酒瓶の包装
酒瓶を見るたびに思うのだが、過剰と思える化粧箱(大手メーカに多いが、一部の地方酒にも見受けられる)が依然としてまかり通っている。それに、田舎に行くと出会す風景のひとつに金色の紙で巻かれた上撰クラスの酒があったり、全国的にまだまだ多くの蔵が採用している和紙風の白い袋も、何のために?と考えてみてはどうだろう。
高級そうな見かけだけで買い手を釣ろうとするなら、「夜の蝶なの?」と聞いてみたくなる。
それ、行き着くところは、すべてゴミですよぉ〜。
けばけばしい化粧箱、せっかく意匠を凝らしたラベルや表示事項が見づらくなるだけの無駄な包装資材に金をかけるなら、中身をもっと良くするか、例えわずかであろうと希望小売価格の引き下げに回した方が、飲み手にはうれしいことと思えるのだが‥。
そんな中で、ひとつだけありがたいと思う資材がある。心ある蔵が採用しているUVカット&ダイオキシンを出さないというPE製の袋がそれ。
今時、紫外線を意識しない真っ当な売り手はいないだろうが、蔵から売り手まで、あるいは売り手から飲まれる場所まで、酒瓶が日光や蛍光灯などの紫外線に曝されることは、どんなに気を配ってもゼロにはならない。
それを考えると、これは賢明な措置であろうし、他の蔵が採用しないことが不思議に思えてしまう。
酒や飲み手のことを真剣に考えてくださるなら、和紙擬きのチャチな袋はやめて、すぐにでもこっちに切り替えませんか?
それができないなら、せめて裸で出してくださいな。紫外線への気配りは必要ですが、その方がゴミを増やさないだけマシというものかと。
以上、蔵元各位へ言上申し候。