日置桜 純米古酒"時の匠"
■2004/12/27 Mon. の酒
原料米:玉栄 精米歩合:60% 酵母:協会9号 貯蔵温度:10〜15℃
日本酒度:+2.5 酸度:1.5 上槽年月:平成8(1996)年2月
ラベルには5年古酒とあるが、5年どころか8年を過ぎ、間もなく9年を迎えようとしている。その時間の流れが、ソーテルヌと見紛うような黄金色に輝く色合いを作り上げた。
長期熟成酒の魅力を知らない人なら、間違いなく軽く冷やしてお洒落なグラスを用意するだろうが、「取りあえず燗!!」のおやぢは迷うことなく白磁の杯と徳利に注ぎ、ぬる燗のちょい上に。
燗がつく合間に冷やでひと舐め。「うぅむ」。穏やかな熟成香と仄かな甘さ。しっかりと旨みをとどめ、まだまだ枯れ味にはほど遠い。「玉栄は置けば置くほど良くなる。我慢比べの米。」と仰った蔵元の言葉が思い出される。
肴は鮟鱇鍋と青椒牛肉絲に白菜漬けなど。プルプルの皮や骨回りのゼラチン質をすすりながら、良い按配に仕上がった燗酒を含むと、思わず顔がほころぶ。鮟鱇の身はさておき、肝・ゼラチン・豆腐にトロトロの葱、そして熟成純米酒。ただひたすらこれの繰り返し。口福、至福、陶酔‥‥ どう云ったところで言葉が足りない。
紹興酒に似た味わいを持つ長期熟成酒が中華料理と合うことは想像に難くないが、お裾分けに与った(単なる残り物とも(^^;)青椒牛肉絲のピリ辛濃厚な味もがっちり受け止め、アン肝とはまた別の世界を形作る。
いやぁ、良い夜でありました。おかげで安眠熟睡。今朝の目覚めもすっきり爽やか。:-)
因みに箱にかかれているキャッチコピーは私の作品です。v(^。^)
人は技を磨き 怠らず
熱い心で挑み続ける
時は全てを包みこみ
至高の技の証しを
創り出す
これですか? 書といい画といい、仕事を間違えましたね。:-p
そうそれ。
仕事?あぁ、そのくらいの事ができる人は何千人といますから。
でも、それが形になるのは、ひょっとしたら%以下の話でしょ?
もっとも、もっと好きなものがあると、目に入らないんでしょうが‥。