あれから一月
棚に並んでいたものを元に戻さない内に、一月が過ぎた。
いちいち知らせて気遣いを重ねさせるのも…と、強い余震が収まった今月上旬以降は敢えて触れないようにしてきたが、当時と比べてはるかに弱いものの、揺れはまだ続いている。
震源地に近い小千谷(おぢや)市では、今日、合同慰霊祭が営まれたと朝日新聞などが報じた。
18日に行われた新潟県酒造組合の発表によれば、県内98社中、約40%に当たる40社が何らかの被害を受けたとのこと。
内24社は既に製造を再開しているが、残り16社は年内の復旧が難しそうだ。
15社については年度内の再開を見込んでいるが、1社は今季の製造を見合わせたらしい。
「まだ98もあったの?」と云われるかも知れないが、新潟の蔵元がとうとう100を割った。残っているにしろ旧来のまま続いている蔵となると、さらに数は減る。
長らく除夜の鐘と同じ108蔵と憶えてきたおやぢには隔世の感があるが、近年、「早晩50〜60社になる」と云い続けてきた持論からすれば、当然のことでもある。
残ってほしい蔵がきちんと残れるように…。おやぢの願いはそれだけだ。