隠れひやおろし

“ひやおろし” といわれても、お酒自体、どこか中途半端な感じが否めなくて、今一つ乗り気になれないのだけれど、その語感がいいのか、この時季はそこいら中に “ひやおろし” が溢れておりまする。イメージにばかり頼っていると「その内に “猫跨ぎ” になりやしないか!?」って大きなお世話? (苦笑)

今季、「火入れはこれしかない」という一本だけにとどめておこうと思ったら、あそこからも案内が来たし、今日も今日とて「出しますよ、11月ですけどね」と。
あぁ〜、なんと悩ましいこと・・・ X-)

そしたら、はたと気づいたことが…
「これ、一度火入れの瓶貯蔵だよね!?」「はい、そうですよ」
貯蔵タンクからの生詰めではないため、厳密にいえば外れるかも知れませんが、“一度火入れ” だし、タンクの代わりに瓶内で夏を越させた後、そのままの出荷。
となると、“ひやおろし” といえないこともない!?

img1173_samples■天穏 純米“改良雄町七割”-7号酵母- H18BY
飲み応えまでみるには心許ない300mlとはいえ、せっかく手配してもらった貴重なサンプル。半分はもう少し先に再度…と珍しく踏みとどまりました。(苦笑)

冷やジュルで。「当然、まだ渋いんだろうなぁ」が「え〜っ、こんなに飲めていいの!?」と驚きに変わりまする。鼻をくすぐる香りに7号酵母がもたらす酸とふわっと広がる甘。心ウキウキ♪ってなもの。

飛び切り燗(55℃近辺)でも新酒の割に崩れませぬ。冷やよりもふくらんだうまみを楽しみつつ喉を通すと、すう〜っと切れていく。このあたりは、如何にも “天穏” らしい品の良さ。
定番酒として申し分のないお酒に仕上がっておりまする。◎♪
届くのが楽しみだぁ〜っ!!

が、蔵元の在庫は「たったそれっぽっちしかないのぉ〜!?」ですから、「またあそこが分捕った」と叱責を受けようとも、品切れ仕舞いですので悪しからず。(笑)

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隠れひやおろし” に対して4件のコメントがあります。

  1. まき子 より:

    私もとある居酒屋に行って
    「味乗ってるのあります?」って、別にひやおろしって意味じゃなくて
    “開栓してから味乗ってるの”って意味で聞いたら
    「今、ひやおろしが、まだ入荷してなくて〜〜。」と店主が(汗)。
    ややや、そういう意味ではないんだか・・・と苦笑いしてしまいましたが、
    未だに一般的に「この季節は“ひやおろし”と名のつく日本酒が時期のもの」って思われてるみたいですね。
    かくいう私も、数年前まで、そう思ってました(汗)。

  2. おやぢ より:

    To まき子さん
    『お酒にはそれぞれのお酒に相応しい飲み頃がある』はずなのにね。
    謳い文句やイメージだけに囚われず、まっとうなお酒を選んで欲しいですわ。

  3. まき子 より:

    そういえば、とあるところで「ひやおろし」の時期を業界で統一する話があがっている、なんて書かれてましたが
    ホントにそんなことやっちゃうんでしょうか(汗)。

  4. おやぢ より:

    To まき子さん
    時期だけ統一しても中身が“ひやおろし”とは名ばかりの代物では意味がありませぬな。
    そういうところにばかり拘るのは…
    まだまだ残暑厳しいお盆明けから“秋なんとか”という名前の商品を出してくる
    大手ビールメーカーと同じ穴の貉のよう♪ (笑)

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