隠し酒
急に決まったミニ納会のために選んだ酒。
山田錦+協会9号というオーソドックスな組合せなれど、鑑評会を意識したへんてこりんな大吟醸ではお目にかかれない重厚なボディ。きちんと仕込み、蔵内で5年の熟成を経て、ごく限られた先にしか出荷されないというだけあります。
冷やでも甘さを伴った旨みが心地良い。滑らかな当たりが余韻を残して喉へ消える。
ただし、燗は温度が難しい。ぬるすぎると甘が目立ち、まとまりが悪い。上燗(45℃近辺)を超すくらいにすると、うるさかった甘も味にとけ込み、ピシッと一本、筋が通る感じ。
目安はこの辺りかと。
生鮪はもたついてハズレだったが、金目鯛やワラサの刺身、卯の花、肉じゃが、ポテトサラダ、大根と菊のなます、菜の煮物など、あり合わせの肴とともに見る見る一升が空に。
いつものメンバーと良い年納めの会ができました。
そうそう、肥前蔵心の大根の粕漬けも甘すぎず、かといって酒気が勝ちすぎず、良い按配の漬かり具合。久しぶりにうまい奈良漬けにありつけました。
武蔵の里の粕漬けとの奈良漬け比べも面白いかもしれません。