙂


この酒、蔵人さんたちが飲み尽くさないよう、しっかり監視を。:-p
にごり用蛇管を持っている強みで、できたら一升瓶もぜひ!!
H17BYの出荷を心待ちにしておりますぞ。>専務


爆発だぁ!!

「去年の今頃はこんなことを書いていたんだなぁ」と今さらながらに読み返しつつ、今年はずいぶんフラストレーションを抱え込んでますぜ。
それも偏に今晩と明日の晩のため。苛めて、苛めて、苛め抜いて、強く健やかな酒母を育て上げるように、たった二日間とはいえ、酷な仕打ちを自らに…。
初日に見た『某蔵 銘柄非公開』は…
まず甘みがきて、モワ〜っと湧くような含み香が不快。それがそのまま後味につながる。掴み所のない味が頼りなく、締まりのないまま。
燗をつけると少しは良くなるけど、元が元だから、うまいと手放しで喜べない。 ダラ〜っとした印象が拭えない。
二日目に見た『某蔵 銘柄非公開』は…
冷やで「これなら…」と思わせたものの、熱燗(50℃近辺)くらいなら良いが、冷めてくると馬脚を現す。「なにこれ、後味がいきなりなくなるのね」とはカミさんの弁。
1shuan_dec.jpgそのカミさんには、なかなか減らなかった新潟の某純米吟醸と福井の某純米酒に奥播磨を一垂らしというブレンド燗をつけてあげたけど、「残り物の処分係をさせる気!?」「いやいや、そんなことないはず(この“はず”ってのがビミョー♪)」となだめながら、退去処分を発令された開栓放置酒の整理・統合に一肌脱いでもらった。
さぁ、この不満を一気に解消してくれる酒を何にするか。ルンルン♪
今になってボサボサと雪が落ちてくる中、上の弟が帰省してくるって。
え!? K兄から来襲予告も?
みんな、このタイミングを狙っていたかのよう。まったく禿鷹なんだから〜。(苦笑)


恐れ入谷の鬼子母神

そうか、これを開けたのは、某フライト便に本物の辯天娘さんがご搭乗と聞かされ、地団駄踏んだときだったのね。もう5週間あまり前のことだけど、他人様には常温開栓放置をすすめながら、いざ自分でやるとなると、やっぱ難し〜い!!
だって、あと1回分しか残っていないんだから…。ワスレロ〜、ワスレルンダ〜。(苦笑)
『鯉川 純米大吟醸<出羽燦々> H13BY』
koikawa_b_tank.jpg冷やでも「こりゃ、ええわ!!」と。
程良くふくらんだ旨みに純米大吟醸ならではのきれいさ。しかも、ただうまいだけではない。きちっと引き締まった凝縮感もある。酒の味のすべてが絶妙に釣り合っているのだ。
純米大吟醸の名に相応しい美酒がここにも…。
しかも、これが4,000円/1800ml(税別)とは…。
出羽燦々は「どちらかというとプンケバ山形酒向き」と見くびっていたことを謝らねばなるまい。
すみませんでした。最敬礼!!
って、ご本人じゃなく、巨大な調合タンク(右写真)に敬礼してどうする!? (笑)
感動の余韻にばかりひたっていられない。燗ですよ、燗♪
アテは、鰹たたきが二切れ。鰹もポン酢もなかなかなのに、なぜに二切れ? (T^T)
すき焼き風鍋。割り下を使わないし、砂糖どっちゃりでもないから。それに豚だし‥。
なのに、これまた豚肉が二切れ。(T^T)2
おいおい、長葱・もやし・エノキ・豆腐・シラタキだけの肉抜きすき焼き風かい!?
やや甘めの味なれど、酒がすっきり切ってくれるから、何杯でもいけますよ。
烏賊と大根のカレー煮。あぁ、素直に烏賊大根で良いのに、と思いつつ箸を出すと…「へぇ〜」良いアクセントじゃないの。これと張り合う酒の強さにも再度敬礼。:-)
ほうれん草のお浸しは茎だけ選って…と。ほらぁ〜、茎の甘いこと。
ひじき入りの卯の花や南瓜の煮付けも。
三番娘から回されたごはんにはカレー煮をぶっかけて片付けちゃいましたよ。
しっかり食べて、しっかり飲んで、あと4日を乗り切るぞぉ〜!! 🙂


お待〜ち〜♪

これから三週間。さてさて、どうなりましたやら…
「あれ、これだけ!?」徳利に定量ピッタリ。冷やジュル分がないよ。(T^T)
ないとなると、レンジが回っている時間がいつもよりいっそう長く感じられるもの。
あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。まだかな、まだかな〜。(苦笑)
『綿屋 岡山雄町60% 純米原酒 H15BY』
wataya_muro.jpg「うほ!? これだよ、これ!!」
まだ若さも残るものの、綿屋らしい後味の軽快なキレはそのままに、やっと雄町らしい味の強さと厚みが…。
「涼冷え(15℃近辺)庫半年でもまだこれくらいってことは、開けたてでも飲めるまでもう半年はかかるのかなぁ」
今さらだけど、庫内温度をもっと高く設定できるようにエアコン仕様で良かったのかも。
アテは、酢牡蛎。う〜ん、プリンプリン。しかも身の大きいこと。
口に頬張れば、「はぁ〜」磯の香りが…。酒、酒、ズズ〜ッと酒♪
脂のまったくない牛ステーキに焼葱が。これが青首(真鴨のオス)なら…。
いやいや、無いものねだりはすまい。「んが!? 何だ、この肉は!!」脂っぽさは微塵もなく、ひたすら噛むことを強要する。いかにも「肉を喰っている〜!!」気分にはなるけど、それにしても顎が…。
飲み込めば飲み込んだで、腹にドスン!! いやはや、難儀な肉ですこと。(´ヘ`;)
焼葱は下仁田葱ほどではないにしろ、甘みの最後に葱らしい辛さも。
キャベツ・玉葱・じゃが芋・人参にエリンギの煮物と思いきや、エリンギではなくソーセージ。しかも色からして醤油煮と思っていたのに、トマトの酸味が…。
「これなら…」そう、綿屋と相性ピッタンコン!!
あぁ、箸が止まらない。煮物のガッツリ喰いザマス。
ついでに南瓜の煮付けとトマトも…。「ん!? 何だ、このトマト、味がねぇ〜!!」色と形だけのハウスものだよ。すかさずワラビの酢の物で口直し。
酒も終わって、お腹も満腹!! というそのとき、ふと見やれば… 米○津屋の菓子箱が…。


いつもおいしそうなお菓子を紹介してくださる懶人さんのこの記事を見て涎を流していたゆえ、つい手が伸びてしまい…
栗饅頭を除いた4種類を一気喰い!!
あぁ、ミナケレバヨカッタ……。orz


どうなることやら

イヴに早仕舞いしたら、ネコが自宅に届けてくれたようで、深夜の玄関に荷物を発見。
某お蔵からのサンプル酒だ。どっちで見ようかと考えて、どうせ見るなら飲みモードで見たほうが良いかも、とそのまま放置。
酒が待っているとなれば、さっさと帰らなきゃね。:-)
『銘柄非公開 ゴニョゴニョ酒』
冷やで。聞かされていた限りではもっと渋い酒を想像していたのに、なにこれ。
開けたてから、こんなに味があって良いの?
「うぅむ、60%でこれかぁ」“綿屋 山田錦60%”の記憶をたどって…。
原料米は違えど同じ60%の酒とすると、後味の余韻はこちらのほうが長いだろうか。
scene.jpg寒い玄関に置かれた酒だし、これくらい味があれば、と3分20秒。最近の気温から定番となりつつある時間を回ってもらう。仕上がり予定は飛び切り燗(55℃近辺)。
「ありゃりゃ、生老ね臭だ!?」熟成を早めるための生貯蔵期間がほんのわずか長かった。すなわち、火入れのタイミングがほんのわずか遅かったのだろうか。秋鹿の山廃にもあった香りをまず感じる。が、これくらいなら旨みの多さにも救われ、生老ね嫌いにも許容範囲か。
アテは寒鰤の照焼き。脂は多すぎず、少なすぎず、鰤の力強い味が楽しめる。
次いで寄せ鍋。鶏・豚・白菜・長葱・春菊・エノキ・豆腐・シラタキ。薄い醤油味に仕立てられた鍋をガッツリ喰い。
酒も、鰤の味や鍋の出汁に負けずに、厚みのあるうまさをきちんと伝える。
なかなか良いね、これ。
南瓜の煮付けの濃い味付けにもいけるし、白菜の浅漬けで口を直しながら、酒が進む。
もう一回分はしばらく経ってからの予定だけど、それまでこの酒、あるの?
「在庫がほとんどない」と聞かされているだけに、ビミョーな気持ちになった夜だった。


イヴの吹きだまり

先日のmacjiroさんにつづき、今度ははるばるオーストラリアからとりしやさんが…。
お二方とも庄内某所を目指す序でとはいえ、わざわざ立ち寄ってくださるとは…。
酒の縁はうれしいもの。
折しも世間はクリスマス・イヴ。独身者はもちろん、家庭を持つ人たちもそれぞれに多忙かと思いきや、呑みにいった先で「かくかくしかじかで飲みにきますよ」「じゃあ、酒の会にしない?」「えぇ〜、イヴですよ!?」「いやいや、世間で云われているほど格好の良いクリスマスばかりじゃないって。暇人は絶対いる!!」と云われたことをきっかけに、行き場のない呑兵衛を救済するために“イヴの吹きだまり”なる会を催したところ…
asai_eve00.jpgやっぱ、いました、暇人と物好きが♪
【本日の弾薬】

  • 鷹勇 山廃純米60% H9BY
  • 清酒竹鶴 雄町純米 H14BY
  • 生もとのどぶ H16BY 春火入れ
  • 旭菊 純米”大地”無農薬山田錦60%
  • 秋鹿 山廃特純 山田錦 無濾過火入原酒
     H16BY

  • 羽前白梅 純米酒 美山錦50%
  • 神亀 純米”甘口の酒”
  • 奥播磨 熟成純米”隠し酒”:-)
    asai_eve05.jpgとりしやさんたちを別にすれば、一緒に過ごす相手がいなかったのか、ただ酒につられたのか、深くは追求したくないけど、壮若男女11名を「お酒に合わせて料理を考えてみました」という店主の腕が迎えます。
    #写真班の不手際で前二品が撮影洩れ
    これは三品目の【新筍の焼き物】
    真冬に味わう筍の香りが鮮烈。
    ウンマい!!
    でも酒がねぇ〜…。
    asai_eve04.jpgちなみに「ウチは空飲みをしてほしくないから」という店主の声とともに登場した一品目は、たくあんの細かい賽の目が混ぜられたぶっかけ飯(?)。
    二品目は葉物山菜のお浸し。
    【レバーペースト&トースト】
    薄切りされたトーストにたっぷりのせて食べる。
    このレバーペーストがうまく、後半には単独で舐めながら、燗酒を飲んでいる輩もおりました。
    asai_eve03.jpg【ハチノスのリヨン風】
    牛の第2胃袋ですな。
    さすが元フレンチの店主、先ほどのレバーペーストといい、洋風の料理を取り混ぜて、呑兵衛のツボをチクチクと。
    フワフワ&クニュクニュ♪
    しっかり取られたダシがうまい。
    しかし、“ハチノスの祇園風”と聞こえたのは、おやぢだけ〜!?
    「どこかに舞妓さんでも?」と…。(-.-;
    asai_eve02.jpg【香の物盛り合わせ&身欠き鰊】
    いぶりがっこ・丸茄子・胡瓜奈良漬に、右が会津の郷土料理をアレンジした、ここ特製の身欠き鰊。あの石川杜氏も唸った逸品ですぜ。
    実は… ミニ燗酒楽園と謳いながら、ここまでずう〜っと冷や。orz
    先に「でも酒がねぇ〜」と書いたのも、それゆえだったのだ。(T^T)
    たまらず「次の酒から燗をつけてもらえませんか」と。
    おぉ〜、来た、来た!!
    燗燗娘の登場でやっとみんなの表情が崩れる。う〜ん、これですぜ。
    となれば、あとは目くるめく大燗酒大会。
    「徳利の空いたの戻して〜!!」と店主が叫ぶほど、燗酒があちこちを飛び交う。
    Kさん、Tさんコンビのピッチが上がり、Nさんの顔が染まってきた。
    至らぬこちらをフォローしてくださるとりしやさんの隣では、「あれれ!?」KMさんは沈没?
    ふとお催促の目線に気づけば、またもや真夜中過ぎのシンデレラ。イヴも終わってクリスマス当日になっているじゃないですか。ひょえ〜、撤収!!
    あさい名残惜しいけど、また次回までしばしのお別れ。
    参加されたみなさま方、楽しんでいただけたでしょうか?
    遅くまでおつきあいいただき、ありがとうございました。
    予定どおりの予算で賄ってくださった店主にも、大感謝デス!!
    【本日のお店】
    ■惣菜居酒屋 あさい
     新潟市医学町通1番町69-2
     〒951-8124
     Phone.025-222-1670
     日曜・祝祭日定休


    asai_eve01.jpg「えぇ〜、これ喰ってないよ〜!!」
    【豚の柳川】の残骸。(^^;
    ああ、そうだよなぁ、鍋も出てたんだ。
    でも、とりしやのURさん、人妻Nさん、某大学1年生Lさん、女性3人との話が弾んで席を離れていたため、取り分がなくなっていたんだっけ。
    あの柚べしを切ってもらってみんなにすすめたのは… この前?この後?
    燗どうこと徳利を持っていけば良かったなぁ、と今さらながらに思っています。
    あの人数を回そうとすると、店主+1ではちょっときつい。
    次回はウチの2Fとか…。こわいことを……。


  • チャーター便を横目に

    来た〜!! いつものY会長の酔っぱコール。(笑)
    電話越しなれど、会長はじめ、玉さん三平さんの弾んだ声がすべてを物語る。
    こちらはまだ営業時間中だというのに、ヂグヂョ〜…。orz
    電波の状態が悪く、何度か切れる。でも、あれ以上悔しい思いをせずにすんで、かえって良かったのかも知れない。(苦笑)
    飲みかけの一升瓶が20本を超え、四合瓶も数本まだ片付かないのに、性懲りもなく…
    『英(はなぶさ) 特別純米無濾過瓶燗原酒 H14BY』
    moriki_kikishu.jpgおひさ〜♪
    これ、ホントにずいぶんのご無沙汰。生もと純米もあるものの、味の厚みは断然こっち。ちょっとだけ安いし…。(^^;
    これのH13BYが良くて英を入れるようになったんだけど、あれは2003年初夏のこと。当初から押し寄せるようなアタック感はあったものの、ここまでの練れ味はさすがになかった。開けたてというのに分厚い旨み。余韻が甘みとなってたなびく。
    これなら飛び切り燗(55℃近辺)でも良いな♪と3分20秒回ってもらう。
    アチチ、アチチ、やっと持った。
    アテはお歳暮にいただいた“本鰆の醤油漬”と“赤魚のかんずり風味”を焼いた。
    身がやわらかいことで知られる鰆も醤油につけられてしっかり締まったし、淡泊ながら脂の乗った赤魚をかんずりの辛みがピリッと締める。
    これに英を合わせると、魚の味がさらに引き立つばかりか、酒のうまさもしっかり残る。
    寒いから煮やっこにしようかとも思ったけど、チャーター便の松花堂風の向こうを張って「今宵は魚で!!」で大正解。( ̄^ ̄)
    これまたいただきものの里芋に、大根・人参・蒟蒻・豚肉を加え、ほんの少しの味噌で味を調えた煮物。さすがH2兄家の里芋、ネットリと甘さが格別。鉢に盛られた煮物をガッツリ喰い。
    トマト・レタス・もやしが添えられた鮪の赤身。これは… メジかな。
    アテがピッタンコはまってくれたので、ついついお代わりを。
    チャーター便対抗“イヴの吹きだまり”の一人前夜祭。(^^;
    と思いきや、カミさんが『鯉川 純米吟醸 五百万石50% H15BY』を持って…。
    そればかりか「なんか臭い」と…。(-_-)メ
    「どれどれ」「あ、ダメだ、ぬるすぎ。熱燗超させてから冷まさないと」
    「おいおい、明日はまたガッツリ呑むんだろ?」という陰の声も…
    チャングムの展開に飲み込まれた呑兵衛の耳には届かず。ざんね〜ん!! (笑)


    なんてこったい

    冬至の昨日、暴風雪により中越地震の時の倍以上に当たる65万世帯が停電。
    日南の限りを行て日の短きの至りなれば也−暦便覧−
    鉄道は在来線はもちろん新幹線までストップ。空の便、県外への高速バスともに全便欠航と、さながら陸の孤島に…。しかも、よりによって一番昼の短い日。夜が足早にやってくる中、暖も、温かな食事も、ろくにとれなかった人たちはさぞや心細かったことだろう。
    電力会社が喧伝する“オール電化”にとんだ落とし穴が見つかった“大停電”だった。
    さて、「二十四節気にはにごり酒を飲む」を慣わしとしているのに、帰ったら拙宅の開栓放置ににごりが一本もない!! orz
    幸いにして停電を免れていた身にはこちらのほうが緊急事態。売るほど在庫を抱えながら恥ずべきことを…。
    『秋鹿 山廃特別純米 山田錦 H16BY』
    akishika_y_motoba.jpg急遽、リリーフをこれに頼んで、3分20秒のウォーミングアップの間におでんを火に…。
    ハラヒレ、ハラヒロ、ハラヒレロ♪とHITACHI君が呼べば、アチチ、アチチと晩酌開始。
    大根・蒟蒻・牛蒡巻に竹輪。巾着の中は玉子だ。
    ホロッととろけるような大根、プリプリの白身と出汁を吸った黄身。こんな日は、まず温かいことが大のご馳走。
    鱈と玉葱のソテーは玉葱がドッサリ。風邪退散!! 🙂
    風習どおり、冬至南瓜も煮付けてありますぞ。
    もやしのカレー風味酢の物や白菜の浅漬けで口を直しながら、杯を口に。
    カミさん曰く「八百屋さんができる」
    それほどたくさんの野菜のいただきものがあるとは、誠にありがたいことですな。


    本丸攻めのアジトにて

    海の向こうならナチス帝国に挑むレジスタンスだろうか。合併により来年からこの市内に17の蔵元が存在し、県内トップ(?)の生産地となるであろう長岡は、名実ともに薄炭酒城の本丸。もちろん薄酒城・炭酒城の出城は他にも数多く存在するが、地元贔屓では右に出るものがない地でもある。
    その越後長岡にこんな店があることを知ったのは先月下旬のこと。
    遠来の「macjiroさんと呑むならここ!!」とアジトにすることを決めていたのだ。
    長岡の飲み屋街、殿町の片隅。8席だけのカウンターの中央にカミさんともども陣取り、「舶来泡大砲でも?」「いいえ、国産米鉄砲を」で弾薬探し。
    「お、先日、忘年会用にとHさんが調達していった残りがあるぞ」
    まずは『神亀 ひこ孫純米(2003.12詰)』から。
    アテは、“カスベの煮付けと自家製飛竜頭(?)”に“のっぺ”も。薄味に仕立てられた煮物がうまい。macjiroさんは「これがカスベですか?」と感慨深げ。あれれ、骨を残しているよ。「これ、骨も食べるんです」と耳打ち。「へぇ〜、ホントだ、コリコリしてうまいんですね」
    次いで“おでんの盛り合わせ”、“モツ煮込み”、“クリームチーズ奴”を頼み、酒は…
    『睡龍 生もと純米 H16BY』を。
    そろそろ頃合いか、と持参の弾薬を「これ、お土産代わりに」恐る恐る差し出すと…
    「良かったら呑みませんか?」とうれしいお言葉が。
    さっそく『奥播磨 山廃純米 H14BY』から。
    うぅむ、もうひと練れさせたら、もっとよくなるはず。
    「今日は青森のカワハギがとても良かったので」と地元で揚がった蛸の刺身とともに登場。うれしいことに肌色の肝もきちんと添えられているじゃな〜い。
    肝をひと舐め… ウンマ〜い!!
    次の弾薬は『清酒竹鶴 雄町純米 H14BY』
    そうこうしている間に、いつもここの調達係を務めてくださるHさんが登場。
    ならば酒は『生もとのどぶ H16BY秋火入れ』をぜひとも呑んでいただかねば…。
    これにて持ち込みの弾薬をすべて呑破。錫製銚釐が空く間もないほどフル回転だ。
    店主曰く「紹興酒」の『小笹屋竹鶴 番外編 純米原酒 H12BY』には“酒盗クリームチーズ”を合わせ、macjiroさんのリクエストで『村祐』も冷やと燗とでワングラス。
    シンプルな深谷ネギ焼をアテにさらに燗酒を…。
    億兆Hさんの仕事に欠かせないものが、稲藁。ひょんなところでmacjiroさんのこれからとつながる。近畿と越後のコラボレーション。つくづく酒の縁や人の縁は奇なるものと思わずにいられなかった。
    いつしかHさんと店主に我々3人となった店の中で、酒談義・農談義はまだまだつづくのだが、ふと気がつけば荷馬車がカボチャに戻る時間。
    「こりゃ、たいへん」とまたもや早起きしなければならないmacjiroさんをホテルまで送り、名残を惜しみながらも別れの時が…。
    macjiroさん、「道中、気をつけて。また一緒に呑みましょ!!」


    ■億兆 おくちょう
     新潟県長岡市殿町3-3-8
     〒940-0064
     Phone. 0258-32-2400
     19:00〜 月曜定休