心許ない領土

一時に比べると、とんと減った我が家の開栓放置酒群。領土交渉が難航し、今や一升瓶が6本入るP箱がたった一つという有り様。時折、1〜2本のはみ出し酒が生じますが、その際の異常に早い減り方から推測するに、唯一の6P箱の外における我が方の主権は認められないもの、と判断せざるを得ませぬ。orz
排他的経済水域までは欲張りませぬゆえ、滞在ビザくらいは与えてくだされ。X-)

睡龍■睡龍 生酛純米原酒 H16BY (17.10詰)
その狭い領土を有効に使うべく、空いた隙間はさっさと補充♪
“どぶ” と久々のこれを天秤にかけてみたものの、往時の悩殺ボディの誘惑にしてやられました。(笑)
が、開けてみれば、2年の間、せっせとジム通いをしていたかのように「筋骨隆々!!」といった風情。あの飲み手を魅了してやまなかった圧倒的なうまみは潮が引いたかのように去り、原酒ならではの強靱なボディがヤワな飲み手をはね返す分厚い壁となって立ちはだかっておりまする。

湯気が立つほどに煮てみましたが、これはむしろ逆効果。上燗(45℃近辺)ほどに冷めてから、やっとスルッと通るように…。開け立てとはいえ、後に残る苦ともども、このゴツさ。こりゃ、しばらくかかりそうですこと。
しかし、限られた領土を長らく占拠されるのも良し悪し。隠れ処に出戻りか。(苦笑)

なれど、あの15BYがそうだったように、よぉ〜く練れてくれたら、締まりとキレに強いボディを併せ持ったとんでもない酒になりそうな予感。
またもや実に悩ましい一本が増えましたこと。X-)

アテは、鰈のソテー・生水菜添え。活きが良かったと見え、身がプリプリ。カリッと焼かれた背びれや腹びれが香ばしくて、酒を呼びますぞ。
豆腐・長葱・白菜という質素な鍋だが、寒い夜はアツアツなだけでもごちそう♪
筑前煮ともつかぬ野菜の煮物。ぶっとい牛蒡がドカンとまぁ、大胆ですこと。
焼かれた栃尾の油揚げには、なぜかマスタードと一味がたっぷり。
からひ〜!! とまた酒をグビり♪
もっと大きく育ってくれた方が…とつい欲張りたくなる地物のなめこと大根おろし。
口に広がるなめこの風味を大根おろしの辛みが締めてくれ、こりゃ、ウンマ〜い♪
久しぶりに食卓の上がにぎやかな夜でした。:-)

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心許ない領土” に対して2件のコメントがあります。

  1. hirorin より:

    あ〜お酒にピッタリのメニューですね。
    読んでいるだけで幸せになれてしまいました。

    お酒置き場の攻防戦!これもわかるなぁ。
    私は誰に何を言われることもないですが
    「ここ」と決めた場所からはみ出すと気になる。

    10本置けて最初は十分すぎたのに、今ははみ出す・・
    「みみっちい残し方するな!」と言う自分と
    「この少しが宝物なんだよ!」と言う自分。
    一人攻防戦を繰り広げる秋の夜です♪

  2. おやぢ より:

    To hirorinさん
    雨は止んだものの、真っ黒な雲が多い空からの風が強い日となりました。
    今夜は豚肉・長葱・なめこ・豆腐を、蕎麦汁を薄めた汁で煮ようか、と♪

    6本P箱が1つだけという我が家の現状は、何とも情けなく…。
    100本とはいいませんが、せめて2〜3つは置きたいものです。
    みみっちい残し方の楽しみを知った人にしか、あの宝物の価値は分かりますまい。(笑)

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