体に悪い
昨日は浮き世の義理の会合が終わった後、お定まりの懇親会。
飲み物は…と見ると、ビールは味のない、あの銀ラベル。酒は中身不詳のお銚子が…。
おやぢは、アル添・老ね酒も苦にはしないが、それは良くできた酒でこそであって、決して何でも良い訳ではないのだ。
あのビールではとても飲む気にならないから、それは芸妓さんへのお酌用にして、しょうがなしに燗酒をひと舐め。
隣にいた関係者に「ここの酒はどこの?」と聞いたら、地元某蔵の佳撰クラス普通酒との答え。
「へぇ〜、これが…」
炭を使いすぎた酒特有の、あの臭さはないが、アルコールが浮いて味が割れ、それがせっかくの熟成香を老ねの一歩手間にしてしまっている。
後味?良い訳ないじゃない。
未だにこの程度の酒で良しとしているなんて… だから外で飲みたくないんだ。
メンバーは明かせないけど、一応、それなりのお歴々。なのに、今以て普通酒。
地元で飲んでくれていた人たちは、とっくにパック酒や合成酒、果ては甲類焼酎へと流れていっているというのに、旧態依然の商品政策。
蔵元も店も、顔さえつきあわせれば「売れなくて…」「暇だ」とこぼしているのに、危機感がまったく感じられない。
だったら、「量を売らなくても良い酒」「よその店より若干割高でもはるかに旨い酒」を真剣に考えろよ。
無性に頭をかち割ってやりたくなった。
その実、こちらの頭が不味い酒で割られてしまったんだけど。(>_<);
本日当店でも、「久しぶりに寄り合いにお酒を持っていくんだが…」と老紳士(?)が。
一通り、県内の酒だったらこういうものがあるとかという説明をしてみたんですが、結局指差すのは上撰クラスの酒。
ここで引き下がっては、時間の無駄使い!
「あ、それですか。お土産に持っていくなんてとんでもない。全然ダメです。それはアル中専用です。」ガツン!
鷹匠の二本入をお買い上げでした。脅して買わせた?…人聞きの悪い!
kanzaさん、「アル中専用酒」も店頭にあるんですか?(ちょっと意外でした)
でも鷹匠だったら、お得感あると思うんですが・・・。老紳士の寄り合いで「旨い!」と評判になっていることを期待します。
ちなみに私も次の日曜日、毎月の寄り合い(宗教的儀式)に、お供えとして「勇翔」を1本持って行く予定です。
もちろん儀式が終わったら、お下がりと称して皆さん(老紳士、老淑女の方々)に振る舞うつもりです。お燗もするかも。
とってもありがたい宗教的儀式ですね。
アル中専用酒…あるんだなぁこれが。ブログにも書いたけど、「安い!」「量が多い!」が唯一の判断基準だからそういうのも無いと、全く何にも売れない酒屋になってしまいます。
食い物も同じ基準で判断されますよね。
「安心」「安全」で、かつ「旨い」という物差しは、きっとちんぷんかんぷんな外国語のように思われているんでしょ。
ただ、「うまい」ものを知らないと、「不味い」ものも分からないことは事実。
だから、「酔えばいいだけの酒」になっちゃうんでしょうが…。
お隣のほか弁は今日も大忙し…。
横着者も多いですなぁ〜 溜息