シャイな純米酒

洗米実は…此度は蓮田の神亀酒造さんも訪ねておりました。
“墓参り” と称して、その実態は “飲屋・蔵巡りツアー -北関東編-” ♪ (笑)

この本が出たばかりに今まで以上にスポットライトを浴びることになった専務。その10日ほど前の颱風襲来の後、寝込まれたというので心配しつつのアポ取りでしたけど、「どうにかね」と我々を迎えていただき、感謝に堪えませぬ。

そのお見舞いの舌の根も乾かぬ内に…
「造りの時期は初めてなので、蔵を見せていただけませんか?」
と半病人の専務に案内を強請る因業おやぢ。:-)
とっくに “蒸し” は終わって、後片付けの進む “釜場” をさっと見た後、ホントはいきなり “槽場” に行ったのですが、一応、酒造りの工程に従い、“麹室” から。

麹室麹室内

といっても作業は終わり。全量蓋麹という “製麹” だけに壁際に積まれた麹蓋には覆いが掛けられ、次の作業待ち。
人っ気のない室内は、室温32℃・湿度33〜34%ほど。

酒母室酒母

次いで “酛場(酒母室)”。元気のいい “酛” が立っていますな。
ホントは、舐めたかったんですけどねぇ〜。(-。-) ボソッ
槽
仕込みタンクがフル回転の “仕込室” は省いて、最後は “槽場”。
“佐瀬式” の “槽” に高々と酒袋が…。
中身は50%の吟醸(だったはず)。つまり、“ひこ孫 純米吟醸”。
“槽口” からチョロチョロと出ているのが “上槽中汲” になるお酒。
これを指をくわえて見ているほどお人好しじゃない!!
もちろん、舐めさせていただきました♪

が、きれいではあるものの、炭酸ガスのピリピリ感とアルコールの苦み、「渋〜っ!!」というだけで、な〜んにもうまくなんかありませぬ。
“槽口” ですぐに「おいしい〜〜!!」という酒もないわけではありませんが、それが熟成でさらにうまみが乗るとは思えません。所詮、早飲み用のヨワヨワ酒でしょ。
この時点では、できあがったお酒の将来の片鱗が垣間見られれば、それでいいのです。

やまやお暇のはずが、先発隊同様、こちらへ連行。

ただ一つ違ったことは、おやぢは生憎と運転手。“昭和の酔っ払い" にも、“うわばみな酒娘” にもなれず。X-)
カニクリームコロッケやポテトコロッケ、豆腐サラダをアテに、実においしそうに “神亀 純米酒” や “ひこ孫 純米吟醸” の燗酒を呑む連れを指をくわえて眺めるだけ。

しかも、頼んだ “かき揚げ丼膳” のかき揚げには、あろう事か海老がたんまり。おあずけを喰らった口惜しさと海老責めで、胸も腹も一杯に…。orz

通い徳利造りを見せていただいて、やはり理詰め、あるいは手堅い酒かと。

専務自身、この本のおかげで “社会派”、“硬派” のイメージができあがったかもしれませんが、実際はとってもシャイなお人柄で、こちらから問いかけなければ、たぶん、ずうっと黙ったままなのでないか、と思えるほど無口ですし…。

「30代は一升、40代は5合、50代は3合でいいんだ」と語ってくださった専務。お孫さんにお酌をされて目を細める日も遠くないかも。:-)

心残りは、蓮田まで出向くのならお昼はこちらで…と思っていた “蕎麦切り さいとう” さんへの訪問が叶わなかったこと。次回こそ、呑んだ者勝ちだぁ!! (笑)

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シャイな純米酒” に対して2件のコメントがあります。

  1. りえぞ より:

     小河原専務さま、こちらが黙っていたら
    きっと、ずーーーーーーっと黙っておられそうな…

    絞りたてのあの渋さ、そっけなさが忘れられません。

    「本にサインください!」
    「あ?」
    …立ち去ってしまわれた。
    …やっちゃいました… 
    …Orz

  2. おやぢ より:

    >りえぞさん
    熟成でうまくなる酒のしぼりたてって、そんなものですよ。
    すぐに飲めてしまうのは、そういう造りをするから。

    あの本自体、専務は読んでないと仰っていましたが、サインなんかするように見えます?

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