仕事を終え、仏壇と神棚に詣れば、あとはもう「呑むだけ〜♪」の年夜。
ひい、ふう、みい…と頭数を数えれば、13人。
「あれれ、もう一人は?」「こないの」
うわばみ揃いに恐れをなした義弟が欠けたとはいえ、これだけの頭数となると三つ並んだ座卓もギュギュウ詰め。いつもながらにぎやかですこと。

まずは、供えられたお神酒で「かんぱ〜い♪」といいつつ、ジュル。
「お神酒をきき酒するんじゃない!!」とお小言をいただきそうですが、つい癖で…。X-)
しかも、その結果が「ありゃま、やっぱり」のアルテンダーとあっては、きき酒ならぬ、用心のための毒味ってことにしてくださいな。長年薄酒に慣れ親しんだ老父のリクエストですから半杯だけはつきあうものの、薄っ辛いアルテンダーはマッピラゴメンダー!!
キリン復刻ラガー “明治” で喉を潤したあとは、当然、燗酒のでば〜ん♪

ひこ孫●ひこ孫 純米吟醸 (2001.05詰)
この夜のために一週間以上前から開栓していただけあって、いきなりの練れ味。
飛び切り燗(55℃近辺)を超させれば、キリッと締まった辛口の純吟。余計な香りもなく、上品な味わいとともにツルツルと喉を過ぎていきまする。
向かいに座ったカミさんと群馬泉フェチの三番娘は…

●群馬泉 山廃純米吟醸 “淡緑” H15BY
しっかり燗をつけて差しつ差されつ親子酒。
そこへ「ただいま〜」と仕事を終えた一番娘が到着。14人じゃ、団体割引に一人足りませんが、ますますギュウギュウ詰めに。あらためて、かんぱ〜い♪

隣からでかいぐい呑みがひょいと。お神酒の始末を終えた弟が我が燗酒を強請りまする。しょうがない、アルテンダー退治のご褒美だ。

今年のアテは地味。「刺身は?」「魚屋さんが捌ききれないからって断られた」orz
まずは鱈の煮付け。おぉ、肝がでか〜い!! これで刺身のない寂しさを紛らわせて、次なるは “のっぺ”。干し貝柱の出汁がよぉく利いていてウンマい!!
鶏肉・里芋・蓮根・大根・人参・椎茸・筍・蒟蒻の煮染め。鰊の昆布巻き。
揚げ物は海老フライと牡蛎フライ。おぉ、久しぶりに “塩引き” も復活ですな。
伊達巻きに紅白の蒲鉾も。なますで口を直しながら、酒のピッチも上がります。
「まだ飲むの〜? “ひこ孫”、もう空いちゃうよ」と何本目かのお代わりで…。
「じゃあ、あれ付けてよ〜」。

●竹鶴 雄町純米にごり原酒 H16BY
「あらま、意外と大人しいのね」
さんざん呑んだあとでなお「ドカ〜ン!!」な衝撃を期待したものの、ツル〜ッと喉を過ぎる酒にやや拍子抜けしながら、2006年の呑み納め。
丙戌、おかげさまで良い人・良い酒の縁に恵まれた年でした。
丁亥もますます良い出会いがありますように。

紅白が終わる前に風呂へ入り、2006年の垢と一緒に伸びていた髭を落としました。
おかげで顎がスカスカした元旦。X-)